ネット上で何か調べ物をする時、多くの人がGoogleやYahoo!といった検索エンジンを使用しているかと思います。
検索エンジンは何か知りたい情報をすぐに得られるため大変便利なのですが、検索ワードによってはそうでないこともあるようです。異なる検索結果が上位に表示されていたという経験がある人もいるのではないでしょうか。これが検索汚染です。
この記事では、検索汚染についてわかりやすく解説します。事例と共に検索汚染を回避して情報を得る方法もお伝えしますので、検索汚染に悩んでいる方は参考にしてください。
本記事で分かること
- 検索汚染とは何か
- 検索汚染にはどのような事例があるのか
- 検索エンジンを使用する際に、検索汚染を回避するにはどうすればいいのか
以下の関連記事も、検索汚染に関する内容になっています。知識を増やしたいという人は目を通してみてください。
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検索汚染とは
まずは、検索汚染とは何か見ていきましょう。
「検索エンジンであるGoogleやYahoo!などを使用してページや画像を検索した際に、検索ユーザーが求める検索結果と異なる内容が上位に表示されること」これが俗にいう検索汚染です。
検索汚染が起きると、検索ユーザーはすぐに知りたい内容に辿り着くことができなくなります。「汚染」と聞くと意図的に誰かがやっていると思ってしまいがちですよね。もちろん、SEOを悪用するなどして意図的に行われる場合もありますが、そうではない場合もあります。
検索汚染として、ネット上でたびたび問題視されているものは以下の2つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
(1)画像検索汚染
「多くの人が求める画像とは異なり、アニメやソーシャルゲームなどに出てくるキャラクターが検索結果として上位表示されてしまうこと」これが俗にいう画像汚染検索です。
アニメやソーシャルゲームなどで、歴史上の人物、刀剣、戦艦、地名などが転用されることで、画像検索汚染が起きやすくなってしまいます。
人によっては、スマホやPCといった画面に見慣れないアニメキャラがたくさん表示されることに嫌気が差し、検索結果のページを思わず閉じてしまうといったことも十分考えられるでしょう。
(2)サジェスト汚染
検索フォームに調べたいキーワードを入れると、下に「調べたいワード ○○」といったように候補がいくつか出てくることがあります。これがサジェストです。サジェスト汚染とは、サジェストとなる「○○」の部分をブラック、まずい、汚いなどといったマイナスのワードで埋め尽くすことをいいます。
サジェスト汚染は、検索ユーザーが掲示板やSNSなどを見て気になったワードを検索することで自然と進む場合もあれば、掲示板の住民「なんJ民」などによって意図的に汚染されることもあります。
サジェスト汚染は放置しておくと、企業や個人への風評被害や誹謗中傷に発展する問題でもあるため、気付いたらすぐに対策を始めましょう。サジェスト汚染に関する詳しい対策方法は、以下の記事を参考にしてください。
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検索汚染の事例を紹介
検索汚染として問題視されることが多い「画像検索汚染」と「サジェスト汚染」ですが、それぞれどのような事例があるのでしょうか。もしかしたら、これまで検索汚染を経験したことがない人もいるかもしれないので、この機会にどのようなものなのか知っておくといいでしょう。
(1)画像検索汚染の事例
画像検索汚染の被害を受けやすいものに、地名、歴史上の人物、刀剣、戦艦などがあります。ここからは、Googleの画像検索で実際に起きた事例を見ていきましょう。
事例(1)鹿島と検索するとブラウザゲームのキャラクターが上位表示される
鹿島と聞くと、佐賀県の「鹿島市」や茨城県のサッカーチーム「鹿島アントラーズ」をイメージする人が多いのではないでしょうか。
ところが、Googleの画像検索をするとブラウザゲームの艦船擬人化ゲーム「船隊コレクション(艦これ)」のキャラクター鹿島が上位に多く表示されてしまうといった事例があります。純粋に「鹿島」というワードに関係する地名やサッカーチームを知りたいユーザーにとっては、検索の弊害となっていることは言うまでもありません。
事例(2) 岡田以蔵と検索するとソーシャルゲームのキャラクターが上位表示される
幕末の剣客として知られる歴史上の人物「岡田以蔵(おかだいぞう)」。歴史好きの方であれば、大半の方が知っているかもしれませんね。こちらをGoogleの画像検索をすると、スマートフォン向けRPG「Fate/Grand Order(略称:FGO)」のキャラクターが上位に表示されています。
事例(3) 三日月宗近と検索するとブラウザゲームのキャラクターが上位表示される
平安時代に作られた日本刀(太刀)で、天下五剣のうちの1つでもある「三日月宗近(みかづきむねちか)」。日本の国宝に指定されており、現在は東京国立博物館に所蔵されています。
こちらも、Googleの画像検索をすると、ブラウザゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」に登場するキャラクター三日月宗近が上位に表示されています。
(2)サジェスト汚染の事例
サジェスト汚染は、個人や企業が標的になることもあるため注意が必要です。実際に起きた事例を紹介しますので、他人事とは思わずに一度目を通してみてください。
事例(1) 主力商品に異物が混入したことで標的となった「まるか食品」
「ペヤングソースやきそば」を製造・販売するまるか食品株式会社。サジェスト汚染のきっかけになったのは消費者からのTwitter投稿です。商品内に異物が入っているという内容で、瞬く間にネットで炎上してしまいました。異物混入自体は事実ではあったものの、この騒動をきっかけに企業のブランディングが大幅に影響してしまったのだとか。
その後、「ペヤング ゴキブリ」とサジェストに上位表示されサジェスト汚染の標的になったものの、奇抜な名前を新商品に付けることで状況を打開。見事上位からマイナスイメージのサジェストを消すことに成功しています。
事例(2)ネット掲示板で騒動を解決したことで標的となった弁護士「唐澤貴洋氏」
「唐澤貴洋氏」は、ネット上の誹謗中傷案件の解決を目指して活動する弁護士です。サジェスト汚染の標的になったきっかけは、ネット掲示板「2ちゃんねる」のある騒動の解決でした。これにより、「なんJ民」がサジェスト汚染を仕掛けたと言われています。
標的になってからは、ポケットモンスターXYのサジェストに「唐澤貴洋氏」が表示されるようになりました。それだけでなく、彼の所属する法律事務所、依頼人までもが標的となる事態にまで発展しました。
「なんJ民」については以下の記事に詳しく紹介していますので、気になる方は読んでみてください。
検索汚染されないケースもある
近年は歴史上の人物や動物など、何かしらを擬人化することがアニメやソーシャルゲームを中心に増えてきました。それらが必ずしも検索汚染されるとは限りません。
動物を擬人化したテレビアニメ「けものフレンズ(けもフレ)」が良い例です。このアニメにはさまざまな動物を擬人化したキャラクターが登場するのですが、動物名を検索しても動物の画像が表示されます。
例えば、「クロサイ」とGoogle で画像検索してもクロサイという動物の画像が上位表示されます。これは、「クロサイ」の画像検索数が動物のほうが多いためといわれています。
マイナス検索を使って素早く知りたい情報を得よう
調べたいキーワードが検索汚染されていると、知りたい情報を得るために時間がかかってしまいます。これを解消できるのが「マイナス検索」です。初めて聞く方は、難しそうと思うかもしれません。
マイナス検索は、検索フォームに除外したいワードの前に半角の-(マイナス)を入力して検索するだけでOKです。イメージとしては、「調べたいワード -除外したいワード」こんな感じですね。全角の-(マイナス)を入力してしまうと、マイナス検索されないので注意してください。なお、調べたいワードの後に入力するスペースは、半角と全角どちらでも問題ありません。
例えば、「スマホ 乗り換え」と検索した場合は格安スマホを含んだ検索結果が表示されます。格安スマホ以外の情報を得たい場合は、「スマホ 乗り換え -格安スマホ」と入力して再度検索すればOKです。
ひと手間増やすだけで、自分が知りたい情報だけに絞って検索することができます。素早く情報を得たい時には活用してみてくださいね。
検索方法を工夫しながら検索汚染をうまくかわそう!
今回は、検索汚染とは何かについて紹介しました。以下にポイントをまとめておきますので確認してください。
本記事のポイント
- 検索結果を妨害するものを俗に検索汚染という
- 検索汚染でしばしば問題視されるものには「画像検索汚染」と「サジェスト汚染」がある
- アニメやソーシャルゲームでの擬人化が必ずしも検索汚染の標的になるとは限らない
- 検索汚染を回避するにはマイナス検索を活用するのがおすすめ
検索汚染の中でも、サジェスト汚染は対策せずに放置すると風評被害や誹謗中傷に発展する恐れがあります。気付いた場合はすぐに対策を始めてください。知りたい情報をすぐに検索できないと悩んでいる場合は、今回紹介したマイナス検索を活用してみるといいですよ。
投稿者プロフィール
- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
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