クリニック(診療所・医院)は、地域のかかりつけ医として機能していることから、主な患者は近隣住民です。
そのため低評価の口コミが投稿されると、病院よりも規模が小さいクリニックは、患者減少や経営悪化などに陥りやすくなってしまいます。
この記事では、そんな診療所・医院の経営者の方に向けて、クリニックの口コミ対策を解説します。
患者視点での自院の改善と低評価を減らす方法、2つのアプローチを説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
クリニックの口コミ対策【患者視点での改善】
クリニックの口コミ対策を実施するのであれば、まずは患者視点で自院の改善を目指しましょう。
大抵の場合、口コミを投稿する原動力は「不満」や「怒り」です。
そのため、口コミはネガティブな内容で評価も低くなりやすい傾向にあります。
特に医療系では、心身ともに弱っている患者がマイナス思考に陥り、悪い口コミを投稿しやすいのが特徴。
したがって、患者の不満・怒りをできるだけ解消することが重要です。
ここでは、クリニックの口コミ評価が低くなる理由を交えて、患者の満足度を上げるための改善策を解説します。
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改善①医師・看護師・受付の対応や態度
クリニックの口コミで最も多いのは、医師・看護師・受付スタッフの対応や態度に関する不満です。
具体的には、「医師に話を聞いてもらえない」「看護師に失礼なことを言われた」「受付の人がお喋りばかりしている」など。
病人に対しての配慮が足りないと感じると、患者は不満を抱きやすくなります。
そのため、このような口コミが投稿されたら、患者に対しての接し方を改善する必要があるかもしれません。
クリニックはサービス業や接客業ではありませんが、だからといって横柄な態度では患者からの信頼を失ってしまいます。
特に、無関心・冷淡な態度は相手にストレスを与えてしまうため、患者の痛みや苦しみに寄り添った対応を心がけることが大切です。
改善②予約受付・待ち時間
クリニックの口コミで頻繁に見かけるのが、予約受付や待ち時間に関する不満です。
具体的には、「予約したいのに電話が繋がりにくい」「予約時間に行ったのに30分以上待たされる」「検査の間の待機時間が長い」など。
患者が体調が悪い状態で長時間待たされると不満が募り、診察前からクリニックに対する印象が悪くなってしまいます。
このような事態を防ぐためには、ネットを利用した予約受付システムを導入するのが良いでしょう。
来院するたくさんの患者をシステムで効率的に管理することは、クリニック側の負担軽減にも繋がります。
また、予約受付や待ち時間が改善されれば良い口コミが投稿される可能性も高いため、積極的に取り組みたいところです。
改善③医療の質・治療内容
クリニックの口コミで次によく見かけるのは、医療の質や治療内容に関する不満です。
具体的には、「適切な治療が行われず、症状が悪化した」「別の病院に行ったら違う病気だと診断された」「治療法を詳しく説明してもらえない」など。
通院してもなかなか完治しないと、患者の不満が増大していくため、悪い口コミが投稿されやすい原因になります。
誤診に関しては、患者と医師のお互いのコミュニケーション不足が考えられるので、ここが改善ポイントだと言えるでしょう。
患者が症状を説明したり、医師に質問したりしやすい雰囲気を作ることで、クリニックに対する患者の印象は大きく変わるはずです。
改善④診療料や薬の価格
クリニックの口コミで近年多くみられるのが、診療料や薬の価格に関する不満です。
具体的には、「説明のない診療料が含まれている」「必要のない薬が追加されている」「検査代がこんなにかかるなんて聞いてない」など。
医療費は国が決める公定価格なので、原則的に全国どこの医療機関にかかっても同じ金額です。
しかし、医師の治療方針によって診療内容や投薬が異なるため、最終的な合計費用はクリニックによって違いがあります。
それゆえに、他のクリニックと比較して不満を抱く患者も少なくありません。
特にここ数年は、新型コロナウィルスの治療費に関する内容が増加傾向にあります。
そのため、自院のWEBサイトなどに治療方針や基本的な検査費用などを明記しておくのが良いかもしれません。
クリニックの口コミ対策【低評価を減らす方法】
クリニックの口コミ対策をするうえで大切なのは、「高評価を増やすこと」ではなく「低評価を減らすこと」です。
低評価を減らすことで高評価は自然と増えていくため、まずは低評価の根本的な原因を解消することが先決。
患者視点で自院の改善を目指すのも、そのうちの一つです。
ここでは、口コミそのものに関する具体的な対策として、低評価を減らす方法を紹介します。
方法①院内アンケートを実施する
低評価の口コミを減らすためには、院内で独自のアンケートを実施しましょう。
院内アンケートを実施する理由は、主に2つ。
「自院の患者の不満を明らかにすること」と、「口コミサイトを不満を書き込む場にさせないこと」です。
ここで重要なのは、不満を持った患者の声を聞き入れて、問題を解決しようとする姿勢を見せること。
これ以上低い評価や悪い口コミを投稿されないためにも、院内アンケートを通して現状の問題にしっかり向き合うことが大切です。
▼クリニックのマーケティング施策について、あわせてチェック!
クリニックマーケティングとは?方法と具体的な施策を解説
方法②口コミには必ず返信する
Googleマップの口コミなどのように返信できる環境であれば、全ての口コミに対して返信するようにしましょう。
特にネガティブなコメントに返信しない場合、問題に目を向けていないのだと受け取られてしまいます。
更に放置された低評価は他のユーザーにも不安を与えるので、新規患者を獲得しにくくなってしまうのも理由の一つです。
したがって、口コミへの返信は必須と言えます。
また、クリニック側の返信次第では、低評価口コミのネガティブなイメージを回復させることも可能です。
それゆえに、返信は口コミ対策として一番直接的な方法となっているため、積極的に実施してみてください。
▼風評被害対策については、こちらで詳しく解説しています。
病院・クリニックが講じるべき風評被害対策とは?
方法③悪質な口コミや競合の攻撃は即対処
悪口や誹謗中傷などの悪質な口コミに関しては、口コミサイトの運営などに削除申請をしましょう。
このような口コミは、競合となる近隣のクリニックが投稿している場合もあるので、すぐに対処することをオススメします。
また最近では、口コミ削除業者や口コミ代行業者、コンサルタントなどが、営業をかけるために悪い口コミを自演する事例も増えてきました。
なかでもクリニックなどの医療系は、これらのような業者のターゲットになりやすいので注意が必要です。
相手に情報を与えないためにも、不審な営業電話やメールには極力関わらないようにしましょう。
▼口コミの削除方法については、こちらで詳しく解説しています。
病院・クリニックの悪い口コミを削除は可能?対処方法や注意点を徹底解説
【病院・クリニック向け】悪評がサイトに掲載された場合の対策5選!
【NG】高評価を増やすためのヤラセは×
口コミ代行業者を利用したやらせ・サクラで高評価の口コミを増やすのはやめましょう。
高評価ばかりの肯定的な口コミは不自然なので、ユーザーにはすぐにバレてしまいます。
また、Googleマップの口コミであれば、やらせ口コミやサクラレビューはGoogleの規約違反です。
ペナルティとして口コミが削除されるだけでなく、最悪の場合は、店舗情報やオーナーのアカウントが削除となる可能性があります。
営業をかけてくる業者は、このようなリスクについて説明をしないため、騙されないように気を付けましょう。
▼口コミ代行のリスクについては、こちらで詳しく解説しています。
Google口コミ代行は違法?やらせ口コミ・サクラレビューのリスクを解説
Google口コミの代行依頼はNG?代行のデメリットを解説
【NG】高評価を増やすためのステマは×
患者に報酬を渡す代わりに高評価の口コミを投稿してもらうのは、ステルスマーケティング(ステマ)です。
ステマとは、消費者に広告・宣伝と分からないように商品やサービスの利用を促す発信をすること。
そしてステマは、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)に違反します。
景品表示法とは、商品やサービスの品質・内容・価格などを偽って表示をすることを厳しく規制する法律です。
ステマはこの不当表示の一つとして2023年10月より規制対象になっていて、いわゆる違法行為となります。
罰則は、「2年以下の懲役」または「300万円以下の罰金」です。
「宣伝」「PR」という文言を表示しないという点では、やらせ・サクラもステマとなるため、絶対に行わないようにしましょう。
【参考】「不当景品類及び不当表示防止法」
第六章 罰則
第三十六条 第七条第一項の規定による命令に違反した者は、二年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
引用元:e-Gov 法令検索「不当景品類及び不当表示防止法」
消費者庁は、マチノマ大森内科クリニックを運営する医療法人社団祐真会に対し、Googleマップの口コミ投稿欄において、来院者が投稿した星5(★★★★★)の表示が、ステルスマーケティング告示に違反するものとして、措置命令を行いました。#ステマhttps://t.co/jIH1mL370a pic.twitter.com/PNckqfEXWf
— 消費者庁 (@caa_shohishacho) June 7, 2024
▼口コミのステマについては、こちらでも解説しています。
グーグルの口コミは廃止すべき?悪評の削除申請方法も紹介
クリニックが口コミ対策を行なうべき理由
最後に、クリニックが口コミ対策を行なうべき理由を解説します。
口コミを重要視していない場合、対策する意味を見出すことができないかもしれません。
そんな時は、口コミに関しての認識を改めることから始めてみるのも良いでしょう。
ここでは、クリニックならではの理由を3つ挙げているので、ぜひ参考にしてみてください。
理由①口コミがあると安心感を感じる人が多い
口コミが複数あると、たくさんの患者が来院している雰囲気があるので、安心感を感じる人も多いです。
また、最初からそのクリニックしか選択肢がないのであれば、「良い点と悪い点の両方を確認しておきたい」という人も少なくありません。
特に悪い点に関しては、心構えや事前準備することで回避できるのであれば、あえていろんな患者の意見を知りたい人もいるでしょう。
したがって、クリニックを探しているユーザーにとって複数の口コミは、不安を解消するための安心材料とも言えます。
そのためにも、口コミを放置せずに普段から管理をして、患者の意見が積極的に投稿される環境を作っていきましょう。
理由②口コミを通して院内の様子が伝わる
第三者による患者目線の口コミは、クリニックを探しているユーザーからすると貴重な情報源です。
医師の人柄や診察の雰囲気など、公式サイトでは分からないような院内の様子は、病院選びの参考になります。
そのため、クリニック側も集患するためのツールとして、口コミを利用していることも多いです。
なかでもGoogleマップは「混雑する時間帯」が表示されるため、空いている曜日や時間帯も分かる点が魅力。
利用者が多いことから口コミの投稿もされやすいので、こまめにチェックしましょう。
理由③口コミが多いと悪い口コミが目立たない
口コミを管理していると、口コミの投稿数が多ければ、悪い口コミが多少あっても気にならないことが実感できます。
良い意見と悪い意見、両方あって当然なのが口コミのあるべき姿です。
しかし、それに紛れて悪意のある口コミが投稿されているのも珍しいことではありません。
特にクリニックなどの医療系では、医療従事者に対する悪口や誹謗中傷、営業を目的とした業者の自演も多く見られます。
ですが、もし普段から口コミを確認していればそのような投稿にも気付きやすいため、いち早く対策できるでしょう。
このように悪い口コミと悪質な口コミを見分けつつ、良い口コミをできるだけ増やしていけるように、口コミ対策を実施してみてください。
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クリニックの口コミ対策ならBLITZ Marketing
Googleマップでは、クリニックや病院などに対して、誹謗中傷をはじめとした悪意のある口コミが投稿される事例が増えています。
なかには、医師や看護師を名指して誹謗中傷するケースもあるため、医療従事者は口コミそのものに大きなストレスを感じているのが現状です。
ちなみにGoogleマップの口コミは、Googleが定めたポリシーや利用規約、ローカルガイドヘルプの「禁止および制限されているコンテンツ」に違反していれば自動で削除されます。
しかし、このような悪質な口コミが、削除されずに掲載されたままになってしまっている例も多いです。
Googleに削除申請をすることも可能ですが、確実に削除してもらえるとは限らないため、やはり掲載されたままになる場合もあります。
そんなときは、誹謗中傷・風評被害対策のプロフェッショナルである「BLITZ Marketing(ブリッツマーケティング)」に、ぜひお任せください。
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【まとめ】クリニックの口コミ対策は自衛にも繋がる
クリニックの口コミ対策では、まず患者視点での自院の改善を目指すことが重要です。
そして、低評価を減らすことに注力して、高評価が自然と増えていくような状況をつくりだします。
悪意のある口コミが投稿されやすいクリニックの場合、口コミ対策は風評被害などを防ぐための自衛にも繋がるため、積極的に取り組んでいきましょう。
投稿者プロフィール
- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
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