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誹謗中傷・侮辱罪に当たる言葉とは?5つの種類に分けて解説!

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誹謗中傷とは嘘の情報や証拠がない情報などで特定の人物を罵り、誹謗中傷を行うことです。

特にSNSやネットの掲示板では、誹謗中傷の発言が頻繁書き込まれています。

しかし「誹謗中傷の発言」と言われても、実際にどのような言葉が誹謗中傷に当たるのかという疑問を抱えている人も多いのではないでしょうか?

今回は誹謗中傷の概要や、ネット上の誹謗中傷で特に多いとされる「侮辱罪に当たる言葉」について詳しく解説します。

また誹謗中傷に当たる言葉の事例も併せてご紹介しますので、是非参考にしてみてくださいね。

誹謗中傷の4つの罪とは?

手に持ったスマートフォン

一言に誹謗中傷と言っても、実は4種類の罪に分かれていることをご存知でしょうか。

まずは以下の4つの罪について詳しく解説します。

  • 名誉毀損罪
  • 侮辱罪
  • 信用毀損・業務妨害罪
  • 脅迫罪

1. 名誉毀損罪

名誉毀損罪とは相手の名誉や、社会的地位を傷つける誹謗中傷です。

不特定多数のユーザーが閲覧するネット上の掲示板やブログ、SNSなどに「社会的評価を低下させる恐れがある」悪口を書き込むと名誉毀損罪と見なされます。

名誉毀損罪は摘示した事実の真偽に関係なく成立するため、事実を書き込んでいるつもりでも犯罪になってしまうことがあるので注意しましょう。

2. 侮辱罪

詳しくは後述しますが、侮辱罪とは「バカ・アホ」などの具体的な事実を示さない誹謗中傷のことを指します。

比較的深く考えずに誹謗中傷することができるので、ネット上に書き込まれる誹謗中傷にはこの「侮辱罪に当たる言葉」が最も多いのです。

侮辱罪は親告罪に該当し、警察へ被害届を出すと捜査対象となります。

3. 信用毀損・業務妨害罪

信用毀損・業務妨害罪は、虚偽の情報を流して他人の信用を毀損する誹謗中傷です。

例えば「○○さんは反社会的勢力とつながっている」などという言葉もこの罪に該当します。

刑法233条の信用毀損及び業務妨害は以下のように定められています。

「虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」

例え虚偽の情報ということを知らずに書き込みを行っていても、事実と異なる内容であれば罪に問われてしまいます。

4. 脅迫罪

脅迫罪は相手を脅迫するような誹謗中傷です。例えば「家に放火する」「殺す」などの誹謗中傷がこの罪に問われます。

脅迫罪は匿名による書き込みや投稿にも適用されるため、ネット上の誹謗中傷も内容によっては脅迫罪となります。

また親告罪でないため、被害届なしで警察が捜査を始めることもあるのです。

侮辱罪の特徴・発生する責任とは?

法律の天秤

4つの罪の中でも特にネット上の誹謗中傷に多い、侮辱罪の特徴や侮辱行為により発生する責任について詳しくご紹介します。

侮辱罪の特徴

刑法231条の侮辱罪とは「事実を摘示せずに公然と人を侮辱すること」で該当し、以下は具体的な説明です。

  • 事実を摘示せずに:具体的事実の指摘なしに
  • 公然と:不特定多数に向けて(SNSなど)
  • 侮辱:侮蔑的価値判断を示すこと

また侮辱罪には2点の特徴があります。

  • 具体的な事実の摘示が不要
  • 相手が特定できる必要がある

①具体的な事実の摘示が不要

前述したように侮辱罪は「具体的な事実を示さずに誹謗中傷」するものです。

「バカ・アホ・キモい」などといった具体的な事実がなく、主観による誹謗中傷は侮辱罪にあたります。事実の摘示ではないため、これが嘘か本当かという事実がどうであろうと関係ありません。

②相手が特定できる必要がある

侮辱罪は人の社会的な評価を保護するための規定であるため、「個人が特定できる内容」である必要があります。

従って男や女、○○会社の社員などといった個人が特定できない誹謗中傷は侮辱罪にあたる言葉となりません。

侮辱行為で発生する責任(刑事・民事)

侮辱罪が成立した場合拘留または科料が科せられ、民事的な責任も発生します。法律で定められた刑罰のなかでは軽い部類に入りますが、一度有罪判決が下されれば前科がついてしまうことは覚えておきましょう。

  • 拘留:1日以上30日未満の間、刑事施設に拘置される
  • 科料:1000円以上10000円未満の制裁金を納付

つまりSNSなどインターネット上で侮辱罪にあたる言葉を書き込むと、相手から刑事告訴されたり損害賠償請求をされたりする可能性があります。

また侮辱罪に問われた場合は刑事上の責任として刑罰が下され、該当する書き込みや投稿の削除、精神的苦痛に対する慰謝料請求に応じなければなりません。

侮辱罪と混同しやすい名誉毀損罪の例

誹謗中傷の中の侮辱罪に当たる言葉は、しばしば名誉毀損罪にあたる事例と混同しやすいと言えます。

名誉毀損罪は侮辱罪と異なり「事実の摘示にあたる」および「社会的評価を低下させるおそれがある」言葉を書き込んだときに発生する罪です。

名誉毀損罪にあたる言葉の例

  • ○○は社内で不倫している
  • ○○は仕事ができないため何度も会社をクビになっている
  • ○○は過去に罪を犯して刑務所に入っていた など

上記の内容はいずれも「嘘か・本当か」を確認できるものと考えられます。そして真偽にかかわらず、公表されると社会的な信頼度を大きく低下させる可能性があるのです。

名誉毀損罪は摘示した事実の真偽に関係なく成立するため、事実を書き込んでいるつもりでも犯罪になってしまうことがあるという点に注意しましょう。

侮辱罪に該当しない事例

紙に書かれた誹謗中傷の文字とバツ以下のような事例は侮辱罪に該当しない可能性があります。SNSのダイレクトメッセージ(DM)やメールなどで「侮辱罪にあたる言葉」を送った場合、特定の人しか閲覧できないため「公然と」という条件を満さないからです。

  • ダイレクトメッセージ(DM)やメールなどで侮辱罪にあたる言葉を送った場合
  • 批判や批評

しかし特定の相手に向けたダイレクトメッセージ(DM)やメールであっても、その相手からさらに第三者に広まることが容易に予想できる場合は「伝播(でんぱ)」の可能性があるものとして侮辱罪や名誉毀損罪が成立することもあります。

また公開されたものでも相手に対する正当な批判や批評にあたる場合は誹謗中傷とならないため、侮辱罪や名誉毀損罪は成立しにくくなります。

侮辱や名誉毀損と批判や批評の間に明確な基準は存在しませんが、相手の人格そのものを否定するような攻撃的な内容であれば罪に問われと考えた方が良いでしょう。

侮辱罪に当たる言葉の事例

スマートフォンからあふれる言葉それでは誹謗中傷の中で侮辱罪に当たる言葉の事例をご紹介します。

①「アホ」や「バカ」などの抽象的な誹謗中傷

「アホ」や「バカ」というような抽象的な誹謗中傷は侮辱罪に当たる言葉です。

具体的には、以下のような発言をした場合、侮辱罪に当たる可能性が高いと言えます。

侮辱罪に当たる言葉の具体例

  • お前って本当にバカだよな!
  • お前ほどのアホはこの世の中にいないよ!
  • ○○さんって人間のクズみたいな考え方するよね。など

このように「アホ・バカ・クズ」など抽象的な誹謗中傷をネット上に書き込むことは、れっきとした侮辱罪に該当するため注意が必要です。

②容姿を否定するような誹謗中傷

容姿を否定するような誹謗中傷も侮辱罪に当たる言葉です。

具体的には、以下のような発言をした場合、侮辱罪に当たる可能性が高いと言えます。

侮辱罪に当たる言葉の具体例

  • ○○さんの顔って気持ち悪い!
  • ○○さんのファッションはダサい
  • ○○さんって禿げててデブだよね。
  • ○○はブサイクすぎる。など

容姿を否定するような誹謗中傷をした場合、抽象的な悪口と同様に侮辱罪に問われる可能性があるので注意しましょう。

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その他誹謗中傷に当たる言葉

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侮辱罪の他に誹謗中傷に当たる言葉をご紹介します。

①嘘の情報を用いた誹謗中傷(信用毀損罪)

嘘の情報を用いた誹謗中傷は信用毀損罪に当たる場合があります。

具体的には以下のような発言をした場合、信用毀損罪に当たる可能性が高いと言えます。

信用毀損罪に当たる言葉の具体例

  • ○○って、会社のお金を横領して豪遊していたらしい。
  • ○○さんは反社会的勢力とつながっているらしい。
  • ○○さんは会社内の○○さんと不倫しているらしい。など

このように嘘の情報を用いた誹謗中傷をした場合、信用毀損罪という罪に問われる可能性があるので注意しましょう。

②発言や行動に対する誹謗中傷(名誉毀損)

他人の発言や行動に対する誹謗中傷は名誉毀損罪に当たる可能性があります。

具体的には以下のような発言をした場合、名誉毀損罪に当たります。

名誉毀損罪に当たる言葉の具体例

  • まだそんなこと言っているの?本当にバカなんだね!
  • お前みたいな人間のゴミが成功するわけがない!
  • そういう考えしかできないのですか?低能なんですね。
  • ○○さんがやっていることって詐欺でしょう?最低な人間だよね。など

このように発言や行動に対する誹謗中傷をし、相手の名誉を傷つけた場合は名誉毀損罪という罪に問われる可能性があるので注意しましょう。

③被害者が知られたくない情報を用いた誹謗中傷(プライバシー侵害)

被害者が他人に知られたくない情報を書き込むといった誹謗中傷はプライバシーの侵害に該当する場合があります。

具体的には以下のような発言をした場合、プライバシーの侵害と見なされるでしょう。

プライバシーの侵害に当たる言葉の具体例

  • ○○さんは元犯罪者らしい。
  • ○○は破産したらしい。
  • ○○さんの年収は○○万円らしい。など

被害者が知られたくない情報を用いて誹謗中傷を行った場合は、プライバシー侵害が成立することがあります。

プライバシー侵害は、私生活上の事実であり、公に公開していない情報を公開され、被害者が不快に感じた場合に成立する。

プライバシー侵害は罪ではないので「〇年以下の懲役、又は〇万円以下の罰金」という刑罰が科されることはありませんが、損害賠償請求をされる場合があります。

被害者の影響度によって支払われる損賠賠償金は変動しますが、大体の相場は

  • 一般人の場合:10~50万円
  • 事業主の場合:50~100万円
  • 有名人の場合:100万円以上

だと言われています。

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【まとめ】軽い気持ちからの誹謗中傷も「侮辱罪に当たる言葉」となる

誹謗中傷とは何か、そして誹謗中傷に当たる言葉にはどのようなものがあるかご理解頂けましたでしょうか?

特にネット上での誹謗中傷には「侮辱罪に当たる言葉」が多く、軽い気持ちからの誹謗中傷でも立派な罪に問われます。何気ない発言が犯罪になってしまう場合もあるので注意しましょう。

また万が一誹謗中傷の被害に遭った場合は、適切でスピーディーな対処が効果的です。

この記事のポイント

  • 誹謗中傷には4つの罪がある
  • ネット上には侮辱罪に問われる誹謗中傷が多い
  • 侮辱罪と名誉毀損罪は混同しやすい
  • 「アホ・バカ・ブス」など抽象的な誹謗中傷は侮辱罪に当たる言葉
  • 嘘の情報を用いた誹謗中傷は「信用毀損罪」
  • 発言や行動に対する誹謗中傷は「名誉毀損罪」
  • 被害者が知られたくない情報を用いた誹謗中傷は「プライバシーの侵害」
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投稿者プロフィール

デジタルリスク施策部
デジタルリスク施策部
誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
 

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