SNSの運用を行なう場合、さまざまなネット炎上リスクを備える必要があります。
特に企業による公式アカウントでは、誤投稿(誤爆)などによって会社全体のマイナスイメージに繋がる可能性があるため、充分に気を付けなければいけません。
この記事ではそんなネット炎上に備えて、SNS運用担当者向けに誤投稿・投稿ミスの予防策や、投稿前のチェックリストを解説します。
SNS管理ツール(SNS投稿支援ツール/SNS投稿監視ツール)についても説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
SNS投稿前に知っておきたい誤投稿・投稿ミス予防策
まずはじめに、SNSへの投稿前に知っておきたい「誤投稿(誤爆)」や「投稿ミス」の予防策について解説します。
X(旧:Twitter)・Instagram・FacebookなどのSNSを運用する際に一番気を付けたいのが、誤投稿や投稿ミス。なぜなら、間違えた内容を投稿することで、ユーザーに不快感を与えてしまう場合があるからです。
インターネット炎上に繋がる可能性も高いため、企業アカウントのSNSは投稿前にしっかりと確認すべきだと言えるでしょう。
【よくある誤投稿・投稿ミス】
・アカウント選択を間違える
・投稿タイミングを間違える
・誤字脱字のある内容
・不適切/不謹慎な内容
・画像/動画/リンクの選択ミス
・宛先/返信先のミス
誤投稿・投稿ミスはネット炎上になりやすいですが、防ぎやすいのも大きな特徴です。
SNS投稿前の予防策としては、主に下記の2つが挙げられます。
- SNSの運用マニュアルを用意する
- SNS投稿前にチェックリストで確認
この方法によって誤投稿・投稿ミスの発生を防ぎ、結果としてネット炎上を未然に防ぐことができます。
SNS運用前・投稿前に何をしたら良いか分からないという方は、まずこの2つの予防策から始めてみましょう。
▼X(旧:Twitter)の企業アカウントについては、こちらもチェック!
Twitterの企業アカウントとは?運用ポイントを詳しく解説
予防策①SNSの運用マニュアルを用意する
チームによるSNS運用体制を整えるため、SNS運用マニュアルを用意しておきましょう。
SNS運用担当者が1人で投稿案を作ってそのまま投稿すると、誤投稿・投稿ミスが発生しやすくなります。したがって、ダブルチェックやトリプルチェックができるような環境が理想的です。
そのような承認フローのあるSNS運用体制を構築するためにも、マニュアルは必須。誤投稿・投稿ミスをチーム内で徹底的に防ごうという共通認識を持って、SNS運用を行なうことが大切です。
【SNS運用マニュアルの記載項目 一例】
●アカウントについて
・投稿前にアカウントにログインする
・ログイン中のアカウントを確認してから投稿する
・投稿後はログアウトする
●投稿内容について
・固有名詞(社名や商品名)をユーザー登録しておく
・炎上しやすいテーマやジャンルを避ける
●投稿手順について
・非公開アカウントでテスト投稿する
・テスト投稿後に公開アカウントに本投稿する
▼SNS炎上対策について知りたい方はこちら。
企業がすべきSNS炎上対策とは【おすすめ会社・業者10選】
予防策②SNS投稿前にチェックリストで確認
「SNS投稿前チェックリスト」を作って、投稿する前にチェック項目を一つずつ確認しましょう。
この工程によって、投稿案作成者と投稿内容チェック担当者が、校正・校閲を徹底的に行なうことができます。
SNS投稿前チェックリストの内容はできるだけ充実させて、確認漏れがないようにするのがポイント。この最終確認を経て、安心してSNSに投稿できる仕組みを整えておくことが重要です。
以下では、基本的なSNS投稿前チェックリストの内容を紹介しますので、ぜひ活用してみてください。
▼従業員の個人SNSについては、こちらをチェック!
会社は従業員のSNSを監視できる?社員やバイトの炎上事例・対策を解説
SNS投稿前チェックリスト【文字/文章】
- 誤字/脱字/衍字(不要な文字)がないか
- 語尾を統一しているか[~です/~ます/~である]
- トンマナ(トーン&マナー)を統一しているか[皆さん/皆さま/皆様/みなさま/みなさん/みんな]
- スペースの半角・全角は統一されているか
- 不要なスペースや改行がないか
- 環境依存文字が使われていないか
- 外国語のスペルは正しいか
- 固有名詞(社名/商品名/俳優名/地名)は正しいか
- URLはテストサイトや限定公開サイトではないか
- URLはクリックするとNot Foundにならないか
SNS投稿の文字・文章に関しては、全ての投稿で語尾やトンマナを統一していることも重要なポイントです。
なぜなら、SNSにおける企業イメージを保つため。語尾やトンマナがバラバラだと不誠実な印象が強く、ユーザーが不信感を抱きやすくなります。
したがって、SNS運用マニュアルに例文を載せておくと良いでしょう。
SNS投稿前チェックリスト【内容/表現】
- 情報(日付/曜日/時間/場所)は正しいか
- 内容に矛盾はないか
- 参照した情報は信頼できる情報であるか
- 内容と画像が一致しているか
- 内容とURLの遷移先が一致しているか
- 言葉の意味を誤解して使用していないか
- 人によって解釈が異なる表現になっていないか
- 人を不快に思わせるような表現になっていないか
- 人に誤解を与えるような表現になっていないか
- 炎上しやすい話題ではないか[災害/差別/思想/宗教/スポーツ/スキャンダル/政治/セクシャル]
- 著作権を侵害していないか
- 肖像権を侵害していないか
- 商標権を侵害していないか
- 景表法に違反していないか
SNS投稿の内容・表現に関しては、人によって判断が異なる部分もあるので、多様な価値観にあわせたチェックを行なうことが大切です。
そのためには、性別や年代が異なる担当者でチェックするのが効果的と言えるでしょう。
また、世論や人々の価値観の変化によって、炎上しやすい話題も常に変化します。それ故に、最近発生した国内外のネガティブなニュースやトレンドを日頃から把握しておくことが重要。
直前に起こった炎上事例などもしっかり分析して、価値観のズレが生じないようにしましょう。
SNS投稿前チェックリスト【操作】
- 本投稿用の企業アカウントであるか
- テスト投稿用の非公開アカウントでないか
- 自分の個人アカウントになっていないか
- 投稿日・投稿時間は正しいか
- 投稿日が炎上危険日ではないか
- メンション(宛先)が正しく機能するか
- ハッシュタグは正しく機能するか
SNS投稿の操作に関しては、アカウントと投稿日が特に気を付けなければならないポイントだと言えるでしょう。
例えば、個人アカウントと間違えて企業アカウントでログインした状態で個人的な投稿をしてしまう、誤投稿(誤爆)などです。投稿内容次第ではネット炎上を引き起こしてしまうため、充分に注意する必要があります。
また、「炎上危険日」を避けて投稿することも非常に重要です。炎上危険日とは、過去に大きな災害や事件が起こった日のこと。
投稿内容によっては不謹慎・無神経だと思われてしまい、企業イメージの悪化を招く恐れがあります。そのため、投稿する前に投稿日の過去のニュースを調べるようにしておくと安心です。
【炎上危険日 一例】
1月17日 阪神・淡路大震災
3月11日 東日本大震災
8月6日 広島平和記念日/広島に原爆が投下された日
8月9日 長崎に原爆が投下された日
8月15日 終戦の日
SNS管理ツールで誤投稿・投稿ミスによる炎上を防ぐ
誤投稿・投稿ミスを防ぐためには、SNS管理ツールを利用するのがオススメです。
SNS管理ツールは機能の内容によって、SNS投稿支援ツールやSNS投稿監視ツールとも言われています。
SNSの運用に不安がある場合は、SNS管理ツールを利用してチェック体制を更に強化してみてはいかがでしょうか?
▼SNS監視ツールについては、こちらで解説しています。
【最新版】SNS監視ツールおすすめ業者・会社・企業9選
SNS管理ツールの主な機能
SNS管理ツールの主な機能としては、4つの機能が挙げられます。
- アカウント管理機能
- 管理者機能
- 投稿管理機能
- 分析機能
以下、順番に説明していきます。
アカウント管理機能
アカウント管理機能では、X(旧:Twitter)やnstagramなど、異なるSNSのアカウントを一元管理することができます。
1つの画面で複数のアカウントへの投稿が可能になるため、いろんなSNSを同時に運用している企業に最適です。
また、SNS管理ツールを経由しての投稿を徹底することにより、企業アカウントと個人アカウントと間違えるミスもなくなります。
管理者機能
投稿管理機能では、SNSの管理を行なう担当者ごとに権限を付与することができます。
例えば「投稿内容の作成だけを許可された担当者」「最終チェックを行なう担当者」「投稿を許可された担当者」など。これにより、複数人でSNSを運用する管理体制を整えることができます。
承認フローを簡単に構築できるため、積極的に利用したい機能の一つです。
投稿管理機能
投稿管理機能では、SNSへの予約投稿をすることができます。
担当者がわざわざ投稿時間にあわせてログインしたり、投稿内容の編集をしたりする必要がなくなるため、作業を効率化したい際に便利です。
また、顧客への訴求効果が期待できる曜日や時間帯に投稿したい場合も、予約投稿ならタイミングを逃すことがありません。
就業時間外や休日など、いつでも狙った日時で投稿可能なので、うまく活用して効果的なSNS投稿を行ないましょう。
分析機能
分析機能では、ユーザーの反応を調べることができます。
具体的には、ユーザーに閲覧されやすい時間帯や、どんなユーザーが反応したのかなど。この分析情報をもとに、投稿する曜日や時間帯をいろいろ試すことが可能です。
SNSマーケティングに注力したい場合は、ぜひこの機能に注目してみてください。
▼SNS運用について、もっと知りたい方はこちらをチェック!
インバウンド対策向けのSNS運用ポイント|SNS活用事例も紹介
【ツール例】Xの公式拡張ツール「XPro」
X(旧:Twitter)には、X社がリリースしている公式拡張ツール「XPro(旧:TweetDeck)」が用意されています。
利用するためには、サブスクリプションサービス「X Premium(旧:Twitter Blue)」への加入が必要。料金は、Webサイト経由の申し込みで月額980円です。
XProでは複数アカウントの管理をはじめ、ポストの予約投稿や投稿後の編集など、高度な機能を多数利用できるのが特徴。
また、長文(最大25,000文字)のポストが可能といったビジネス向けの機能が多いため、Xで企業アカウントを運用している方にオススメです。
Xは多くの仕様変更が行なわれているので、最新の機能については、「Xヘルプセンター」で確認してみてください。
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SNSを運用する場合は、SNSユーザーによる誹謗中傷や風評被害などのインターネット炎上リスクにも備えなければなりません。
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【まとめ】SNS投稿前はチェックリストを必ず確認しよう
企業アカウントでSNSに投稿する際は、誤投稿(誤爆)や投稿ミスを予防するために、SNS投稿前チェックリストをしっかりと確認することが大切です。
また、SNS管理ツールを利用して、アカウント管理を行なったり、承認フローを導入したりするのも一つの方法。
社内でSNSの運用体制を構築して、インターネット炎上を未然に防ぎましょう。
投稿者プロフィール
- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。