「アクセスログの分析をするにはどのツールが良い?」
「アクセスログの解析ってSEO対策に関係があるの?」
アクセスログといえば、WEBサイトを運営している人ならよく耳にする言葉の一つです。
しかし、いざアクセスログの分析をしようにも、WEB系の解析ツールは種類が多すぎてよく分からないという人も多いのではないでしょうか?
この記事では、アクセスログの分析ができる解析ツールについて解説します。SEO対策との関連についても説明しているので、ツール選びの参考にしてみてください。
目次
アクセスログの分析とは?
アクセスログとは、WEBサイトへのアクセス数や流入元などの履歴を時系列で記録したデータのことです。
分かりやすく言うと、「何月何日何時にどれだけのアクセスがあったか」「どのデバイス・検索エンジンなどでアクセスされたか」といったサイト訪問者の行動を知ることができます。
このデータを集めて集計したものが「アクセス解析」であり、ユーザーニーズの分析に役立てることができるというわけです。
アクセスログを使う主な目的は、データを分析してサイト構築に活用することで、サイトのアクセス数を伸ばすこと。
WEBマーケティングにおいても重要な要素となっているため、WEBサイト運営をしている人であれば絶対にチェックしておきたいデータです。
アクセスログ解析の主な分析項目
- 訪問者数
- ユーザーセッション数
- ページビュー数
- ランディングページ
- 滞在時間
- 閲覧ページ数
アクセスログの解析はSEOにも有効
アクセスログの解析データは、SEO対策にも役立てることができます。なぜなら、コンテンツの内容が「ユーザーの検索意図に沿ったものかどうか」を判断するための指標となるからです。
例えば、「訪問者数が少ない」「滞在時間が短い」「閲覧ページ数が少ない」といったデータが多ければ、ユーザーニーズからかけ離れたコンテンツだということは明らかでしょう。
しかし、もしそのなかに「滞在時間が長い」ページがあった場合、ユーザーの行動をより詳しく解析することで、WEBサイト及びコンテンツの改善点が見つかる可能性が高いです。
検索エンジンの精度が向上している現在では、WEBサイトの入り口はトップページだけとは限りません。そのため、SEO対策ではサイト内にあるすべてのページでアクセス解析を行なうのが一般的です。
サイト訪問者がどのような検索ワードでどのページに辿り着き、どういった行動をしたのか。それが分かるアクセスログ解析は、SEO対策の効果をチェックするための第一段階と言えるでしょう。
アクセスログ解析ツールを利用しよう
アクセスログの分析をするためには、解析ツールを利用してアクセス解析データを取得します。
ここでは主な機能や種類について解説するので、他のWEB系ツールと混同しないようにその違いをしっかり理解しておきましょう。
アクセス解析ツールの主な機能
アクセス解析ツールの主な機能は、下記の4つです。
- サイトページビュー
- ヒートマップ機能
- 複数サイト解析
- レポート機能
以下、一つずつ説明していきます。
サイトページビュー
WEBサイトの閲覧ページ数などの数値を解析します。
ヒートマップ機能
ページ内の読まれている箇所とそうでない箇所を、サーモグラフィーのように色分けして解析します。
複数サイト解析
他サイトとの行き来や、サイト内の回遊率などを解析します。
レポート機能
解析データの数値をグラフや表にして、ユーザー心理が分かりやすいように可視化します。
アクセス解析ツールの導入方法3つ
アクセス解析ツールは、導入方法によって3つの種類に分けられます。
- サーバログ型
- パケットキャプチャリング型
- WEBビーコン型
以下、一つずつ説明していきます。
サーバログ型
サーバログ型は、アクセスログをWEBサーバーに直接保存する方法。あらかじめパソコンに解析ソフトをインストールしておく必要があります。
解析を行なうためには、サーバーにアクセスしてログファイルをダウンロードして、解析ソフトに読み込ませます。
WEBサーバーに負担をあまりかけなくてすむ反面、毎回手動でダウンロード&読み込みする手間がかかるため、リアルタイム解析には向いていません。
パケットキャプチャリング型
パケットキャプチャリング型は、ネットワーク上に専用の解析サーバーを設置する方法。操作端末とWEBサイトのサーバ間のパケットを取得して解析します。
通信パケットを常に取得するリアルタイム解析が行なえる他、安定した通信で大量のデータを収集できるのが大きな魅力。
ただし、解析サーバーの設置にある程度の初期費用がかかるので、予算は多めに組んでおく必要があります。
WEBビーコン型
WEBビーコン型は、WEBサイトに解析用のプログラムタグを埋め込んでおく方法。
ユーザーがサイトにアクセスするとプログラムが実行され、専用の解析サーバーにアクセスログを送信。それを閲覧することができます。
初期設定として各ページごとにタグを設置する手間がかかりますが、サーバログ型やパケットキャプチャリング型に比べて解析精度の高いツールが多い点が特徴。
また、CMS(コンテンツ管理システム)の「WordPress(ワードプレス)」では、アクセス解析ツール用の連携プラグインが用意されています。タグの設置が簡単になっているので、導入のハードルは低いと言えるでしょう。
WEB解析ツール・SEO解析ツールとの違い
WEB解析ツールは、「設定した目標を達成するため」にWEBサイトの改善を繰り返していくことを目的としたツール。SEO解析ツールは「SEO対策」を目的としたツールです。
この2つはネットワーク上で取得する数値データが共通するものも多く、データを分析してサイトの改善をするという点も似ています。大まかに言えば、どちらもWEBサイトの健康診断のようなものです。
対してアクセス解析ツールは、WEB解析ツール及びSEO解析ツールの一部にあたります。そのため、機能の一つとして組み込まれていることも少なくありません。
これは、状況によってアクセス解析ツールだけでは機能的に足りない部分があるとも言えるでしょう。
それゆえに、アクセス解析ツールを利用する際は「その解析データで何をしたいのか」を事前にハッキリさせてから、必要な分析項目や機能を洗い出しておくことが大切です。
関連記事:【最新版】SEO対策の順位チェックとは?オススメツール10選
アクセスログを分析できるオススメツール【無料5選】
ここでは、アクセスログを分析できる無料のアクセス解析ツールを5つ紹介します。
主な機能について説明しているので、ツールを選ぶときの参考にしてみてください。
Google Analytics(Googleアナリティクス)
「Google Analytics」は、Googleが提供しているアクセスログ解析ツールです。
無料とは思えないほどの多彩な機能を備えていて、細かな分析まで行えるのが特徴。
個人から大企業まで多くの人が利用していますが、完全に使いこなすためには開発者レベルのスキルが求められる部分もあります。
ただ、利用ユーザーが多いぶん使い方に関する書籍や解説サイトも多いため、やりたいことが見つけやすいでしょう。
サイトURL | https://analytics.google.com/ |
開発・提供 | |
主な機能 | ・閲覧数、コンバージョン数の分析 ・直帰率や離脱率の分析 ・ユーザーの年齢や性別、利用環境(ブラウザ、OS、端末)などの分析 ・レポート作成 |
分析対象 | パソコン、スマホ |
導入方法 | アプリをダウンロードして、解析したいページを登録する。 ※利用にはGoogleアカウントが必要です。 |
こんな人にオススメ
- 検索エンジン「Google」の検索結果画面で上位表示を目指したい人
- 解説などの資料が充実しているアクセス解析ツールを使いたい人
有料版として、「Google Analytics 360」もあります。大企業向けのより高度な分析を行なうことができますが、料金は公表されていません。
気になった方は、ぜひこちらもチェックしてみてはいかがでしょうか?
アクセス解析研究所
「アクセス解析研究所」は、株式会社 qualitteが提供しているアクセスログ解析ツールです。
業界最高水準のアクセス解析が可能で、その機能は「Google Analytics」並みと言われているのが特徴。
サイト訪問者に名前をつけて、その後の動向を継続的に追跡&ユーザー像を分析することができるのも大きなポイントです。
サイトURL | https://accaii.com/ |
開発・提供 | 株式会社 qualitte |
主な機能 | ・アクセス数の分析 ・セッションを時系列に表示 ・リンク元、アクセス先、クリック先の全てを時系列に表示 ・検索キーフレーズの分析 ・ページごとの表示回数の分析 ・訪問間隔の分析 |
分析対象 | パソコン、スマホ |
導入方法 | 指定のタグをサイト(HTML)に貼る。 ※利用にはアクセス解析研究所への登録(無料)が必要です。 |
こんな人にオススメ
- 「Google Analytics」と併用して使いたい人
- ユーザーニーズを重点的に分析したい人
忍者アクセス解析
「忍者アクセス解析」は、忍者ツールズ株式会社が提供しているアクセスログ解析ツールです。
リアルタイムにアクセス解析をしながら、サイト訪問者1人1人の動きや情報を取得できるのが特徴。
利用する際は小さな広告バナーが表示される仕組みになっています。非表示にするには有料版を導入する必要があるので注意しましょう。
サイトURL | https://www.ninja.co.jp/analyze/ |
開発・提供 | 忍者ツールズ株式会社 |
主な機能 | ・ユーザーのアクセスログを取得 ・時系列でのアクセス推移を確認 ・ページ毎のアクセス数を確認 ・サイト内における流入元ページと遷移先ページを確認 ・リンク元、検索ワード/フレーズ、検索エンジンを確認 ・新規ユーザーとリピーターを確認 ・ユーザーの閲覧環境を確認 |
分析対象 | パソコン、スマホ |
導入方法 | 指定のタグをサイト(HTML)に貼る。 ※利用には忍者ツールズへの登録(無料)が必要です。 |
有料版 | 初期設定費用(初回のみ):1,290円(税込) 利用料金(12ヵ月):3,790円(税込) 合計(初回支払い額): 1年間 5,080円(税込) |
こんな人にオススメ
- 個人ブログや個人ホームページを運営している人
- サイト訪問者の導線を詳しく知りたい人
FC2アクセス解析
「FC2アクセス解析」は、アメリカ法人「FC2, Inc.」が提供しているアクセスログ解析ツールです。
ソーシャル解析に参加すると、人気検索キーワードの解析結果がランキングされるのが特徴。
また、リンクが有効に機能しているかを調べるクリック解析(リンク先解析)も対応しているので、SEO対策にも便利です。
利用した際に広告は出ませんが小さなアイコンが一定時間表示されるため、企業ホームページには使わない方が無難でしょう。
サイトURL | https://analyzer.fc2.com/ |
開発・提供 | FC2, Inc. |
主な機能 | ・リアルタイム解析 ・ソーシャル解析 ・クリック解析 |
分析対象 | パソコン、スマホ |
導入方法 | 指定のタグをサイト(HTML)に貼る。 ※利用にはFC2への登録(無料)が必要です。 |
こんな人にオススメ
- 個人ブログや個人ホームページを運営している人
- SEO対策に興味がある人
i2i.jp
「i2i.jp」は、株式会社エムフロが提供しているアクセスログ解析ツールです。
基本的な機能が備わっている簡易的な解析ツールで、解析表示も見やすくて分かりやすいのが特徴。
利用する際は広告が表示される仕組みになっています。非表示にするには有料版を導入する必要があるので注意しましょう。
サイトURL | https://acc.i2i.jp/ |
開発・提供 | 株式会社エムフロ |
主な機能 | ・アクセス数分析 ・リモートホスト、リンク元、閲覧ページの分析 ・リピーター分析 ・リンク元分析 ・訪問者の環境を表示 |
分析対象 | パソコン、スマホ |
導入方法 | 指定のタグをサイト(HTML)に貼る。 ※利用にはi2i.jpへの登録(無料)が必要です。 |
有料版 | PVに応じた従量課金制 ※チャージ方式:最低金額 1,000円~ |
こんな人にオススメ
- 個人ブログや個人ホームページを運営している人
- アクセス解析をするのが初めての人
アクセスログを分析できるオススメツール【有料3選】
ここでは、アクセスログを分析できる有料のアクセス解析ツールを3つ紹介します。
他にはない機能や、アクセス解析+αの要素が欲しい場合は、こちらを検討してみてはいかがでしょうか?
Ptengine
「Ptengine」は、株式会社Ptmindが提供しているサイト運営プラットフォームです。
ヒートマップ機能などで問題個所を分かりやすく可視化。複雑なデータもさまざまな角度から分析&分かりやすく表示してくれるのが特徴です。
無料版もありますが、計測可能な月間PV数は3,000までとなっています。また、「Growth」プランでは14日間の無料お試し期間もあるので、気になった方は段階的に利用してみるのも良いかもしれません。
サイトURL | https://www.ptengine.jp/ |
開発・提供 | 株式会社Ptmind |
主な機能 | ・データ収集 ・インサイト取得 ・施策実行 ・効果検証 |
分析対象 | パソコン、スマホ |
導入方法 | 指定のタグをサイト(HTML)に貼る。 |
料金 | Growth:5,478円/月(税込)※14日間無料お試し有。 Premium:従量課金 |
こんな人にオススメ
- 有料ツールの無料版やお試し期間を利用してみたい人
- WEBサイトの運営に興味がある人
User Insight
「User Insight」は、株式会社ユーザーローカルが提供しているWEB解析ツールです。
アクセス解析に加えてヒートマップ解析を備えているため、ユーザーの行動を色別に可視化し、一括比較もできる点が特徴。
首相官邸をはじめ、数多くの大手企業が導入しているので、初心者から上級者まで安心して利用することができます。
サイトURL | https://ui.userlocal.jp/ |
開発・提供 | 株式会社ユーザーローカル |
主な機能 | ・リアルタイム分析 ・ヒートマップ解析 ・ユーザー属性解析 ・検索キーワード分析 ・広告効果測定 |
分析対象 | パソコン、スマホ |
導入方法 | ー |
料金 | 要見積もり |
こんな人にオススメ
- 大手企業のWEBサイトを運営している人
- コンバージョンを重視したアクセス解析を行ないたい人
Similar Web
「Similar Web」は、イスラエルの企業が提供しているWEBサイト解析ツール(WEBマーケティングツール)です。
競合サイトのアクセス解析や比較が可能で、競合・業界分析に特化した機能が豊富な点が大きな特徴。
お試し用の無料版があるため、アクセス解析を試したい場合は、まずそちらを使ってみるのが良いでしょう。
サイトURL | https://www.similarweb.com/ja/ |
開発・提供 | Similar Web |
主な機能 | ・ウェブサイトとアプリの分析 ・業界リサーチ ・競合分析 |
分析対象 | パソコン、スマホ |
導入方法 | ー |
料金 | 個人向け:月額 $167 法人向け:要見積もり |
こんな人にオススメ
- 本格的にWEBサイト解析を行ないたい人
- WEBサイトにあわせて最適なプランを利用したい人
アクセス解析ツールを選ぶときのポイント
アクセス解析ツールは、基本的に「Google Analytics」のみで充分だと言われています。なぜなら、無料で導入できるうえに機能が充実しているためです。
特にSEO対策に関しては、Google Analyticsを極めるつもりで利用するのが良いでしょう。計測できる数値が検索エンジン「Google」のアルゴリズムに関係しているとも考えられているので、使わない手はありません。
そうしてGoogle Analyticsを使用していくなかで、もしその他に必要な機能があれば、別の解析ツールを導入していくやり方が一番です。
例えば、「Google Analytics」ではヒートマップ分析ができません。
ページ内にバナーやテキストリンクなどが多く、サイト訪問者の行動をより詳しく知りたいということであれば、ヒートマップ分析ができるアクセス解析ツールを導入してみるのも一つの方法です。
その他に、操作性や見やすさなど、自分の感覚にあったものを選ぶことも重要なポイント。
アクセス解析ツールは継続してデータ計測をすることが前提なので、毎日使い続けられるようなツールを選びましょう。
誹謗中傷・風評被害が判明したら逆SEO対策を!
アクセス解析ツールを利用していると、予兆もないのにWEBサイトのアクセス数が急に伸びたり、特定のページだけ閲覧数が増えていたりすることもあります。
そんな時は、誹謗中傷や風評被害など「身に覚えのない不都合な情報」を掲載しているWEBサイトがないか確認しましょう。また、もしそのようなネガティブサイトを発見したら、逆SEO対策をするのが効果的です。
逆SEOとは?
特定のWEBサイトの検索順位を下げること。別に制作したサイトの検索順位を上げるような調整を行なうことで、特定のサイトの検索順位を押し下げる仕組み。主に誹謗中傷・風評被害対策の手段として利用されている。
炎上を防ぐためにも、誹謗中傷や風評被害は早めの対策が肝心です。ネガティブサイトにお困りであれば、逆SEOのプロフェッショナルである「BLITZ Marketing(ブリッツマーケティング)」にぜひお任せください。
また、BLITZ Marketingでは「Google口コミ対策」や「風評被害チェックツール」でのサポートも行なっています。気になる方は無料相談をしてみてはいかがでしょうか?
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【まとめ】アクセスログを分析する解析ツールは使い分けが重要
アクセスログの分析ができる解析ツールは、無料で利用できる「Google Analytics」で充分な場合も多いです。
しかし、WEBサイトの運営目的によって、分析に必要な数値やデータは異なります。そのため、アクセス解析ツールは必要に応じて使い分けることが重要です。
有料ツールには無料版やお試し期間を設けていることも多いので、実際に利用してみて自分にとって分析しやすいツールを探してみてはいかがでしょうか?
投稿者プロフィール
- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。