「SEOはオワコンって聞いたけど実際はどうなの？」
「SEOがオワコン化したと言われる理由って何？」
SEOはオワコン(終わったコンテンツ)、SEO対策をしているとそういった話題を耳にする機会は少なくないのではないでしょうか。
そのように定義されるような決定的な何かがあったわけではありませんが、さまざまな要因や背景から一部ではオワコンと呼ばれているようです。
この記事では、SEOがオワコンと言われる理由について解説します。本当にオワコン化してしまわないために“今やるべきこと”も説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
SEOがオワコンと言われる主な理由5つ
SEOがオワコンと言われる理由は、大まかに分けると5つです。
IT分野が発展するとともに、大幅に変化してきたSEO。そのため、オワコンとされる要因については挙げだすとキリがない部分があり、今後も増えていくと思われます。
ここでは、代表的な理由をその背景とともに説明しているので、ぜひSEO対策のヒントにしてみてください。
SEOがオワコンな理由①検索アルゴリズムの変動が激しい
SEOがオワコンと言われる理由として一番大きな要因とされているのが、Googleの検索アルゴリズムです。
検索アルゴリズムとは、ホームページを評価して検索結果の表示順を決めるプログラムのこと。250以上の種類が存在すると言われるこのアルゴリズムがアップデートによって変化すると、検索結果の順位は大きく変動します。
例えば、1位のサイトが次の日には圏外に飛ばされてしまうということも珍しくはありません。アップデートは多いと3ヶ月に1回行なわれ、そのアルゴリズムの変動の激しさからSEO対策を諦めてしまう人も少なくないようです。
アルゴリズムによる明確な評価基準が公表されていないことから、アップデートの度に対策を見直すのはとても手間がかかります。
だからこそ余計に「対策するだけ無駄なのではないか」という気持ちが大きくなり、SEOはオワコンという印象を持つ人が増えているのかもしれません。
被リンクで自作自演が不可能になった
Googleの検索アルゴリズムのアップデートによって大きく変わったことの一つは、質の悪い被リンクを大量に獲得していると大幅に順位を下げられる点です。
被リンクとは、外部サイトから特定のサイトに向けて設置されたリンクのこと。この外部サイトが異なるジャンルのコンテンツであったり、外部リンク用に作られた簡易的なサテライトサイトであったりすると、その被リンクを獲得しているサイトは評価が下がるようになりました。
有名なのは、2012年に行なわれた「ペンギンアップデート」。スパム行為や安易なSEO施策をしているサイトの評価をマイナスにすることで、検索順位が下がる仕組みになっています。
それまでは被リンクの自作自演で簡単に検索順位を上げられたことから、「被リンク屋」と呼ばれる業者まで存在していました。そのように“楽に稼げる時代”を経験した人からすれば、現在の検索アルゴリズムではオワコンと思わざるを得ないでしょう。
コンテンツの内容が重要視されるようになった
SEO対策でコンテンツ（サイトに掲載している記事）の内容が重要視されるようになったのも、Googleの検索アルゴリズムのアップデートがきっかけです。
一般的に知られているのは、2012年に日本で実施された「パンダアップデート」。これによって「他のページと同じ内容のサイト」や「内容が薄いサイト」など、品質の低いコンテンツが検索順位の上位に表示されないようになりました。
パンダアップデートはその後のバージョンアップで、「長期間未更新のサイト」「広告が過剰に貼られたサイト」などもマイナス評価の対象としました。そして検索アルゴリズムは現在もアップデートを重ねながらコンテンツの品質を精査しています。
そのため、昔ながらのSEO対策で質より量のペラサイトをたくさん制作している人にとっては、まさにオワコンと言えるのかもしれません。
SEOがオワコンな理由②競合サイトの増加
SEOがオワコンと言われる理由として、競合サイトの増加も挙げられます。
2010年頃であれば、ニッチなキーワードであれば比較的容易に検索順位の上位を狙うことができました。しかし現在は企業サイトだけでなく個人サイトも増えたため、あらゆるキーワードで競合が存在し、上位に表示されるのが難しくなっている状況です。
もとより「上位に表示させたい」という考えはサイト運営側の一方的な思惑です。しかし、ユーザーファーストの検索理念を掲げるGoogleにとっては、ユーザーが本当に必要としている情報を優先させて表示させたいという思いがあります。
そのため、SEO対策自体がナンセンスであり、オワコン化していると考えている人も少なくないのではないでしょうか。
公式サイトやポータルサイトが有利
競合サイトが増えていく中で、SEO的に有利と言われているのが公式サイトやポータルサイトです。
そもそもGoogleの検索エンジンが登場するまで、キーワード検索の表示結果は曖昧なものでした。例えば、「車」と検索すれば、車の文字が入った様々なジャンルのサイトが順序不同で表示されてしまうのが当たり前だったのです。
そう考えると、現在の公式サイトやポータルサイトが優先されて表示されるのは、本当に知りたい情報に辿り着くための一番の近道と言えるでしょう。その反面、個人サイトの順位が下がってしまうので、今のSEOがオワコンと感じる人は相対的に多くなってしまうと考えられます。
ドメインパワー勝負になっている
競合サイトが増えるとドメインパワー勝負になりがちです。
ドメインパワーとは、Googleの評価に関わっていると思われる要素を数値化して、そのサイト全体を評価したもの。Googleの公式指標ではありませんが、検索順位の表示に大きく関わっているとされています。
主な項目は、コンテンツの質や量、関連性の高いサイトからの被リンクなど。中でも特に注目したいのは、サイトの運営期間の長さです。
URLの一部に使われる「ドメイン名」も、長く利用することによってSEOに良い影響を与えると考えられているため、運営期間の長さは無視できないポイントとなっています。
更に、長期間使用された中古ドメイン自体もSEOに効果的とされ、一部では高値で取引されているようです。そんな力業のSEO対策では、オワコンと評されてしまうのも仕方のないことかもしれません。
問題視されるアフィリエイトサイト
競合サイトにはSEO対策をしたアフィリエイトサイトも数多く存在しますが、近年はその内容が問題視されています。
アフィリエイトとは、WEBサイトやブログで企業の商品やサービスを紹介して、購入や申し込みされると収益が発生する仕組みのこと。インターネット広告手法のひとつで、「成果報酬型広告」とも呼ばれています。
金融系や美容系などはこの報酬金額が高めに設定されているので、それに特化したアフィリエイトサイトも多いです。しかし、その報酬目的で評判の良くない商品やサービスを“優れたモノ”として勧めるサイトが増えているのも事実。
特にここ数年は仮想通貨関連のアフィリエイトサイトが急増し、手数料が高くつく方法をオススメしているコンテンツにウンザリしてしまった人も多いのではないでしょうか。
そのようなサイトが検索上位に乱立したことで、ユーザー側がオワコンの雰囲気を感じ取ってしまっているのも確かです。
SEOがオワコンな理由③SNSや動画サイトの普及でSEOが変化
SEOがオワコンと言われる理由には、TwitterやInstagramなどのSNSや、YouTubeといった動画サイトの存在も関係しています。
これらのコンテンツは近年の検索アルゴリズムでも優遇されるようになってきているため、古いSEO対策では対応できないこともあるでしょう。
そういった時代の変化によるオワコン感は、IT分野においては当然の流れとも言えるかもしれません。
TwitterやInstagramが検索ツールになりつつある
最近ではTwitterやInstagramなどのSNSを、コミュニティツールとしてだけでなく検索ツールとして利用する人も増えてきました。企業やインフルエンサーによる情報発信と、それに対する「いいね」や「シェア」などは、WEBマーケティングにおいても大きな影響を与えています。
自分が信頼するアカウントによる最新情報を入手できるSNS。Googleの検索エンジンとは違ったユーザー層だからこそ、今までのSEOが通用せず、オワコン化を感じてしまう部分もあるのではないでしょうか。
YouTubeなどの動画で調べ物をする人が増えた
近年のYouTubeでは、解説動画が人気ジャンルの一つとして確立されています。これは、調べ物をする際にテキストと画像だけのWEBサイトよりも、動画コンテンツを好むユーザーが増えてきているためです。
テキスト中心のコンテンツと動画コンテンツは、制作に求められる技術がそれぞれ異なります。そのため、これまでのやり方が通じないことを悲観して、オワコンと呼ぶ人もいるようです。
SEOがオワコンな理由④SEOの対策コストが高い
SEOがオワコンとされる訳は、SEOの対策コストが高いことも理由として挙げられます。競合サイトが日々増え続ける現在において、高いスキルを持ったSEO対策会社に依頼しないと競争に勝てなくなってきました。
もともとSEOは効果が出るまでに時間とコストがかかる施策です。そのため、昔に比べてSEO対策の費用が更に高くなってしまったことにオワコンと思ってしまうのも無理はないでしょう。
費用対効果が下落して継続が難しくなった
WEBサイトのコンテンツはこまめに更新をしないとSEOの評価が下がるとされていますが、対策費用がそれに見合っているかどうかは判断が難しいところです。
ただ、YouTubeなどの動画コンテンツと比べると、WEBマーケティングとしての費用対効果が低いことは確かでしょう。だからこそ、SEOよりも動画に力を入れ始めた企業も少なくありません。
そういった現状から、業界内でオワコン感の空気を肌で感じてしまった人もいるのではないでしょうか。
SEOがオワコンな理由⑤人工知能(AI)による厳しいSEO評価
SEOがオワコン化と言われる理由には、人工知能(AI)が普及したことも要因となっています。
人工知能によって、コンテンツの品質の評価がより人間目線に近い形で行なわれるようになった現在。ワードサラダと呼ばれるような「文法としては正しいが、意味が破綻している文章」も認識できるようになり、SEOの順位に大きな変化を与えています。
また、同時に従来のSEOのテクニックがどんどん通用しなくなってきているため、評価の厳しさからオワコンと呼ばれる風潮も少なからずあるようです。
SEOをオワコン化しないためにやるべきこと
「SEOはオワコン」と言われることも多いですが、検索エンジンが存在する限りSEO対策はなくなるものではありません。そのため、オワコン化したと諦めるのはまだまだ早いでしょう。
そしてGoogleが検索理念として掲げるユーザーファーストの精神は、昔も今も変わっていません。だからこそ、ユーザビリティを常に意識しながらSEO攻略を行なうことが大切です。
専門性・信頼性の高いコンテンツを作成する
専門性や信頼性の高いコンテンツが検索上位に表示されやすい傾向であることは、SEO対策において基本であり、変わることのない要素の一つです。
より高品質なコンテンツが求められている今は、ジャンルやキーワードを絞り、得意分野を伸ばしていくことが重要と言えるでしょう。また、サイト内の関連コンテンツ同士を内部リンクで繋げるなどして回遊率を上げるのもポイントです。
古い記事もこまめに更新して、新しい記事と行き来できるようなサイト構成にすることで精度を上げていきましょう。
SEO以外の媒体で集客する
SNSや動画サイトを活用して流入経路を増やすことも、今後は積極的に視野に入れていきましょう。
TwitterやInstagram、YouTubeでのユーザー行動は、SEOの評価に大きく関わってくると考えられています。そのため、それらの媒体を通して呼び込んだり、WEBサイトのページにツイートや動画を埋め込んだりして、新たなユーザー層を取り込む努力が必要です。
お問い合わせまでを意識したWEBマーケティングを行なう
もともとSEO対策はWEBマーケティングの一部。そのため、上位表示されることだけでなく、サイト内のコンバージョン（会員登録・購買）も意識することが大切です。
ユーザーが求めている情報を提供してお問い合わせに繋げることができれば、それはSEO的にも高品質なコンテンツとして評価されます。記事をリライトしたり、コンテンツをブラッシュアップする際などは、コンバージョン率（CVR）をチェックしながら改善ポイントを見つけていきましょう。
検索キーワードの意図を読み取る
ユーザーが本当に求めているコンテンツを提供するためには、検索キーワードの意図を正しく読み取ることが必要とされます。
常にユーザー目線で考えつつ、どんな潜在的なニーズがあるかを細かく分析することで、コンバージョン（CV）にも繋がるはずです。ちなみにこれは、検索エンジンが「ユーザーが本当に求めている情報なのか」を判断する要素にもなっていると言われています。
ユーザーがどんなキーワードで検索し、どのようなコンテンツを読んでCVに至ったのか。そこまでの導線をみられていることを意識しながら、コンテンツ制作時のキーワードを選定してみてください。
【まとめ】SEOはオワコンを理由にせず変化に対応することが大切
SEOはオワコンではありませんが、そう言われる理由はいくつもあります。しかし、それは安易なSEO対策を防ぐためであり、ユーザーが本当に求める情報を提供するために改善されてきた証拠でもあることを忘れてはいけません。
大切なのは、コンテンツ制作者側もユーザーが求めるような専門性・信頼性の高い情報を誠実に提供すること。つまり、検索上位に表示させることを優先して、コンテンツの内容を疎かにしてはダメだということです。
検索アルゴリズムのアップデートや時代の変化に合わせて先回りの施策を意識しながら、これからも臨機応変に対応していきましょう。
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投稿者プロフィール
- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
