ネット上の誹謗中傷は年々増えており、被害状況も多岐に渡ります。誹謗中傷被害に遭ったままでいると、ビジネスにも悪影響を及ぼすため、弁護士に相談して被害を一刻も早く鎮静化したいと願う方は多いでしょう。
誹謗中傷対策を弁護士に依頼することで、相手を特定できたり、損害賠償請求を行ったりすることができます。一方、弁護士への依頼は、それにかかる費用も気になるところです。
この記事では、
「誹謗中傷の対策を弁護士に依頼した場合の費用は?」
「誹謗中傷を弁護士に依頼すると、どんな対策が可能?」
「誹謗中傷の慰謝料の相場は?」
といった疑問にお答えすべく、誹謗中傷の対応を弁護士に依頼すべきケース、弁護士への依頼費用、慰謝料の相場などについて、詳しく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
目次
ネットの誹謗中傷の対応を弁護士に依頼すべきケース
ネット上の誹謗中傷被害に遭っている場合、
「ネット上を監視・モニタリングする」
「悪評が書かれたサイトの検索順位を下げる」
「サジェスト・関連キーワード対策をする」
など、被害の状況に適した対策を講じることが必要です。これらの対策の詳細は、こちらの記事(▶︎誹謗中傷対策におすすめの方法とは?)で、解説しています。
こういった対策は、実績豊富な専門業者に依頼することも可能ですが、弁護士に依頼すべき対策も存在しています。
誹謗中傷の対応を弁護士に依頼すべきケースは、以下の通りです。
- 誹謗中傷の投稿の削除請求
- 誹謗中傷の投稿者の特定
- 損害賠償の請求・刑事告訴
それぞれの詳細は、こちらの記事(▶︎ネット上の誹謗中傷対策を弁護士に依頼すべきケースは?おすすめ弁護士法人3選)で解説していますが、訴訟・裁判所への仮処分申し立てなどは、弁護士への依頼が必須です。
誹謗中傷対策に強い弁護士への依頼で、適切な対応を行うことができるでしょう。
ネットの誹謗中傷を弁護士に依頼するときの費用
ネットの誹謗中傷を弁護士に依頼するときの費用は、弁護士の時間単価、依頼内容、弁護士の経験と専門知識、弁護士事務所の場所によって異なります。
無料の初回相談を行っている弁護士事務所も多いので、それぞれのケースについての基本的なアドバイスや費用に関する情報を提供してもらい、明確な費用の見積もりを取ることをおすすめします。
弁護士へ依頼する際は、基本的に以下の費用がかかります。
- 着手金→契約時に発生し、結果に関わらず発生する費用
- 報酬金→想定した結果が出た場合に発生する費用
- 実費・日当→実際にかかった費用(郵便料金・交通費などを含む)
ここでは、以下の依頼内容による弁護士費用を解説します。
- 削除請求|裁判外の任意交渉
- 削除請求|裁判所の仮処分
- 投稿者の特定|発信者情報開示請求(裁判外の交渉)
- 投稿者の特定|発信者情報開示請求(裁判でのIPアドレス開示)
- 損害賠償(慰謝料)請求
それぞれを見ていきましょう。
①削除請求|裁判外の任意交渉
1つ目は、誹謗中傷のある投稿の削除請求に関する交渉を、弁護士に依頼するケースです。
具体的には、弁護士がサイトの管理者や運営会社に連絡し、被害の証拠や状況を説明し、投稿を削除してもらうように交渉します。
これは被害者本人が行うこともできますが、弁護士への依頼によって、相手とのやりとりを全て委ねることができ、削除の可能性を高めることができます。
このケースの場合、弁護士費用の相場は以下の通りです。
着手金 | 5~10万円程度 |
報酬金 | 5~10万円程度 |
②削除請求|裁判所の仮処分
2つ目は、仮処分を裁判所に申し立て、削除請求を命じてもらうケースです。
①の任意交渉やご自身の交渉に相手が応じない場合、被害の証拠とともに「送信防止措置の仮処分申立て」を裁判所に行うことで、認められれば、裁判所から管理者・運営会社に投稿削除を命じてもらうことができます。
このケースの場合、弁護士費用の相場は以下の通りです。
着手金 | 10~20万円程度 |
報酬金 | 15~20万円程度 |
③投稿者の特定|発信者情報開示請求(裁判外の交渉)
3つ目は、運営会社・プロバイダに対して投稿者のIPアドレスとタイムスタンプの開示を求め、投稿者を特定するケースです。
誹謗中傷が何度も繰り返される場合や、損害賠償請求を行いたい場合などは、投稿者を特定する必要があります。
特定するためには、サイト運営会社やプロバイダに対して「発信者情報開示請求」を行い、投稿者の個人情報を開示するよう交渉します。相手がこれに応じれば、IPアドレスや住所や名前などの個人情報が開示されます。
このケースの場合、弁護士費用の相場は以下の通りです。
着手金 | 5~10万円程度 |
報酬金 | 5~10万円程度 |
④投稿者の特定|発信者情報開示請求(裁判でのIPアドレス開示)
4つ目は、仮処分を裁判所に申し立て、運営会社・プロバイダにIPアドレスの開示を命じてもらい、投稿者を特定するケースです。
③の交渉に相手が応じない場合、仮処分命令の申立てを行い、それが認められれば、以下の流れで投稿者を特定できます。
運営会社に発信者情報の開示が命令される
→運営会社によって、IPアドレス・投稿日時が開示される
→ドメイン/IPアドレスサーチサイトなどからプロバイダを特定
→プロバイダに対し発信者情報開示請求訴訟を行う
→投稿者の氏名・住所・電話番号・メールアドレスなどが開示される
このケースの場合、弁護士費用の相場は以下の通りです。
着手金 | 20〜30万円程度 |
報酬金 | 15〜20万円程度 |
⑤損害賠償(慰謝料)請求
5つ目は、誹謗中傷を行った相手に損害賠償(慰謝料)請求したいケースです。
損害賠償請求は、被害者は経済的損害・心理的苦痛などに対する賠償のために、相手に慰謝料請求を行います。
損害賠償請求の流れは、以下の通りです。
→誹謗中傷の内容や被害を証拠として、裁判所に提出する。
→裁判所からの手続きに従い、弁論や証人喚問などを行う。
→判決
このケースの場合、弁護士費用の相場は以下の通りです。
着手金 | 20万円程度 |
報酬金 | 成果額の10%~ |
ネットの誹謗中傷で請求できる慰謝料の相場
誹謗中傷を行った相手を特定し、損害賠償請求を行う場合、どうすれば慰謝料を請求することができるのでしょうか?
ここでは、「ネット上の誹謗中傷が認められる条件」「慰謝料の金額が決定される要素」「慰謝料の相場」について、解説します。
ネット上の誹謗中傷が認められる条件
ネット上での誹謗中傷が認められるためには、以下のような条件が必要です。
- 書き込み内容が虚偽である事実
→ネット上の書き込み内容が事実ではなく、明らかな虚偽であることが必要です。真実を述べる意見や批判は誹謗中傷には該当しません。 - 名誉やプライバシーの侵害
→ネット上の書き込み内容が、名誉やプライバシーを侵害し、社会的な評価や精神的な苦痛を与えるといった影響が生じていることが必要です。 - 公開の範囲
→ネット上の書き込みが、掲示板やSNSなど広範に公開され、他の人にも認識されていることが必要です。
慰謝料の金額が決定される要素
誹謗中傷が認めらた場合、慰謝料の金額は、以下のようなことが考慮されて決定します。
- 被害の程度
→名誉やプライバシーの侵害の程度、精神的苦痛の程度、社会的な評価の損失など、誹謗中傷がどれだけ深刻な影響を及ぼしたかが考慮されます。 - 被害者の立場
→被害者の社会的地位や影響力などが考慮されます。有名人や公的機関の場合、慰謝料が高くなることがあります。 - 公開の範囲
→誹謗中傷がどれだけ多くの人に公開されたかが影響します。公開範囲が広いほど、慰謝料が高くなる傾向があります。
ネット上の誹謗中傷の慰謝料の相場
ネット上の誹謗中傷が認められた場合、慰謝料の相場は、以下の通りです。
名誉毀損(個人) | 10~50万円 |
名誉毀損(企業) | 50~100万円 |
侮辱 | 1~10万円 |
プライバシー侵害 | 10~50万円 |
前述の通り、金額は「被害者の立場」も考慮されるため、被害者が有名人の場合は、慰謝料が数十万円~数百万円に及ぶこともあります。
誹謗中傷対策は実績豊富な専門業者に相談!
前述の通り、損害賠償請求などの誹謗中傷対策は、弁護士への依頼が必須です。一方で、かかる費用にも幅があり、効果が見えにくいといった側面もあります。
ネット上の誹謗中傷対策は、さまざまな方法があります。
誹謗中傷対策は、「相手を特定する」「慰謝料を請求する」といった1つの被害に対する対応だけでなく、誹謗中傷を受けにくい体質を作っていくといった将来的な対策も必要です。
そのためには「被害が大きくならないうちに対応できるよう、ネット上を常に監視できる体制を整える」「悪いイメージが拡散されないよう、検索エンジンのサジェストワードにネガティブな言葉が表示されないようにする」など、さまざまな対策の中から、ご自身の状況に合わせた対策を適切に講じていくことが有効です。
これらの対策を専門業者に依頼することが可能で、以下のようなメリットがあります。
- それぞれの状況・ニーズに合わせた対策のカスタマイズできる
- コストが抑えられる対策が豊富にある
- 法的対応よりも、迅速な被害の沈静化が期待できる
誹謗中傷対策に強いBLITZ Marketing(ブリッツマーケティング)なら、ネット上の悪質な誹謗中傷を日本一早く解決します。相談・お見積もりは無料です。
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まとめ
この記事では、誹謗中傷の対応を弁護士に依頼すべきケース、弁護士への依頼費用、慰謝料の相場などについて、詳しく解説しました。
ネット上の誹謗中傷の対応を弁護士に依頼することで、削除請求に有効な被害の証拠をスムーズに集めることができたり、損害賠償請求など法的対応を行ったりすることができます。
弁護士に依頼する際は、誹謗中傷対策に強い弁護士を選ぶことが重要で、相談の段階でしっかりとかかる費用の見積もりをとることをおすすめします。
一方で、「相手を特定したい」「慰謝料を請求したい」といった法的対応が必要なく、「ネガティブな内容のあるサイトの検索順位を下げたい」「検索窓に表示されるネガティブなイメージのサジェストワードを消したい」といった場合は、専門業者への依頼が有効です。
誹謗中傷被害は年々拡大しています。それぞれの状況を見極めて、弁護士や専門業者に依頼することで、被害を抑えた上で、望む効果を得ることができるでしょう。
投稿者プロフィール
- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
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