事例紹介

「バカッター」損害賠償事例を紹介!たった1つの投稿で人生が変わってしまった若者たち

2013年にネット流行語大賞4位にも選ばれた「バカッター」。

バカッターとは、Twitterの利用者がツイートを通して自らの反社会的行動を世間にさらけ出す行為を指します。2013年からバカッターに該当する投稿が数多く目立ち、中には損害賠償を請求されるケースもありました。

この記事では、たかがTwitterと軽視し投稿した内容が原因で人生が大きく変わってしまったバカッターの過去の事例を紹介していきます。

本記事で分かること

  • 「バカッター」とは何か?
  • バカッター騒動によって問われる罪と損賠賠償
  • バカッターたちのその後の人生
  • SNSやインターネットの恐ろしさ

バカッターがうまれた背景

そもそもバカッターは「バカ」と「Twitter」を掛け合わせた、一部の馬鹿げた行動をするTwitterユーザーにつけられた名です。他にもInstagramが登場してからは「バカスタグラム」という言葉も生まれましたが、バカッターの方が定着していたため、どのSNSでも「バカッター」と言われるようになりました。

だいたいどこの学校でもクラスに1人はお調子者がいて、周囲の気を引こうと悪ふざけをすることがあったと思います。バカッター問題は、その延長であり「軽い気持ちで」「つい出来心で」「面白そうだったから」こういった悪ノリが、SNSを通して日本中に広がってしまったのです。

SNSを「匿名」だと思い込んでいる

悪ノリであったとしても、不特定多数の人が見ているSNSになぜ投稿するのか。通常であれば信じがたい行動ですが、バカッターたちはSNSが匿名と思い込み、個人が特定されるわけがないと高を括っている傾向があります。

しかし、投稿した写真や動画に写り込んだわずかな情報だけでも第三者が住所・氏名・学校など個人を特定する情報を見つけ出し、晒し上げることでインターネットで拡散され誹謗中傷へと繋がります。投稿の内容によっては、訴訟・失業・停学・退学といった人生を大きく変えてしまうきっかけとなる恐れもあるのです。

インターネット上では一度投稿したら削除しても半永久的に残る

面白半分で投稿し、何かまずいことになっても消せばいいだろう。バカッターのほとんどが安易に考えてしまっています。

ですが実際は、スクリーンショットや写真・動画の保存、拡散機能(リツイート)があり、場合によっては一度投稿したものは瞬く間に拡散されます。たとえ削除しても、写真や動画は半永久的に残ってしまいます。今起こっていることを気軽につぶやけるのがSNSの良さではありますが、その手軽さが故の恐ろしさもあるのです。

バカッターで損害賠償!?どんな罪に問われるのか

過去に起こったバカッター騒動では損害賠償請求にまでなったケースもあります。問われる罪はバカッターが起こした行動や投稿した内容によって変わってきます。

民事上の責任として「損害賠償請求」

損害賠償請求とは、相手による不法行為によって損害を受けたときに、その損害についての補償を求めることです。

故意に違法な行為を行い人に迷惑をかけたとき、それによって被った損害について加害者に支払い請求ができると規定されています。不法行為として認められるには、「行為が違法なこと」「その行為が故意や過失にもとづくこと」この2点が必要となります。

  • パトカーの上に乗って撮影する
  • アルバイト中に店の物(冷蔵庫・食洗器など)で悪ふざけをする

などバカッターによる行動はあきらかな違法行為であり、出来心や悪ふざけであっても故意や過失にもとづくものとされます。

刑事上の責任として「業務妨害罪」や「名誉棄損罪」

業務妨害罪

【刑法第233条 信用毀損および業務妨害】虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて、人の信用を毀損し、またはその業務を妨害した者は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。

【刑法第234条 威力業務妨害】威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。

「業務妨害罪」は、他人の業務を妨害したときに成立する犯罪です。悪ふざけを撮影し投稿後に、店にクレームが殺到。休業や閉店に追い込まれるなどバカッター騒動のほとんどがこの罪に該当します。

名誉毀損罪

【名誉毀損罪 刑法230条】公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。

「名誉棄損罪」はその名の通り、他人の名誉を傷つける行為(SNSでの誹謗中傷やデマを拡散するなど)のことです。バカッターたちの悪ふざけはお店の将来や経営にも大きく関わってきます。たった一人の行動で売り上げが落ちた、店が潰れるなど、被害は相当なものとなります。

バカッターで損害賠償!実際にあった過去の事例5つ

ここからは実際にあったバカッター騒動の過去の事例をご紹介します。

蕎麦屋のアルバイトが業務用の食洗器や冷蔵庫に入った写真を投稿

事件の詳細

2013年蕎麦屋にてアルバイト従業員が店の食器用洗浄機や冷蔵庫に入っている様子を撮影し、Twitterへ投稿。投稿後にそのツイートは拡散され「不衛生である」などのクレームが殺到。蕎麦屋は閉店へと追い込まれました。

店主は、この行為を行った従業員たちに対して1,385万円の損害賠償請求し、最終的に主犯は約130万円。残りの3人は1人当たり20~30万円支払うかたちで和解が成立。この騒動をきっかけに「バイトテロ」という言葉もうまれ、2013年頃からバカッターたちによる問題行動が度々ニュースで報道されました。

回転寿司店のアルバイトがゴミ箱に捨てた生魚を調理する様子を投稿

事件の詳細

回転寿司チェーン店で、アルバイト従業員が、ゴミ箱に捨てた魚を再び取り出し、その様子を撮影した動画を投稿。すぐに動画は削除しましたが瞬く間に炎上しました。動画に写っていた従業員と撮影した従業員は解雇。さらに店舗側は刑事、民事での法的処置を検討していると発表されました。

実際に損害賠償がいくらであったかはわかっていませんが、大手回転寿司チェーン店であることから店側が受けたダメージは大きく、賠償金額も高額になったことでしょう。しかし、本人の支払い能力や過去の事例をみると100万円前後だと予測できます。

従業員がコンビニのアイス冷蔵庫に入り写真を投稿

事件の詳細

コンビニエンスストア店内でアイスクリームの冷蔵ケース内に従業員が入り、寝転がる様子を撮影した写真がFacebookに投稿され、炎上。コンビニ側は「食品を取り扱うものとしてあってはならない行為」として謝罪し、騒動があった店舗とのフランチャイズ契約は解約されました。

損害賠償が請求されたかどうかは不明ですが、アイスの破棄・冷蔵庫の清掃など、店側にとって大きな損害となったことは間違いないでしょう。

ステーキハウス店でアルバイトが冷蔵庫の中に入る&反撃ツイートで炎上

事件の詳細

とあるステーキハウス店で、アルバイト従業員が冷蔵庫に入り顔だけ出した写真をTwitterに投稿し炎上。炎上していることに気付いた当人はあろうことか批判してきた人に対して反撃する内容のツイートをし、さらに問題となりました。ステーキハウス店はすぐに謝罪しましたが、「会社としてどんな指導をしているのか」「解雇だけでは生ぬるい」など、なかなか騒動が収まらず同店は閉店。

騒動を起こした当人には賠償金が請求されました。他にもTwitterの過去の投稿やプロフィールから名前・顔写真・学校名まで拡散され、学校にまでクレームが殺到したようです。

ピザ店の従業員がピザ生地を顔につけた写真を投稿&交際相手も晒される

事件の詳細

大手ピザ店で働くアルバイト従業員が、ピザ生地を顔に張り付け悪ふざけする姿を撮影しTwitterに投稿。過去の投稿や着ている制服からピザ店や名前が特定されクレームが殺到しました。店側はすぐに謝罪し、騒動を起こした当人を解雇。

「廃棄する予定だったピザ生地を使用した」と説明があったそうですが、食を扱う側として信じがたい行為です。また、この騒動では悪ふざけをした本人だけでなく、全く関係のない交際相手まで特定されてしまう事態となりました。

バカッターたちのその後の人生はどうなった?

バカッター騒動は、損害賠償金を払えば済む問題ではありません。本人たちの人生はもちろん、周りの人も巻き込むことになるのです。

バカッター本人のその後の人生に大きく影響

バカッター騒動が和解で解決したとしても、一連の詳細は全てインターネット上に残ります。騒動を起こした当人の名前や写真など、本人たちにとって就職や結婚など将来に大きく影響します。

SNSが普及した今、インターネットで検索すれば何でも出てきます。これから結婚する人とその家族、内定した会社の人事が名前で調べてバカッター騒動が出てきたらどう思うでしょうか?たった一つの投稿でその後の人生にずっと関わってきます。謝罪したから、賠償金を支払ったからおしまいではなく、その後もずっと続くことを忘れてはいけません。

家族・親族をも巻き込み社会的信用を失う

バカッター騒動は本人だけでなく、家族や親族も関わってきます。個人が特定され名前や写真がインターネット上で晒されれば、家族も誹謗中傷の対象に。さらに賠償金が請求された場合、本人に支払い能力がなければ当然、親や親族が支払うことになります。

バカッターのほとんどが学生のアルバイト従業員のため、本人たちだけでは解決できない問題ではありません。家族を巻き込み、社会的信用も失うことも覚えておきましょう。

まとめ・面白半分でSNSに投稿してはならない

今回はバカッター騒動と実際にあった過去の損害賠償事例について解説しました。最後にポイントをまとめます。

バカッター騒動から学ぶべきポイント

  • Twitterなどに一度投稿するとすぐに拡散され、削除しても半永久的に残る
  • SNSは匿名ではない。個人が特定されその後の人生に大きく影響する
  • 器物損害、業務妨害罪に問われる可能性が高く、損害賠償請求されたケースもある
  • 自分だけでなく家族や周りの人間も巻き込むことになる

SNSは身近な存在で生活の一部となっていますが、たった一つの投稿でその後人生が大きく変わってしまいます。そして一度投稿したものは削除しても残り続け、なかったことにはできません。インターネットは便利であり、欠かせないものとなっていますが、今一度SNSの在り方について考えてみてはいかがでしょうか。

投稿者プロフィール

デジタルリスク施策部
デジタルリスク施策部
誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
 

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