情報社会である現代において、企業のイメージアップは経営戦略の大きな要素となっています。
ネットやスマホが普及したことによって戦略の幅は広がりましたが、一方でイメージダウンのリスクも高まっているのが現状です。
この記事では、そんな企業のイメージアップ施策と、ネット被害の脅威について説明します。
ブランディングを中心としたWEBマーケティングに興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
企業のイメージアップにおける重要ポイント

企業のイメージアップを図る対象は、顧客・株主・取引先・社員などの利害関係者(ステークホルダー)です。
一般的には顧客(消費者)のみの印象が強いですが、経営戦略の観点では対象者が広くなるのがポイント。
「企業が社会からどのように見られているか」を確認しながら経営を行なうことから、企業の生存戦略とも言えるでしょう。
ここでは顧客と社員に焦点を当てながら、4つの重要ポイントを解説します。
ポイント① 売上アップ
企業のイメージアップは、直接的な売上アップに貢献します。
似たような商品やサービスが溢れる現代では、消費者は「信頼できる企業かどうか」で選ぶ人が多いです。
「この企業なら安心」「応援したい」というポジティブな印象はブランドの選択基準となり、最終的に購買行動を強力に後押しします。
特に物価高の今は、「多少値段が高くてもこの企業で購入したい」と思ってくれる顧客が必要不可欠。
そのためにも、顧客の安心感や信頼感をどのようにして勝ち取るかをしっかりと考えなくてはいけません。
ポイント② 顧客満足度アップ
好意的な企業イメージは顧客体験の質を高めてくれるので、満足度アップに繋がります。
特にブランドに対してポジティブな期待を持っている顧客は、多少のトラブルがあっても寛容に受け止めてくれる傾向があるのが特徴。
企業への信頼が深いほど「継続して利用したい」というロイヤリティも高まります。
つまりこの顧客満足度アップは、リピーターの獲得にも貢献していると言えるでしょう。
また、顧客の口コミで評判が広まったり、新規顧客を獲得できたりする点でも大きく期待ができます。
ポイント③ 帰属意識アップ
社員にとって、自社が社会的に高く評価されていることは、大きな誇りとなります。
「社会に貢献している企業の一員である」という自尊心は、社員の帰属意識(エンゲージメント)を最大限に高めてくれるでしょう。
この帰属意識は業務に対するモチベーションが上がるだけでなく、社内の生産性アップにも寄与します。
更に離職率の低下にも繋がることから、内部向けとしても非常に効果があるというわけです。
ちなみに株主の場合は株の保有に関わってくるため、経営戦略のなかでも重要なポイントとなっています。
ポイント④ 人材の確保
深刻な労働力不足に直面する企業が増えている近年において、企業イメージは採用市場における最強の武器です。
求職者は応募前に必ず企業の評判をチェックするので、クリーンで魅力的なイメージが確立されていれば、優秀な人材が集まりやすくなります。
もし「この会社で働いてみたい」と思ってもらえる状態を作ることができれば、採用コストの削減に貢献できる点も大きな強みです。
また、毎年の採用人数や従業員数は、株主や取引先にもよく見られている数字の一つ。
企業の経営状況や将来性を見極める重要な判断材料なので、経営者であれば絶対に無視はできないポイントだと言えるでしょう。
企業のイメージアップを目指す施策

企業のイメージアップを実現するためには、ターゲットや目的に合わせた「見せ方」や「伝え方」を考える必要があります。
具体的には、マーケティング戦略の一つである「ブランディング」を行ないます。
ブランディングとは、独自のブランドに対する信頼や共感を通じて、自社の価値向上や他社との差別化などを目指すことです。
ここでは、4つのブランディング施策を解説します。
アウターブランディング
アウターブランディングは、社外(顧客・株主・取引先)に向けたイメージアップ施策です。
主に、広告宣伝・WEBサイト運用・SNS運用・プレスリリースの配信・社会貢献活動などが該当します。
企業イメージを外面的に幅広く浸透させるためには、視覚や聴覚を活用したアプローチが重要。
例えば「視覚」を中心としたものであれば、ブランドカラー・ロゴ・商品パッケージ・広告ポスターなど。
有名メーカーの場合、既に定着しているイメージを壊さないようにすることも大切なポイントです。
インナーブランディング
インナーブランディングは、社内(自社の社員)に向けたイメージアップ施策です。
具体的な方法としては、研修や社内掲示で企業理念を浸透させたり、職場環境の改善に取り組んだりします。
特に近年では、働き方改革に則って働きやすい職場をつくろうとする企業が増えているようです。
なかでも大手企業は、女性社員が出産・育児で会社を退職することが少なくなり、外部からのイメージアップも実現しています。
少子高齢化といわれる時代だからこそ、社員が子育てをしやすい企業は、社会から高い評価を得られるのは間違いないでしょう。
ストーリーブランディング
ストーリーブランディングは、企業が持つ背景や想いなどを「物語」として伝えるイメージアップ施策です。
類似した商品やサービスが飽和して差別化が難しい現代において、感情に訴えかけるストーリーは独自のイメージを確立します。
詳しく説明すると、SNSの企業アカウントで情報を発信したり、自社でビジネス書を出版したりする方法が該当します。
媒体によって異なる顧客にアプローチできるのが特徴ですが、最初からターゲットをしっかりと見極めておくことも重要。
アウターブランディングと併せて、効果的なマーケティングを実施したいところです。
採用ブランディング
採用ブランディングは、求職者に対して「この企業で働きたい」と思ってもらえるような魅力を伝えるイメージアップ施策です。
それと同時に、入社後のミスマッチを防ぐための取り組みでもあります。
求職者が新卒採用や中途採用の求人募集でチェックするのは、主に雇用条件や福利厚生。
近年では「ワーク・ライフ・バランス」を優先する人が増えたため、テレワークやフレックスタイム制などの柔軟な働き方を重視する場合も多いです。
したがって、インナーブランディングと併せて考えるのがポイントと言えるでしょう。
企業のイメージアップを阻害するネット被害

企業のイメージアップを目指してブランディング施策を行なう際は、誹謗中傷や風評被害などのネット被害が大きな脅威となります。
ネット上でネガティブな情報が広まってしまうと、それまで築き上げたポジティブなイメージが一瞬にして崩れてしまうことは珍しくありません。
したがって、ネット被害の内容とその対処方法もしっかりと把握しておく必要があります。
誹謗中傷
ネット被害における誹謗中傷とは、根拠のない悪口やデマ、嘘の情報を書き込む行為を指します。
これは企業の社会的評価や信用を意図的に傷つけて名誉を毀損する行為です。そのため、ブランドイメージが傷つけられてしまいます。
誹謗中傷の発生は主に3タイプあるため、普段からチェックしておいた方がいいでしょう。
ネガティブサイト
ネガティブサイトは、企業や従業員への悪評や噂を掲載したサイトです。
掲示板サイトやブログサイトなどに部分的に情報が掲載されているのであれば、サイトの運営会社に対して該当する箇所の削除依頼を行ないます。
また、内容によっては投稿者に対して名誉毀損罪や侮辱罪などの刑事責任、損害賠償請求などの民事責任を問うことも可能。
その際は弁護士に依頼して、投稿者の情報開示(氏名や住所等)を請求します。
▼ネガティブサイトの削除については、こちらをチェック!
ネガティブサイト削除対策|サイトの削除方法や逆SEO対策を解説
SNS
SNSでは企業の不祥事などが起こると炎上が起こり、炎上に便乗して誹謗中傷を行なう人も多いです。
XやInstagram等のSNSで企業アカウントを運用している場合は、返信で悪意のあるコメントが直接書き込まれるケースもあります。
このような炎上をおさめるためには、まず初めに企業は状況に合わせた適切な対応(事実確認や公式見解の公表など)をとることが求められます。
ネガティブサイトはSNS炎上をきっかけにして増える可能性が高いので、絶対に放置しないようにしましょう。
▼SNS炎上については、こちらをチェック!
企業のSNSアカウント炎上予防|SNS炎上を未然に防ぐ方法を解説
口コミ
口コミを投稿できるプラットフォームでは、低評価をつけて嫌がらせをされることもあります。
特に「Google口コミ」では、悪意のあるコメントや星1をつけるだけの低評価が投稿されることが多く、経営者にとって悩みの種となっています。
このような投稿が増えると総合評価が下がり、Googleマップや検索結果にも影響するため、Googleに対して口コミの削除依頼を行ないましょう。
ただし口コミ削除は却下されることも多く、特に星のみの低評価は難しいので、ポジティブな口コミを増やす施策も並行する必要があります。
▼Google口コミの低評価については、こちらをチェック!
Google口コミの星1は削除できる?星だけの低評価の対処法も解説
風評被害
ネット被害における風評被害とは、悪評やデマがネットで拡散された結果、企業の信用や評判が損なわれて経済的・社会的な損害を受けることを指します。
誹謗中傷によってネガティブなブランドイメージが定着してしまうと、その信頼回復には長い期間を必要とする可能性が高いです。
ネットでも目に見える形で風評被害が起こっているため、被害拡大を防ぐ為に早急に対処しましょう。
サジェスト汚染
サジェスト汚染とは、検索エンジン(Google・Yahoo!等)で検索窓に企業名や自社サービス名などを入力した際、サジェスト(候補)にネガティブなワードが表示される状況を指します。
具体的に説明すると、「〇〇会社 やばい」「〇〇会社 倒産」といったサジェストが検索窓に表示される状態です。
この場合は検索エンジンに対して削除申請を行なうことで対処できますが、根本的な原因であるネガティブサイトが存在していると再発します。
したがって、サジェスト汚染とネガティブサイトを同時に対処するために、SEO対策や逆SEO対策などの長期的な施策を行なうのが一般的です。
SEO対策とは?
Search Engine Optimization(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)の略称で、「検索エンジン最適化」を意味する。
検索エンジン(Google・Yahoo!など)でキーワードを検索した際に、特定のWEBサイトを検索結果の上位に表示させるための施策を指す。
逆SEO対策とは?
検索エンジンの検索結果で特定のWEBサイトの表示順位を下げる施策。
別に制作したサイトの検索順位を上げるような調整を行なうことで、特定サイトの順位を押し下げる。
▼サジェスト汚染については、こちらをチェック!
サジェストに「まずい」と表示されるのはなぜ?サジェスト汚染の対処法も解説
検索汚染
検索汚染とは、検索エンジン(Google・Yahoo!等)で企業名や自社サービス名などを入力した際、ネガティブサイトが検索結果の上位(1ページ目)に表示される状況を指します。
このような場合は、SEO対策でポジティブな自社コンテンツやPR記事を上位に表示させることを優先することが多いでしょう。
それに加えて、ネガティブサイトの検索順位を意図的に押し下げる逆SEO対策も同時進行で行ないます。
検索エンジンの特性上、放置した期間が長くなるほど解決が難しくなるため、専門会社などに依頼して早めに対処してもらうことが肝心です。
▼SEO対策の費用については、こちらをチェック!
【徹底解説】SEO対策の費用は?内容・方法と料金相場を調査
BLITZ Marketingがイメージダウンの脅威を解決!

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ネット上に投稿された誹謗中傷は、専門チームが迅速に削除。法的手続きもあわせて対応できるのが大きな強みです。
また、検索汚染も速やかにクリーン化して、被害が拡大するのを防ぎます。
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【まとめ】企業のイメージアップ施策はリスク対策も忘れずに
企業のイメージアップを図るためには、マーケティング戦略であるブランディングを実施します。
対象は顧客・株主・取引先・社員などの利害関係者ですが、誹謗中傷や風評被害などのネット被害が影響することも多いです。
WEBマーケティングではこのようなリスク対策も含めて行なうのが基本なので、事前にしっかりと把握しておきましょう。
投稿者プロフィール

- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
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