Googleが提供する位置情報サービス「Googleマップ」で表示される口コミは、店舗経営者が「Googleビジネスプロフィール」を活用して集客をする際に、重要な要素の一つとなっています。
そのため、評価の高いGoogle口コミを手っ取り早く増やすことを目的とした、口コミ代行サービスを行なう業者も少なくありません。
この記事では、そのようなGoogle口コミの代行を依頼することの危険性について解説します。
口コミ代行を依頼しないでGoogle口コミを増やす方法にもふれているので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
Google口コミの代行はポリシー違反
Google口コミの代行を依頼して「本人に代わって投稿を行なってもらうこと」は、Googleが定めたポリシーに違反しています。
具体的には、「マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー ヘルプ」に定められている、「禁止および制限されているコンテンツ」の「虚偽のコンテンツ、偽装行為」にあたります。
口コミ代行業者に依頼する口コミは、いわゆる「やらせ」「サクラレビュー」「ステルスマーケティング(ステマ)」です。
これらは、「虚偽のエンゲージメント」「なりすまし」に該当する違反行為となるため、ペナルティの対象となります。
Googleヘルプより ―「マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー ヘルプ」
禁止および制限されているコンテンツ
▼虚偽のコンテンツ、偽装行為
・虚偽のエンゲージメント
・なりすまし
・誤った情報
・不実表示
▼不適切なコンテンツまたは行為
・ハラスメント
・ヘイトスピーチ
・不適切なコンテンツ
・個人情報
・わいせつ、冒とく的な表現
・性的描写が露骨なコンテンツ
・アダルト向けコンテンツ
・暴力的または残虐なコンテンツ
・制限されているコンテンツ
・危険なコンテンツ
・違法なコンテンツ
・子供の安全
・テロに関するコンテンツ
・関連性のないコンテンツ
・宣伝と勧誘
・繰り返して投稿された理解しにくいコンテンツ
・改変、悪ふざけ
違反①虚偽のエンゲージメント
違反行為とされる「虚偽のエンゲージメント」とは、「実体験に基づいていないコンテンツ」のことです。
分かりやすく言えば、「購入していない商品」や「利用していないサービス」について、実際に購入・利用したかのように嘘の口コミを投稿することを指します。
口コミ代行業者であれば、大抵の場合このような口コミに該当するはずです。
また、報酬をもらって投稿された意図的な評価の口コミも、虚偽のエンゲージメントにあたります。
つまり、お金を払って投稿してもらった口コミ自体が虚偽とみなされるため、代行依頼による口コミは完全にポリシー違反です。
Googleヘルプより ―「虚偽のエンゲージメント」
Google マップに投稿するコンテンツは、お店や場所での実体験に基づいている必要があります。虚偽のエンゲージメントは許可されておらず、削除されます。
これには以下が該当します。
・実体験に基づいておらず、対象の場所や商品を正確に表現していないコンテンツ。
・企業が提供するインセンティブ(支払い、割引、無料の商品やサービスなど)が誘因となって投稿されているコンテンツ。
これには、インセンティブと引き換えに否定的なクチコミの修正や削除の依頼を受けて投稿されるコンテンツも含まれます。
・場所の評価を操作するために複数のアカウントから投稿されているコンテンツ。
・エミュレータやその他のデバイス改ざんサービス、改変されたオペレーティング システム、またはその他の手段を使って、実際のエンゲージメントを模倣したり、センサーのデータもしくは分析結果を操作したりするなど、通常の運営を妨害もしくは混乱させるために投稿されているコンテンツ。販売者が次の行為を行うことは許可されません。
・実体験に基づいていないコンテンツの投稿を求めたり促したりする行為。
・レビューの投稿や否定的なレビューの修正または削除と引き換えに、インセンティブ(支払い、割引、無料の商品やサービスなど)を提供する行為。
・顧客からの否定的なクチコミの投稿を妨げたり禁止したり、肯定的なクチコミを選好して促したりする行為。
・競合他社のお店や場所について、その企業や商品の評判を傷つけるコンテンツを投稿する行為。販売者が次の行為を行うことは許可されます。
・実体験に基づくコンテンツの投稿を、インセンティブを提供せずに求めたり促したりする行為。
違反②なりすまし
違反行為とされる「なりすまし」とは、他者を欺いたり不正な利益を得たりすることを目的とした「別人になりすましたコンテンツ」のことです。
分かりやすく言えば、お客さんのふりをして意図的な評価の口コミを投稿することを指します。
このことから分かるように、Googleでは口コミの代行自体がポリシー違反です。
口コミ代行を依頼した店舗と、依頼を請けて口コミを投稿した業者、どちらも等しくペナルティ対象となります。
Googleヘルプより ―「なりすまし」
Google マップを利用して他のユーザーに誤解を与える行為は、世界のあらゆる場所を探索するユーザーに有益な情報を提供するという Google の理念に反します。Google マップを使って他人、他のグループや組織のなりすましを行わないでください。
これには以下が該当します。
・他人、グループ、組織になりすまして投稿または共有されるコンテンツ。
・確認済みの信頼できる情報源になりすましているコンテンツ。誤解を与える意図があるコンテンツではないものの、別の個人または組織の名前を含むコンテンツは認められません。
【注意】法律に違反する可能性がある
Google口コミの代行を依頼すると、Googleポリシーに違反するだけでなく、法律にも違反する可能性があります。
具体的には、「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」に違反する恐れがあるでしょう。
口コミの代行に関しては、この不当表示の規制に抵触すると違法となり、課徴金(行政罰の一種で行政上の制裁金)の納付命令を受けます。
また、不当表示の一つとしてステルスマーケティング(ステマ)が規制対象となっている点にも注意が必要。
口コミの内容次第では高額な課徴金を支払うことになるため、口コミ代行を依頼するのは非常にリスクが高い行為だと言えます。
不当景品類及び不当表示防止法「第二章 景品類及び表示に関する規制」より
「第一節 景品類の制限及び禁止並びに不当な表示の禁止」(不当な表示の禁止)
第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
三 前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの
▼Google口コミ代行の違法性については、こちらで解説
Google口コミ代行は違法?やらせ口コミ・サクラレビューのリスクを解説
Googleが口コミ代行を判定するポイント
代行依頼で投稿された口コミをGoogleがどのように判別しているのか、具体的な要素については公開されていません。
しかし、口コミ代行業者による投稿はいくつかの特徴があるため、それに基づいてGoogleのアルゴリズムが口コミを判断しているようです。
ここでは、主な判定ポイントを紹介します。
ポイント①投稿内容
口コミ代行では、下記のような投稿内容がよくみられます。
- どの投稿にも「同じような表現や語句」が使われている
- 具体的な体験談が乏しく、抽象的な表現が多い
- 評価が極端に高い、または低い
口コミ代行業者では、いくつかのテンプレートが用意されていて、そのまま投稿している場合が多いです。
海外の業者であれば、不自然な日本語で投稿されていることもあります。
ポイント②投稿パターン
口コミ代行では、下記のような投稿パターンがよくみられます。
- 短期間に大量の口コミが投稿されている
- 特定の時間帯に集中して口コミが投稿されている
口コミ代行業者の場合、就業時間内や指定期間内に口コミを投稿するため、投稿パターンが決まっている場合が多いです。
不自然な投稿スピードはユーザー側も気付きやすいので、第三者から通報される可能性も高いと言えるでしょう。
ポイント③投稿者
口コミ代行では、下記のような投稿者がよくみられます。
- 新規に作成されたアカウントから投稿されている
- 口コミを投稿する店舗の地域がバラバラ
口コミ代行業者では、依頼ごとに新規アカウントを作成して口コミを投稿する場合が多いです。
高評価の口コミが並んでいると違和感を感じてアカウントを確認するユーザーが多いため、こちらも第三者から通報される可能性が高い要素となっています。
▼Google口コミの問題点についても、あわせてチェック!
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Google口コミ代行を依頼したときのデメリット
Google口コミの代行を依頼した場合、主に4つのデメリットが挙げられます。
- 該当する口コミが削除される
- Googleマップでの順位が下がる
- 店舗のアカウントが削除される
- やらせ・サクラ発覚で炎上を引き起こす
以下、一つずつ順番に説明します。
該当する口コミが削除される
Google口コミの代行はポリシー違反でペナルティの対象となるため、代行だと判断されればその口コミは削除されます。
その際、口コミ投稿者のGoogleアカウントや、投稿された店舗のGoogleビジネスプロフィールのアカウントもチェックされる可能性が高いです。
もしアカウント側に問題があると判断された場合は、何らかの処罰もありえます。
Googleマップでの順位が下がる
Google口コミの代行が発覚した場合、ペナルティとしてGoogleマップ上で表示される店舗情報の順位が下がってしまう可能性が高いです。
これは、Googleビジネスプロフィールを利用して集客している店舗にとって、かなり大きなマイナス要素となります。
特にMEO対策をしている店舗は厳しい状況に陥ってしまい、検索エンジンでWEBサイトを上位表示させるためのSEOにも影響が出るおそれがあるでしょう。
MEOとは?
Map Engine Optimization(マップ・エンジン・オプティマイゼーション)の略称で、「マップエンジン最適化」を意味する。「Googleマップ」「Yahoo!マップ」などの地図検索で、お店や会社を上位に表示させるための施策を指す。「ローカルSEO」とも呼ばれる。
SEOとは?
Search Engine Optimization(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)の略称で、「検索エンジン最適化」を意味する。検索エンジン(Google・Yahoo!など)でキーワードを検索した際に、特定のWEBサイトを検索結果の上位に表示させるための施策を指す。
店舗のアカウントが削除される
Google口コミの代行が発覚すると、最悪な結果としてGoogleビジネスプロフィールのアカウントが削除される場合もあります。
そうなると、Googleマップ上の店舗情報ごと消える可能性もあるかもしれません。
もしGoogleマップ上の店舗情報が消えなかったとしても、オーナー権限を失って編集ができなくなることは確実です。
やらせ・サクラ発覚で炎上を引き起こす
ユーザーにやらせ口コミやサクラレビューがバレると、ネット炎上を引き起こす可能性が高いです。
口コミ代行業者による投稿は批判的な意見を集めやすいため、SNSで拡散されると一気に炎上へと発展することも珍しくありません。
結果として、店舗の悪いイメージが広まってしまうことになるので、メリットよりもデメリットの方が高いと言えるでしょう。
代行依頼をしないでGoogle口コミを増やす方法
最後に、Googleマップで口コミを増やす方法を解説します。
口コミ代行業者に依頼しなくても、時間をかければGoogle口コミを増やすことが可能です。
ここでは、基本的な方法2つについて紹介します。
方法①Google口コミは全てに返信する
Googleマップに投稿された口コミは、全てに対して返信するようにしましょう。
そもそも口コミというものは、顧客にとって良い評価を投稿するメリットがないため、悪い口コミが目立ちやすいものです。
だからこそ、ネガティブな意見にもちゃんと返信をしないと、問題を放置していると受け取られて店のイメージも悪くなってしまいます。
良い口コミを投稿したくなる雰囲気を作るためにも、悪い口コミにも丁寧に対応して、顧客に真摯な姿勢を見せることが大切です。
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方法②悪質な口コミは削除申請をする
Google口コミは、誹謗中傷や悪口などが投稿されやすいため、そのような悪質な口コミはすぐに削除申請をしましょう。
Googleが定めたポリシーや利用規約に違反するような内容の口コミは、通報すればGoogleの運営に削除してもらうことができます。
悪意のある口コミが放置されたままだと、来店するお客さんが減ってしまうだけでなく、良い口コミも投稿されにくい状況になりかねません。
そうならないように、風評被害を招くような口コミは早めに削除するように心がけましょう。
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Google口コミには、削除申請が通りにくいタイプのものもあります。
例えば、「コメントがない星だけの低評価」といった、Googleポリシーに違反していない口コミです。
このような口コミは削除ができずに残り続けてしまうので、店の平均評価が下がったままになってしまいます。
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【まとめ】Google口コミは代行を依頼せずに増やすことが重要
Google口コミの代行はGoogleポリシーに違反しているため、代行業者に依頼して投稿された口コミはペナルティとして削除されます。
また、口コミの内容によっては、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)違反となり、高額な課徴金を支払うことになるかもしれません。
更に業者による口コミはユーザーにもバレやすいため、ネット炎上に発展する可能性が高いのも大きなデメリットとなっています。
Google口コミは、代行業者に無理やり投稿してもらうよりも、1人ひとりの顧客を大切にして良い口コミを増やしていくことが大切です。
確実な集客力を持たせるためにも、Googleビジネスプロフィールというコンテンツをじっくり育てていきましょう。
投稿者プロフィール
- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
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