「最新のAIデザインツールにはどんなものがあるの?」
「無料で使える最新のAIデザインツールが知りたい」
デザイン制作用のツールといえば、デザイナーが使うAdobeのIllustrator(イラストレーター)・Photoshop(フォトショップ)や、手軽に利用できるMicrosoftのWord(ワード)・PowerPoint(パワーポイント)などが定番です。
AI分野の発達によってAIを活用したデザインツールも登場し、近年では機能の一部に生成AIが利用され始めました。
この記事では、そんな最新機能を搭載したAIデザインツールについて解説します。
無料で使える便利なツールを厳選しているので、最先端の技術を使ってデザインを制作したい人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
生成AIを搭載したAIデザインツールが登場
文章生成AIや画像生成AIなど、さまざまな生成AI(ジェネレーティブ AI)が発表されて以降、大きな変化期を迎えつつあるデザイン業界。
現在は生成AIが搭載されたAIデザインツールも登場し、多くの人がその機能を使いこなそうと試行錯誤しています。
生成AIとは、いろんなデータを学習することによって、新しいデータ(テキスト・画像・動画など)を生成できるAIのこと。
簡単に説明すると、プロンプト(テキスト)を入力したり画像を読み込ませたりすることで、AIが新たなコンテンツを生み出してくれるというわけです。
これまでAIを利用したデザインツールといえば、媒体やジャンルにあわせて「適切なテンプレート」をAIが提案してくれるタイプが一般的でした。
しかし、この生成AIによって「AIが考え出したオリジナルのデザイン」の提案が可能になったのです。
紙媒体・Web媒体問わず、デザインするうえで考えなければならないことはたくさんあります。
したがって、レイアウト・配色・画像・文章・キャッチコピーなどの制作を手助けしてくれるAIデザインツールは、デザイナーにとって心強い味方となりそうです。
今後も生成AIを搭載したAIデザインツールが続々と登場すると思われるので、今のうちから使い方に慣れておきましょう。
▼文章生成AI(テキスト生成AI)を利用したツールについてはこちら。
テキスト生成AIとは?無料で使えるサービスも紹介【最新版】
▼画像生成AIを利用したツールについてはこちら。
AIのイラスト自動生成は日本語も使える?無料で利用可能なサービス6選も紹介
【AIデザインツール①】Canva
「Canva(キャンバ)」は、Webブラウザ上で利用できる、オンラインのグラフィックデザインツールです。
プレゼンテーション・ポスター・Webバナー・SNS投稿画像・ロゴなど、さまざまなデザインを作成可能。種類豊富なテンプレートや画像素材が用意されているので、デザインや画像選びに悩んでしまう人にオススメです。
操作感はMicrosoftのPowerPointに近く、直感的な操作性で誰でも使いやすいのがポイント。基本無料で、いろんな機能を利用することができます。
サービス名 | Canva |
URL | https://www.canva.com/ |
開発・提供 | Canva Pty Ltd |
利用料金 | Canva Free:無料 Canva Pro:12,000円/年 ※利用するにはCanvaのアカウント登録(無料)が必要です。 |
Canva(キャンバ)の主な機能
Canvaには、いくつかの生成AI機能が搭載されています。そのなかで、無料プラン(Canva Free)でも利用できるのが「Text to Image」機能です。
更に有料プラン(Canva Pro)だと、より多くの生成AI機能を利用することが可能。特に、文章生成AIや画像生成AIを利用した「Magicシリーズ」の機能は、世界中のデザイナーが注目しています。
CanvaはAIによる多彩なアシストで効率よくデザイン制作ができるため、使い方に慣れたら有料プランに移行するのがオススメです。
※現在一部の「Magicシリーズ」機能はベータ版となっていて、無料プランでも利用可能です。(回数制限あり)
AI画像生成「Text to Image」
「Text to Image(テキスト to イメージ)」は、画像生成AIを利用したAI画像生成機能。有名な画像生成AI「Stable Diffusion」のAIモデルに基づいた機能となっています。
Canvaで「Text to Image」を利用するには、アプリから選択するだけ。生成したい画像のイメージをテキスト入力すると、一度に4つの画像を生成してくれます。
また、テキストでの指示だけでなく、画像のスタイルを選択できるのも魅力の一つ。チラシやバナーなどに載せる画像を作成したい時に、デザインイメージに合わせた画像を生成することができます。
【スタイル 一覧】
<写真> 写真・鮮やか・ミニマル・ネオン・映画的
<デジタルアート> 遊び心・レトロウェイヴ・3D・サイケデリック・コンセプトアート・3Dモデル・グラデーション・幻想的・アニメ
<ファインアート> 色鉛筆・水彩画・ステンドグラス・絹版画
ご存じでしたか?AI画像生成で、写真やイラストを作れます!#Canvaの無料機能
使い方👇
アプリ→ Text to Image→ テキスト入力 pic.twitter.com/hwDNG1B8W3— CanvaJapan (@CanvaJapan) July 17, 2023
無料範囲 | 1ヶ月50回分のクレジット ※生成1回につき、1クレジット消費。 ※1日25回まで生成可能。 |
※AIモデルの学習データについて
AIモデルは、インターネット上にある何百万もの画像と、それらに関連するテキストを学習しています。
※画像の著作権と商用利用について
Canvaは、AI生成画像の著作権を主張しないとしています。AI生成画像の商用利用も可能です。ただし、これらは生成された画像が「使用に問題ないこと」を保証するものではありません。また、使用者が画像の著作権や画像に対する独占的権利を持つことを意味するものではないので注意しましょう。
【有料】AI写真編集「Magic Edit」
「Magic Edit(マジックエディット)」は、画像生成AIを利用したAI写真編集機能です。画像生成を利用して、写真内にあるものを別のものに変更したり、何もない場所に新しいものを追加したりすることができます。
また、サイズが足りない時にできる余白部分に画像生成することも可能。希望のサイズで写真を編集できるため、デザインに欠かせない機能と言えるでしょう。
Magic Editを使えば、髪型や服装もかんたんに変えられます! pic.twitter.com/Ae4N8Z8QPA
— CanvaJapan (@CanvaJapan) June 7, 2023
キャンバスに対して、画像の幅が足りない…ってときあるよね😭
フォトショの余白塗りつぶす機能いいなぁと思ってたら、Canvaでもできた!!
一度、画像として保存して、
「画像を編集」からMagic Editで余白を塗って、「背景」と入力するだけ✨かなり精度よくできてびっくり…!
🫢… pic.twitter.com/xYGDgdNm3d— マリエ🎨インスタで使えるCanvaワザ (@marie_okawa) August 18, 2023
【有料】AI文章作成・自動生成「Magic Write」
「Magic Write(マジックライト)」は、文章生成AIを利用したAI文章作成・自動生成機能。OpenAIの文章生成AI「GPT-3」のAIモデルに基づいた機能となっています。
タイトルやキャッチコピーなどの短い一言から、SNSのキャプションや商品説明などの長文まで、コンテンツの執筆をアシストしてくれるのが特徴。
文章の翻訳や要約も可能なので、デザイン制作中も文章で悩むことなく、スムーズに作業を進めることができます。
CanvaのAI文章作成が、ついに日本語に対応!
試してみたところ、完璧ではありませんが精度の高い文章を作れました。
Canva Docsの「+」をクリック→「Magic Write」で試してみてください。 pic.twitter.com/23CXFn3iJR
— CanvaJapan (@CanvaJapan) July 8, 2023
【海外版のみ】AIデザイン生成「Magic Design」
「Magic Design(マジックデザイン)」は、AIを活用したAIデザイン生成機能。現在は、海外版Canvaにてベータ版として提供されています。
この機能では、Canva内にある画像・フォント・グラフィック素材などを利用して、希望にあわせたテンプレートを一度に8つ生成。スタイルを選択していくだけで、簡単にデザインを制作することができます。
配色やレイアウトを考える手間を省けるため、デザイン制作の作業効率をアップさせたい人にオススメです。
If you want to visualize your idea using a photo, Magic Design can help. Here’s how:
Step 1: Upload an image
Step 2: Select a style
Step 3: Choose from the selection of personalized templates made for you
Step 4: Customize and share your new design#Canva #CanvaTip #MagicDesign pic.twitter.com/d1igC0UUBI— Canva (@canva) June 2, 2023
【AIデザインツール②】Adobe Firefly(ベータ版)
「Adobe Firefly(アドビ ファイアフライ)」は、AdobeのAI倫理原則(説明責任・社会的責任・透明性)に沿って開発された生成AIです。
現在はベータ版がリリースされていて、誰でも無料でFireflyの生成AIサービスを利用することができます。
将来的には、クリエイティブツールのクラウドサービス「Adobe Creative Cloud」に搭載予定。IllustratorやPhotoshopなどと組み合わせて、利用できるようになります。
今後も新たな機能が増えていくため、Adobe製品を普段から利用している人は今のうちに操作になれておくと良いかもしれません。
サービス名 | Adobe Firefly |
URL | https://www.adobe.com/jp/sensei/generative-ai/firefly.html |
開発・提供 | Adobe |
利用料金 | 無料 ※利用するにはAdobeのアカウント登録(無料)が必要です。 |
※AIモデルの学習データについて
生成AI関連の著作権侵害を防ぐため、Adobeのストックフォトサービス「Adobe Stock」のデータと、オープンライセンスの作品および著作権の切れた一般コンテンツが使用されています。
※画像の商用利用について
ベータ版は生成画像の商用利用ができません。今後リリース予定の正規版では、商用利用が可能になります。
Adobe Firefly(アドビ ファイアフライ)の主な機能
ベータ版「Adobe Firefly」で現在使える機能は4つ。いずれもAdobeが独自に開発した画像生成AIを利用しています。
全体的な傾向としては、高品質な写真画像の生成を得意としているのが特徴。学習データによって、「素材らしい自然な画像」を生成できるのがFireflyの強みと言えそうです。
テキストから画像生成
生成したい画像のイメージをテキスト(プロンプト)を入力すると、一度に4つの画像を生成してくれます。
生成した画像を後から編集できるのも大きな魅力。コンテンツタイプと豊富なスタイルの他に、色合い・ライト・構図も選択することが可能です。
生成画像の細かい調整ができるので、制作しているデザインにあった画像を作りたい人にピッタリだと言えるでしょう。
①生成したい画像の説明を入力。
②施制した画像を右のエディタで編集。
生成塗りつぶし
画像の一部を選択して、画像生成することができます。
例えば、写真に写っている人物の服装を変えたり、背景の風景を変えたりすることが可能。これによって、写真編集の作業時間を大幅に削減できます。
また、「テキストから画像」で制作した画像を、より理想なイメージに近づけたい時にもオススメ。使い方次第で、デザインの制作環境が劇的に変わる機能の一つです。
①サンプル素材を選択。
②背景を選択して削除、背景に生成したい画像の説明を入力。
③生成完了。
テキスト効果
文字を装飾する素材やテクスチャを、画像生成することができます。
「装飾したい文字」と「素材やテクスチャをイメージしたテキスト(プロンプト)」を入力するだけで、装飾文字を作成可能です。
画像を用意したり、画像を切り抜いたりする手間が省けるため、デザイナーにとって心強い味方となりそうです。
①「装飾したい文字」と「素材やテクスチャをイメージした画像の説明」を入力。
②右のエディタで編集。
生成再配色
ベクターファイル形式「SVG(Scalable Vector Graphics)」で作られた画像データの配色を、変更することができます。
この機能では、配色のイメージをテキスト(プロンプト)入力するだけで、AIが配色を自動生成してくれるのが特徴。
色の組み合わせを考えるのが苦手な人にピッタリです。デザインにあわせた配色に統一したい時にも役立つ機能となっています。
①サンプル素材を選択。
②配色イメージの説明を入力。
【AIデザインツール③】Microsoft Designer(プレビュー版)
「Microsoft Designer(マイクロソフト デザイナー)」は、Microsoftが開発した最新AIデザインツール。デザインツールと画像生成AIが融合した機能を備えています。
画像生成AIには、OpenAIの「DALL・E2(ダリ・ツー)」を使用。ちなみに、DALL・E2はMicrosoftの画像生成AIツール「Bing Image Creator(ビングイメージクリエーター)」にも使用されています。
現在Microsoft Designerはプレビュー版がリリースされていて、誰でも無料で利用できます。
海外サイトなので英語表記ですが、Webブラウザの翻訳ツールを使えば、翻訳しながら操作が可能です。
正式版になった際は、有料サブスクリプション(Microsoft365)への加入が必要。Microsoftの最新AIデザインツールを利用できるのは今だけなので、このチャンスを見逃さないようにしましょう!
サービス名 | Microsoft Designer |
URL | https://designer.microsoft.com/ |
開発・提供 | Microsoft |
利用料金 | 無料 ※利用するにはMicrosoftのアカウント登録(無料)が必要です。 |
※画像の著作権や商用利用について
プレビュー版の時点では、生成画像の著作権や商用利用については明らかにされていません。そのため、生成画像の扱いには充分注意してください。
Microsoft Designer(マイクロソフト デザイナー)の主な機能
プレビュー版「Microsoft Designer」では、「画像」と「デザインをイメージしたテキスト(プロンプト)」を入力すると、画像と文章を組み込んだデザインテンプレートを生成してくれます。
画像の選択方法は、自分の持っている画像を使用する「Add image」と、その場で画像生成をする「Generate image」の2つ。素材写真を持っていなくても、すぐにデザイン制作に取り掛かることができます。
テキストを変えるだけでバリエーション豊かなデザインテンプレートを生成できるため、複数のレイアウト案を見比べながらデザイン制作をしたい人にオススメです。
また、Microsoft Designeには画像編集エディタが備わっているのもポイント。レイアウトを考えながら画像編集もこなせるので、ストレスフリーでデザイン制作を行なうことができます。
Great designs start with you and come to life with the help of AI.
Getting started is easy—simply describe what you want to create and #MicrosoftDesigner will generate customizable layouts for you in seconds.
Try it today! https://t.co/g2KLBpvLC5 pic.twitter.com/B22mtNwTfc
— Microsoft Designer (@MSFT365Designer) July 24, 2023
With Designer's new and improved Erase feature, you can make objects in your photo disappear in a snap.🫰
Simply use Quick select or Brush select to pick what you want to remove, click Erase object and voilà! #MicrosoftDesigner pic.twitter.com/gby3PJbkr8
— Microsoft Designer (@MSFT365Designer) August 29, 2023
「BLITZ Marketing」で炎上対策
インターネット上でコンテンツを公開する場合は、常にネット炎上リスクに備えなければなりません。
しかし、「実際にどのようなことをしたら良いのか分からない」という人も多いのではないでしょうか?
そんな時は、誹謗中傷・風評被害対策のプロフェッショナル「株式会社BLITZ Marketing(ブリッツマーケティング)」にお任せください!
BLITZ Marketingが提供している「AIブランドモニター」は、ネットの風評を24時間監視しながら、AIがネガティブな情報を自動判定することが可能。ネット炎上や悪質な風評の火種を、いち早く見つけることができます。
また、今話題の高性能AI「ChatGPT」を活用した、口コミ管理サポート機能を搭載しているのも大きなポイント。「SNSの投稿文のリスクスコア分析機能」や「Google Mapsの口コミへの返信文作成機能」を利用することができます。
ネット上に掲載する文章を作成する際は、この機能を使ってネット炎上を防止できるというわけです。
AIブランドモニターは、1ヶ月分の無料トライアルを実施しているので、気になる方は気軽に試すことができます。
誹謗中傷・風評被害対策に関しても相談無料となっているため、インターネット炎上に不安を感じている人は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
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【まとめ】最新のAIデザインツールを無料で使ってみよう
最新のAIデザインツールには、生成AIを利用した便利な機能が搭載されています。特に画像生成AIを使った画像編集機能は、作業効率を大幅にアップさせてくれそうです。
しかし、生成AIに関しては著作権問題や倫理問題を伴うのが現状。どの企業もベータ版やプレビュー版などのテスト段階を設けながら、慎重に導入を検討している段階です。
このまま順調に導入が進めば、今後のデザイン制作はAIによるアシストが一般的になっていくと考えられるでしょう。興味のある人は、ぜひ今回紹介したAIデザインツールを積極的に使ってみてはいかがでしょうか?
投稿者プロフィール
- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。