グーグルマイビジネスは、グーグル社が提供するグーグルマップと連動したビジネスツールです。集客や営業のための便利なツールとして活用できる反面、悪い口コミがつくと取り扱うのが厄介なツールでもあります。
今回は、グーグルマイビジネスに書かれた誹謗中傷や悪い口コミへの対処方法についてご紹介します。
本記事で分かること
- グーグルマイビジネスの具体的な機能
- グーグルマイビジネスについた誹謗中傷口コミを削除する方法
- グーグルマイビジネスの誹謗中傷口コミが削除されない場合の対応方法
自分の経営するクリニックやお店に、誹謗中傷や悪い口コミが書かれたらと思うとゾッとしますね。しかし正しい手続きを取ることで、口コミはしっかり削除してもらえる場合がありますし、削除されなくても取れる対策があります。ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。
目次
グーグルマイビジネスの機能
まずはグーグルマイビジネスの機能について解説します。
グーグルマイビジネスはグーグルマップと連動するビジネスツール
グーグルマイビジネスは、グーグルマップと連動しているビジネスのためのツールです。グーグルマップはグーグル社が提供する無料の地図サービスですが、ルート表示やナビゲーション機能、操作性など非常にユーザビリティが高く、日本国内だけでも月間4000万人近くの利用者がいると言われています。
グーグルマイビジネスは、マップ上に自分のビジネスの拠点を登録することで利用できます。店内の写真や商品情報などの基本情報に加え、オプション機能を付けると予約などを受けることもできるようになります。検索ワードに応じてグーグルに上位表示されるため、十分な集客や営業のツールとして活用できるのです。
口コミはビジネス成功のためのツールの一つになっている
今や、ビジネスオーナーにとって口コミはビジネス成功のための大きな要素となっています。お店の商品情報がSNSなどで拡散されれば、たくさんのお客さんが来てくれます。ユーザーとしても、「評判の良いお店を訪れたい」という考え方から、他のユーザーの口コミを閲覧して自分の選択を決めることが主流になりつつあります。
グーグルマイビジネスのメインの機能が、口コミ機能です。グーグルマイビジネスに登録されているお店などを利用した人は、グーグルアカウントを持っていれば誰でも口コミを投稿することができます。そして、口コミの評価は全て5段階評価で登録されます。高い評価であればビジネスオーナーとしては嬉しい限りですが、低い評価や悪いコメントがつくこともあります。
口コミは、ビジネスオーナーにとって成功のためのツールである一方で、いい評価をもらうためにますます気が抜けなくなるという現状もあります。
グーグルマイビジネスの口コミ機能は悪用されることも
グーグルマイビジネスは、ビジネスに役立つツールです。しかし、グーグルマイビジネスの特徴的な機能である口コミ機能が悪用されることもあります。
グーグルでは本人確認書類不要でアカウントを作成することができてしまうため、架空のアカウントを作成して嫌がらせめいた口コミを書き込むこともできてしまうのです。
一方でグーグル側は、「匿名ではGoogleMap（グーグルマップ）の口コミには投稿することはできない」としています。グーグル側としては、マイビジネスの口コミ欄を有効な情報のやりとりができる場であると捉えているようですが、実際は悪意のある掲示板のように誹謗中傷を書き込める場になっているケースもあります。
グーグルマイビジネスについた誹謗中傷口コミの削除方法
ここからは、グーグルマイビジネスの口コミについてしまった誹謗中傷コメントの削除方法について解説します。
削除依頼手順
グーグルマイビジネスについた誹謗中傷コメントは、マイビジネスの口コミ欄からグーグルに削除依頼をすることができます。
- グーグルマイビジネスにログイン
- 該当する誹謗中傷書き込みを選択
- 不適切なコメントを報告をクリック
- 不適切なコメントの種類などをフォームに記載
- 送信
この手順でグーグルマイビジネスについた誹謗中傷口コミを削除依頼することができます。なお、グーグルマイビジネスについた口コミの削除依頼は、ビジネスオーナー以外の第三者が申請することも可能です。
削除基準
グーグルマイビジネスについた口コミの削除は、グーグル側の定めている基準に沿って進められます。グーグル側の定める基準は、概ね以下の通りです。
グーグルマイビジネス口コミの削除基準
- 悪意がある・暴力的・不適切な言葉を用いた投稿
- スパム的な、同一内容の連続投稿
- 実体験を伴わない評価
- 政治的・社会的な主張が趣旨のコメント
- 違法投稿（性的・暴力的などが趣旨の投稿）
- 権利を侵害する投稿
- 中傷・差別にあたる投稿
- 現在・もしくは過去の勤務先への口コミ投稿
以上のような口コミ投稿は、グーグルが自動的に検出して削除する場合もありますし、削除依頼を受けて削除対応することもあります。
グーグルマイビジネスの誹謗中傷口コミが削除不可の場合の対応方法
グーグルマイビジネスには、誹謗中傷口コミの削除依頼を申請しても、対応してもらえない場合があります。その際の対応方法や他の解決策について解説します。
グーグルマイビジネスへの誹謗中傷口コミは削除されないことがある
グーグルマイビジネスの誹謗中傷口コミは、グーグル側に削除依頼申請を行っても削除に応じてもらえないケースが少なくありません。削除基準に該当しない場合、ユーザーの実際の体験に基づく評価が悪かったとしても、グーグル側としてはそれが真実なのかどうかは確かめようがないためです。
また、削除依頼が認められるまでには時間もかかります。そもそも、削除基準に該当する口コミはグーグル上で自動削除される仕組みになっているため、表示されている時点で削除依頼をしても応じてもらえない可能性が高いと考えましょう。
誹謗中傷口コミに返信
グーグルマイビジネスの削除基準に該当せず削除をしてもらえない場合の対応として、口コミに直接返信を行う方法をおすすめします。直接返信を行うことで、以下のようなメリットがあります。
- ユーザーの要望に真摯に対応するビジネスオーナーの姿勢をアピールできる
- 口コミ自体が誤った情報である場合、正しい情報を伝えて誤認識を解消することができる
悪い口コミは誤解が元で投稿されている場合があります。口コミに対して丁寧に回答することで、内容を削除することはできなくても相手の理解を得ることができる場合もあります。
ただし、口コミに対して返信する場合には、冷静かつ温和な対応をするよう心がけましょう。攻撃的だったり威圧的な対応になると、相手をさらに挑発する原因になりますし、ビジネスの評価をさらに落とすことにもつながります。
他の良い口コミで埋める
お店やビジネスを頻繁に利用してくれる他のお客さんに、口コミを書いてもらうことも方法の一つです。物理的に良い評価が増えることで、悪い評価の割合が小さくなるため、誹謗中傷口コミの信憑性が低くなります。
悪質な場合は弁護士に相談も
グーグルに削除対応をしてもらえなかった場合や、削除されたものの大きな損害を被ったという場合には、弁護士に相談し法的に対処する方法もあります。
グーグルの社内規定には違反していないが、名誉毀損罪などの日本の処罰法において違反していることを通告し、弁護士を通してグーグルに削除依頼をすることも可能です。それでも削除されない場合には、裁判所から仮処分が決定されればグーグルに削除命令が下りることもあります。
弁護士への相談によって、誹謗中傷口コミを書き込んだ発信者の情報を開示請求することもできるようになります。誹謗中傷された場合の発信者情報開示請求については、次の記事を参考にしてみてくださいね。
まとめ・グーグルマイビジネスの誹謗中傷口コミには順を追って対処を！
グーグルマイビジネスについた誹謗中傷口コミへの対処方法について解説しました。以下に簡単にポイントをまとめます。
グーグルマイビジネスへの誹謗中傷口コミ・まとめ！
- グーグルマイビジネスはビジネスで活用できる便利なツールだが、誹謗中傷口コミなどの悪用被害に遭う事例もある
- グーグルマイビジネスについた誹謗中傷口コミを削除依頼すると、グーグルの削除基準（ポリシー）に準じて削除対応される
- グーグルが削除対応に応じない場合には、口コミに対して真摯に返信対応したり、他のお客さんやファンに良い口コミを上げてもらう対策も有効
- 悪質な誹謗中傷口コミで大きな損害を被った場合には、弁護士を通してグーグルに削除依頼をしたり、口コミを書き込んだ発信者を特定し責任追及することもできる
グーグルマイビジネスは、自分のビジネスの拡大に使いたい非常に便利なツールです。すでに損害を被っている方は迅速に対応を、そしてまだ被害を受けていない方も万が一のために対処法を覚えておいてくださいね。
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投稿者プロフィール
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