トリップアドバイザーは毎月4億6000万人に利用されている世界最大の旅行プラットフォームになります。世界中の観光地や観光施設などへ口コミを投稿することができるため、世界最大級の宿泊施設口コミサイトとして数多くの旅行好きの方から親しまれています。
そのためトリップアドバイザーに投稿されている口コミが与える影響はとても大きく、悪質な口コミが投稿されている場合は宿泊施設の売上に大きく影響を与えてしまうことも十分考えられます。根拠のない悪質な口コミの投稿によって売上が減少してしまうことは、できることなら避けたいですよね。
この記事ではそのような方の為にトリップアドバイザーの口コミ削除方法についてまとめました。また、悪意のある口コミを投稿した人物を特定する方法についてもまとめましたので是非、参考にして下さい。
目次
トリップアドバイザーの口コミ削除方法
トリップアドバイザーの口コミを削除するためにはまず、トリップアドバイザーの口コミ規約を確認する必要があります。「気に入らない内容の口コミだった」といった理由では口コミが削除される可能性はかなり低いです。そのため一番初めに口コミ規約を確認し、投稿された口コミが利用規約のどの部分に反している確認していきましょう。
トリップアドバイザーの口コミ利用規約
トリップアドバイザーの口コミ利用規約は以下になります。
トリップアドバイザー口コミ利用規約
- 家族向けの内容であること
- 本人の体験談であること
- 他の旅行者の視点に立った内容であること
- 重複した投稿ではないこと
- オリジナルの内容であること
- 営利的ではないこと
- 適切な施設への口コミであること
- 口コミが投稿できる年齢
- 有効なEメールアドレスの使用・ネチケットに反しない投稿
引用:https://www.tripadvisor.jp/pages/userrev_rules.html
それぞれの項目に対して内容を確認していきましょう。
【家族向けの内容であること】
トリップアドバイザーでは家族向けの内容に沿っていない口コミの投稿は規約違反となります。罵言、わいせつ、差別的な発言、死亡、負傷、脅迫や個人の攻撃といった口コミは家族向けの内容とは異なる口コミになるので規約違反となります。
【本人の体験談であること】
実際に宿泊施設に訪れた方の口コミのみが対象になります。他人から聞いた情報など、実際に体験していない項目に関する口コミは利用規約に反していることになります。
【他の旅行者の視点に立った内容であること】
旅行者にとって役に立つような内容とは異なった投稿は規約違反に該当します。個人的な政治トピックや、施設から提供されたサービスとは無関係な内容の投稿は旅行者の視点に立った内容ではないため規約に違反していることになります。
【重複した投稿ではないこと】
口コミの投稿は1回の訪問について1件の投稿のみとなっています。宿泊施設の場合、再訪した場合でも口コミ掲載日から3か月程度経過した場合のみ再投稿することができます。
【オリジナルの内容であること】
他の人の文章のコピーや、Eメールのやり取りなど使用許可のない情報は規約違反になります。
【営利的ではないこと】
口コミの投稿を通じて商品の宣伝をしたり、商品の紹介リンクを投稿することは規約違反になります。
【適切な施設への口コミであること】
トリップアドバイザーが定める 「施設掲載の基準」 に合致していない施設への口コミは利用規約に違反していることになります。
【口コミが投稿できる年齢】
口コミの投稿は満13歳以上が対象となります。そのため、13歳以下の方による口コミの投稿は利用規約に違反していることになります。
【有効なEメールアドレスの使用・ネチケットに反しない投稿】
投稿した口コミに関して連絡をする場合があるので、アカウントを登録する際は有効なメールアドレスで登録する必要があります。無効なメールアドレスで口コミを投稿している場合、その投稿は規約違反となります。
現在投稿されている口コミの内容を確認し、上記の利用規約に違反しているようなものがある場合はトリップアドバイザーに口コミの削除申請を出すことが出来ます。
トリップアドバイザーへの口コミ削除申請方法
先ほどの口コミ利用規約を確認した後は実際にトリップアドバイザーに口コミの削除申請を出していきます。口コミの削除申請はオーナー管理ページから行うことができます。オーナー管理ページにログイン後以下の手順で口コミの削除を依頼することが出来ます。
口コミ削除の手順
①:「口コミ」のタブをクリック
②:「口コミを報告する」を選択し、「口コミに関して懸念点がある場合」の「弊社のガイドラインを読み、コメントを送信する」をクリック
③:記入フォームに口コミが利用規約に違反していると思う理由や口コミが不適切な理由を記入
記入フォームには口コミが利用規約のどの部分に違反しているのか、しっかりと記載しましょう。「この部分の表現が利用規約の〇〇に違反しています」のように具体的に違反している理由を述べることで削除される可能性が高くなります。
口コミが削除できない場合の対処法
先ほどの手順で口コミの削除申請を出した場合でも必ずしも口コミが削除されるとは限りません。トリップアドバイザーに対して口コミ削除の依頼をしても相手から何の連絡もない場合は口コミの削除申請が受け入れられなかった可能性が高いです。そのため、削除申請が受け入れられなかった場合は弁護士に依頼をするなどして法的に口コミの削除を依頼する必要があります。
弁護士に口コミの削除を依頼する
弁護士に口コミの削除を依頼する場合はネット上の問題解決に強い弁護士に口コミの削除を依頼しましょう。ネット上の問題解決に強い弁護士であれば豊富な事例を抱えているため口コミを削除することができる可能性が高まります。
弁護士に口コミの削除を依頼する場合は一般的な相場として着手金で5万円~10万円程度、成果報酬で5万円~10万円程度の料金となります。弁護士に依頼することで自分では気づくことのなかった法律違反を見つけることができる場合もあるので、資金に余裕があれば弁護士に依頼をすることをオススメします。
口コミ投稿者に返信をする
こちらは直接的な口コミの削除方法ではありませんが、口コミを投稿した方に対して誠意を持った返信をすることで悪印象を和らげることができる場合もあります。口コミの投稿内容は他のユーザーも見ることができます。肯定的な口コミだけに返信をするのではなく、悪意のある口コミに対しても誠意を持ってしっかりと返信をすることで、口コミ投稿者も口コミを訂正してくれる可能性もありますし、そういった口コミにしっかりと返信をしていることが他のユーザーにも伝わることで施設自体の印象も良い方向に変わる場合もあります。
口コミを書き込んだ人物を特定する方法
仮に口コミの削除に成功した場合でも同じ人物によって再び悪意のある口コミが投稿されてしまう可能性もゼロではありません。口コミを投稿した人物を知ることが出来れば口コミを投稿した理由を本人から聞くこともできますし、今後の対策にも役立てることが出来ます。
口コミを投稿した人物を特定するためには「発信者情報開示請求」を利用する必要があります。発信者情報開示請求は相手の名前や住所などの個人情報の開示を求める請求になります。この発信者情報開示請求を利用することで口コミ投稿者の個人情報を開示できる場合があるので、以下でその手順について確認していきましょう。
手順1
まず、トリップアドバイザーの口コミの中から削除した口コミを選択します。
手順2
悪意のある口コミを選択したら、次にサイト運営者(トリップアドバイザー)に対してその人物のIPアドレスの公開を依頼します。IPアドレスとはネット上の住所のようなもので、このIPアドレスは各個人に割り振られているものになります。
手順3
IPアドレスの開示請求が通ると、そのIPアドレスから個人が使用しているプロバイダを特定することができます。プロバイダとは以下の画像のようにインターネットとフレッツ光のような回線を繋げている業者のことを指します。
引用:https://flets.com/first/provider/
手順4
プロバイダを特定することができた場合は、そのプロバイダに対して相手の個人情報の開示を依頼することが出来ます。プロバイダがこの依頼を受け、相手に個人情報開示の可否を聞き、許可が降りれば個人情報が公開されます。
以上が発信者情報開示請求を利用した個人情報の開示請求の手順になります。発信者情報開示請求を利用して個人情報の開示を依頼する場合、上記のように数多くの手順を踏まなければいけないことが分かります。また、相手が個人情報開示の許可を出さないと個人情報が開示されないので、発信者情報開示請求を利用する場合はかなりの期間を要することを意識しておきましょう。
悪意のある口コミの投稿を未然に防ぐ方法
ここまで悪意のある口コミの削除方法などについてお伝えしてきましたが、一度投稿されてしまった口コミを削除するためには数多くの手間が必要になることがよく分かると思います。できることなら、このような悪意のある口コミの投稿を未然に防ぎ高評価の口コミを数多く投稿してもらいたいですよね。そのような方の為に「悪意のある口コミの投稿を未然に防ぐ方法」についてまとめましたので是非、参考にして下さい。
お礼の手紙を渡す
実際に施設に訪れた方に対してお礼の手紙を渡すことは口コミ対策にとても有効な方法になります。施設に訪れた際に多少不満なことや嫌なことがあったとしても、最後にお礼の手紙を貰えば悪意のある口コミを投稿しようといった気持ちはあまり起きないでしょう。
お客様に渡す手紙はそこまで長くなくても大丈夫です。名刺サイズのカードに手書きで「本日はご来店ありがとうございました。またのご来店お待ちしております。」のようなメッセージを残すだけでもお客様からとても良い印象を得ることができます。
実際に手紙を渡し始めてからお客様からのクレームが激減した施設の例などもあるので、こういったひと手間を加えるだけでも口コミ対策にはかなり有効になってきます。
アンケートを取る
悪意のある口コミの投稿を未然に防ぐ方法として「アンケートを取る」ことも有効な対策方法になってきます。施設に訪れたお客様に対してアンケートを取り、施設の良かったところ、悪かったところなどの声を聞くことでサービス内容を改善していくことができます。
アンケートを取ることで施設で働いている社員では気づくことが出来なかった「お客様目線」での改善点を知ることが出来ます。そういった声を参考にし、サービスを更に良いものにしてくことで相対的に悪意のある口コミの投稿が減少することに繋がります。
トリップアドバイザーの口コミ削除方法まとめ
この記事ではトリップアドバイザーの口コミ削除方法についてまとました。
トリップアドバイザーの口コミを削除するためにはまず、トリップアドバイザーの口コミ利用規約を確認する必要があります。利用規約を確認し、投稿されている口コミが利用規約に反しているようであればトリップアドバイザーの運営に対して口コミ削除の依頼をしましょう。
トリップアドバイザーに口コミの削除を依頼しても口コミが削除されない場合は弁護士に口コミの削除を依頼することで法的に違反している部分を発見することができる場合もあります。弁護士に依頼する場合、数万円~数十万円の費用が発生する場合が多いので、そういった資金に余裕がない場合はお礼の手紙を渡したり、アンケートを取りサービスを改善するなど大きな費用が掛からずとも実践できる方法もあるので、そちらも是非、実践してみて下さいね。
投稿者プロフィール
- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。