口コミの影響力は非常に大きいと言われていますが、その因果関係を具体的に説明できる人は少ないでしょう。
商品購入や店舗利用の前にネットで口コミを確認する人は、どういった心理的トリガーがあるのでしょうか?
この記事では、ネット上における口コミの影響力について、科学的根拠をふまえて解説します。
口コミの影響力を活かした具体的なマーケティング戦略も説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
▼Googleマップの口コミについては、こちらで解説しています。
Googleマップの口コミを増やすべき理由・方法を徹底解説!
目次
口コミの影響力の科学的根拠

人が口コミに影響されて購買行動を起こす背景には、いくつかの心理的トリガーが働いています。
主な心理効果は、「ウィンザー効果」「バンドワゴン効果」「社会的証明」の3つです。
まずはこれらに焦点を当てて、心理学・社会学の科学的な根拠をもとに口コミの影響力について解説します。
ウィンザー効果
ウィンザー効果とは、「当事者からの情報」よりも「第三者からの情報」の方が信頼性や信憑性が増すという心理効果です。
多くの人が企業の宣伝広告よりもネットの口コミに影響されやすいのは、このウィンザー効果のためと言えるでしょう。
基本的に人は、自分たちが利益を得る立場にある当事者(例:商品を売りたい企業)からのメッセージに対して、「都合の良い情報なのではないか」という疑念を持ちやすい傾向があります。
しかし、直接的な利害関係のない第三者(例:実際に利用した顧客)からの客観的な評価や感想は、「本音」であると受け止めやすくなります。
分かりやすく言えば、企業が自社製品の良さを主張するよりも、顧客の「使いやすかった」というコメントの方が誠実な情報として響くというわけです。
ポイント
ウィンザー効果を利用したマーケティング手法として、消費者の口コミを活用した「口コミマーケティング」や、インフルエンサーに宣伝してもらう「インフルエンサーマーケティング」があります。
ただしこれは、ネガティブな情報に対しても同じことが言えるため気を付けなければいけません。
例えば、顧客の「使いにくかった」という情報が本音として拡散され、口コミの負の影響力が現れてしまう可能性もあるわけです。
口コミの内容は思うように操作できるわけではないので注意しましょう。
▼口コミマーケティングについて知りたい方はこちら。
口コミマーケティングはステマに注意!Google・景品表示法の違反を解説
▼インフルエンサーマーケティングについて知りたい方はこちら。
インフルエンサーマーケティングとは?費用算出方法や相場も解説
バンドワゴン効果
バンドワゴン効果とは、「多くの人が支持しているもの」に対して自分も支持したくなる心理現象のことです。
ちなみにバンドワゴンとは、パレードの先頭を行く楽隊車のこと。「流行に乗る」「勝ち馬に乗る」という意味があります。
人は「集団行動から外れたくない」「間違った選択をしたくない」という心理が、常に強く働いているものです。
そのため、口コミサイトに良い口コミがたくさん投稿されていて総合評価も高いと、「これだけ多くの人が選んでいるのだから、きっと良いものに違いない」という安心感が生まれて、購入へのハードルも大きく下がります。
簡単に言えば、口コミの「数」を信用しているというわけです。
しかしネガティブな口コミであれば、この心理効果もまた負の影響力となってしまう点で注意が必要と言えるでしょう。
注意
ハンドワゴン効果を利用したマーケティングと称して、やらせ口コミやサクラレビューを代行して投稿する業者が存在します。Google口コミでは、Googleサービス(Googleマップ・Google検索)上のペナルティを受ける可能性があるのでとても危険です。
▼Google口コミ代行の危険性については、こちらで詳しく解説しています。
Google口コミ代行は違法?やらせ口コミ・サクラレビューのリスクを解説
社会的証明
社会的証明とは、どのような行動をとるべきか迷った時に「周りの人々の行動を参考にする」という心理作用のことです。
バンドワゴン効果と同じような印象を受けますが、社会的証明の場合は「適切な行動の選択」という点において、不確実性の高い状況下で強く発揮されます。
具体的に説明すると、初めて利用するサービスや高額な商品などの絶対に失敗したくない場面で、人は無意識にこの社会的証明を求めるのが特徴。
口コミの内容や数を確認しながら不安を取り除き、最終的な決断に至る根拠を見つけ出そうとします。
ウィンザー効果とバンドワゴン効果と共通している「みんなが〇〇と思っている」という安心感によって成立する社会的証明は、口コミの影響力の根源とも言えるかもしれません。
ポイント
ネット上において、社会的証明の指針となっているプラットフォームの一つはSNSです。企業側はSNS運用を通してSNSマーケティングを行ない、ユーザーの反応を分析することができます。
▼SNS運用について知りたい方は、こちらをチェック!
Twitter運用で重視な数値とは?いいね・フォロワー等の数を伸ばす方法【X対応】
口コミの影響力を活かす具体的な戦略

次に、口コミの影響力を活かした具体的なマーケティング戦略を紹介します。
ネット上ではプラットフォームによって適切な施策も異なるのがポイント。
科学的根拠に基づいた口コミのパワーを、実際の集客や売上アップに繋げていきましょう。
SNSで口コミの拡散力アップ
リアルタイム性と拡散性に優れたSNSは、顧客の口コミを爆発的に拡散してくれる可能性が高いです。
思いがけず口コミ投稿がバズって、間接的に広告・宣伝ができたという事例は珍しくありません。
そのため、各SNSで自社の公式アカウントを事前に用意しておくと、スムーズにフォローアップすることができます。
Xの場合
Xでは速報性・話題性のある有益な情報が、リポストや引用リポストによって拡散されやすい傾向にあります。
また、共感できる内容に関しては「いいね」やリプライが多く、「おすすめ」のタイムラインに表示される可能性も高いのが特徴。
これにより、ユーザーはウィンザー効果で口コミが目にとまり、バンドワゴン効果によって好感や安心感を抱きやすくなります。
XはSNSのなかでもユーザー数が多いので、その分たくさんの口コミが集まりやすいのもポイントの一つ。
公式アカウントを通して日頃からユーザーの反応をチェックしておくことで、いち早くバズに気付くことができます。
更にこのバズを一過性のものにしないために、「感謝メッセージ」や「関連商品の紹介」を投稿するなどのフォローアップを行なうことも重要です。
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Twitterでの企業アカウント運用方法|具体的な施策例を解説【X対応】
Instagramの場合
視覚的訴求力が高いInstagramは、世界観やライフスタイルの共有に特化しています。
そのためユーザーが投稿した写真や動画は、フォロワーに親近感と信頼性を抱かせやすいのが特徴。
なかでも多くのフォロワーを持つインスタグラマーは、オシャレで魅力的な投稿を行なうインフルエンサーとして大きな影響力があります。
特に「映える」投稿は誰もがシェアしたくなり、自分もまた「インスタ映えな投稿をしたい」という原動力を生み出してくれるのがポイント。
社会的証明を求める人ほど、インフルエンサーを参考にして承認欲求を満たそうとするでしょう。
したがって、Instagramで効果的に口コミを拡散するためには、インスタグラマーにPRを依頼することが一番最適な方法であると言えます。
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インバウンド対策向けのSNS運用ポイント|SNS活用事例も紹介
Google口コミで集客効果アップ
Googleマップで見られるGoogle口コミは、企業や店舗にとって集客に繋がる重要な機能の一つです。
不特定多数の口コミはウィンザー効果、口コミ数の多さはバンドワゴン効果を高めてくれるほか、総合評価は社会的証明を与えてくれます。
Google口コミは、口コミに返信することで顧客対応の姿勢をアピールできるのが大きな魅力。
ポジティブ内容には感謝の言葉を、ネガティブな口コミには真摯な謝罪と改善策を添えることで、他のユーザーにも訴えかけることができます。
「Googleビジネスプロフィール」を利用することで、自社サイトや公式アカウントへの誘導も可能なので、積極的に利用しましょう。
▼Googleビジネスプロフィールについては、こちらで解説しています。
Googleビジネスプロフィールの登録方法|事前準備や登録後についても解説
口コミの評価を高めて影響力を更に向上!

口コミの影響力を高める戦略の土台は、「どれだけ多くの高評価を集めるか」にかかっています。
高評価の口コミが集まる→拡散される→来店・購入→高評価の口コミが集まる、といった好循環をつくり出すためにも、口コミ評価を高める施策も実施していきましょう。
▼口コミの重要性についてもあわせてチェック!
【最新版】口コミを増やすことが重要な理由・方法・注意点とは?
質の高い商品やサービスの提供
質の高い商品やサービスの提供は、良い口コミを集めるための基本です。
期待値を上回る体験は熱量の高いポジティブな口コミを生み出してくれるため、顧客体験の徹底追求は欠かせません。
顧客からのフィードバックを真摯に受け止めて、常に改善を続けることも大切なポイントです。
丁寧な対応で信頼関係を築く
接客態度は顧客満足度に直結するため、丁寧な対応で顧客との信頼関係を築きましょう。
「親切にしてもらった」というパーソナルな心遣いは、好意的なレビューを書く最大の動機になります。
顧客の疑問や懸念に寄り添った顧客視点でのコミュニケーションを意識して、細かい気配りができるとベストです。
アフターケア&フォローアップ
商品購入後のサポートを行なうアフターケアや、その後も続けて状況を伺うフォローアップは、顧客に「大切にされている」という印象を与えます。
これらは質の高いサービスの提供と顧客満足度にも関わることなので、高額な商品やサービスほど重要です。
リピーターに高評価の口コミを投稿してもらうためにも、アフターケアとフォローアップは費用不可欠なアクションだと言えます。
口コミ投稿キャンペーンの開催
SNSで口コミを投稿するキャンペーンを実施すると、口コミの母数を増やす起爆剤になります。
特にプレゼントが当たる懸賞キャンペーンの場合は、良い口コミが集まりやすくなるのがポイント。
キャンペーン用のハッシュタグが「おすすめ」のタイムラインやトレンドに表示されると、大きな宣伝効果も期待できます。
▼口コミマーケティングを依頼できる会社もあわせてチェック!
口コミマーケティング会社とは?おすすめ業者を紹介|費用が格安だと危険?
タイミングを見て口コミを依頼
良い口コミが投稿されるのをただ待つだけでなく、顧客に口コミを書いてもらえるようお願いすることも大切です。
タイミングとしては、顧客がサービスに最も満足している瞬間(商品の効果を実感した頃など)を見計らって、口コミの投稿を依頼しましょう。
SNSで口コミ投稿キャンペーンを実施している場合は、そちらに誘導するのも一つの方法です。
口コミから新たなニーズを発見する
顧客の口コミは、貴重なフィードバックでもあります。
口コミの内容を分析することで、顧客が本当に求めているニーズが浮き彫りになることも多いです。
ターゲットペルソナの解像度を高めることで高評価の口コミも得やすくなるため、小さな意見も見逃さないようにしましょう。
ネガティブな口コミも誠実に対応
ネガティブな口コミが投稿された時は、感情的にならず、事実確認・謝罪・改善策を丁寧に返信しましょう。
その誠実な姿勢を見た第三者は、「しっかり対応してくれる信頼できる企業だ」と逆に好印象を持つ場合も少なくありません。
どんなに素晴らしい商品やサービスを提供していても低評価をつける人もいるため、その時は逃げない姿勢を他のユーザーに示すことを優先してください。
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病院の口コミに悪い評価が多いのはなぜ?受付窓口の悪評を防ぐポイント
口コミの負の影響力は風評被害を招く

口コミの影響力は、良いものばかりではありません。
それは科学的根拠からも分かる通りですが、問題はネガティブな口コミを放置した時に起こる実質的な損害です。
具体的には、風評被害や誹謗中傷などに発展し、集客や売上に影響するような状況を指します。
これは、いわゆるネット炎上を引き起こしている状態だと言えるでしょう。
この場合はGoogle検索などの検索エンジンにも影響を及ぼし、ネガティブなサジェストワードも表示されてしまうのが怖いところです。
したがって、ネガティブな口コミは放置厳禁。悪質な内容であれば、見つけ次第速やかに対処しなくてはいけません。
▼Google口コミの低評価についてもチェック!
Google口コミの星1は削除できる?星だけの低評価の対処法も解説
悪質な口コミにお困りならBLITZ Marketingにお任せ!

「BLITZ Marketing(ブリッツマーケティング)」では、悪質な口コミをはじめ、ネット上に投稿された誹謗中傷・風評被害をまとめて解決することができます。
Google口コミや掲示板の書き込みなどで悪意のある内容を見つけて通報しても、運営会社が必ず削除・非表示してくれるとは限りません。
そんな時は、BLITZ Marketingにぜひお任せください!
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【まとめ】口コミの影響力を理解すると戦略が見えてくる
口コミの影響力の科学的根拠としては、「ウィンザー効果」「バンドワゴン効果」「社会的証明」が挙げられます。
良い口コミが拡散されれば、好印象のまま商品やサービスを購入する人が増えて、次の口コミにも繋がりやすくなると言えるでしょう。
SNSやGoogle口コミを活用して、ぜひ集客アップや売上アップを目指してください。
投稿者プロフィール

- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
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