誹謗中傷対策

内定辞退を減らすための対策5選!最新ツールを活用し採用のあり方を見直そう

毎年企業の採用担当者を苦しめているのが、新卒や中途内定者の内定辞退です。採用担当者の仕事である書類選考や面接対応は営業マンの営業活動と似ている部分があり、企業への入社を検討する優秀な人材には的確なステップや手法で入社までを促していく必要があると言えます。そのため、内定辞退者や内定辞退率が高い場合には企業の採用活動そのものを見直していくことが重要です。

今回は、内定辞退の実態や内定辞退を防ぐための企業としての対策について詳しく解説します。

本記事で分かること

  • 内定辞退により企業が負う痛手とは?
  • 内定辞退を防ぐために行うべきコミュニケーション対策5選!
  • 内定辞退を防ぐために使える最新ツール

企業などで採用や人事に携わる仕事をされている方に、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

 

内定辞退は大きな痛手・企業として総力を上げた対策が必要

内定辞退は企業にとって大きな痛手です。内定辞退が企業に与える影響はどの程度のものなのでしょうか。また企業は、内定辞退をどのように受け止めるべきなのでしょうか。

内定辞退で企業が負う痛手は甚大

採用コストという言葉をご存知でしょうか。企業が一人の従業員を雇うためにかけるコストのことを指します。企業の規模や採用する人員の年収、職種などによりギャップはありますが、平均的には新卒社員一人を採用するためには約48万円、中途社員一人を採用するためには約39万円のコストがかかるとされています。

内定辞退が企業にとって痛手になるのは、単純に採用にかけたコストが無駄になるからというだけではありません。問題は、企業の将来にとって大きな痛手になるという点です。企業が成長していくためにもっとも重要なのは優秀な人材です。優秀な人材ほど入社してもらうのは難しく、そうした人材の雇用の機会を逃してしまうことは、数千万円、数億円では効かないほどの機会損失に繋がることもあります。

内定辞退者を責めるのではなく採用のあり方を見直すべき

かつての話ですが、新卒採用において内定辞退をしようとする学生にはカレーやコーヒーをかけてやる、というようなエピソードがありました。このエピソードはかつての採用担当者が、いかに新卒生とコミュニケーションを取って、丁寧にステップを踏んで採用活動をしてきたのかを象徴しています。

しかしここ数年の採用活動は、採用担当者と内定者が電話で直接会話を交わしたり、対面して会話をするのが当然だった一昔前のそれとは異なります。今は、メールやチャットなどによる対話が増えてきていることにより、対面による対話よりも心理的な距離が作られやすいという事実があります。そのため、内定辞退が必ずしも内定者の良識不足が理由とは言えなくなってきているのです。

企業の採用担当者としては、内定辞退を重く受け止めて内定辞退率が高いと判断される場合には採用のあり方を根本的に見直していく必要があると言えます。そして、それは採用担当者や人事チームだけではなく、企業トップや企業内の他の部署を含めた全社で一丸となって対応していく必要があるのです。

【重要】内定辞退を防ぐための対策5選!

ここからは、内定者の内定辞退を防ぐために企業や採用担当者が取ることができる対策について解説していきます。

内定辞退対策①コミュニケーションを活発に

内定辞退を防ぐための対策として最も効果的であると言われているのが、コミュニケーションをできうる限り最大限に取るということです。

今現在はコロナによるテレワークの推進や、緊急事態宣言などによる自粛要請により、以前ほど活発に対面のコミュニケーションを取ることができない状況にあります。対面での親密なコミュニケーションを取ることは難しくても、ZoomやSkypeなどのビデオ通話ツールを活用することにより対面に匹敵するほどのコミュニケーションを取ることは可能になりました。ビデオ通話ツールについては次項で詳しく解説しています。

コミュニケーションを取るということは、対面で会う、表情を見ながら通話することだけではありません。メールやチャットであっても、相手の心を気遣えるような一言を添えることで、採用担当者の人間性が相手に伝わります。

さらに重要なのは、レスポンスを早くするということです。直接表情を見ての対話やメールがいくら充実していても、返事や折り返しを長く待たせたり、解決したい疑問や問題の回答に時間がかかったりすることは不信感に繋がりやすいことが分かっています。すぐに回答できないことであっても、目安を伝えておくことはできます。煩雑で凄まじい量の採用業務ですが、内定者へのレスポンスにはもっとも注力する必要があります。

内定辞退対策②トップ面談を行う

企業のトップと会えることは、内定者にとっては非常に特別なことです。少なくとも内定者は、その企業の中で自分自身の力を最大限発揮したいと考えているはずです。しかし、力を発揮するためにはどんなビジョンや目標があるのかを明確に理解しておく必要があります。そのビジョンについて企業のトップと意見を交わせることには非常に大きな意味があります。

大企業であればあるほどトップ面談を行うことは難しいですが、できるだけその機会を取ることをおすすめします。最終面接などの選考ステップの一つとして行うのもいいですし、可能であれば内定後に面談の機会を取ってみるのもいいでしょう。

内定辞退対策③内定者一人一人を深く理解する

内定者一人一人の個性や特性をしっかり把握し、家族のように相手を理解しようとする姿勢が重要です。一人一人異なる背景を持っているため、言動や行動が個々に異なることを理解し、とにかく内定者の言葉や感情に耳を傾けてみましょう。

内定者一人一人を深く知れば知るほど、仕事における相手の悩みや抱えている問題などと対面することもあります。採用担当者は、自分自身が可能な範囲で相手の悩みにアドバイスをしたり相談に乗ることを心がけるようにしましょう。また採用担当者で対応することが難しいような問題に対しては、採用部署の上長や配属部署のスタッフの手を借りることで、内定者の悩みや問題に寄り添う姿勢を持ってみてください。

内定辞退対策④内定者のパフォーマンスにはフィードバック必須

内定者の中でも特に新卒採用の内定者に対しては、入社前に研修や課題が出されることが多くあります。ここで問題になりやすいのは、内定者に対して課した課題に対してのフォローアップやフィードバックが遅れたり、行わないことがあるという事実です。

内定者の立場は、応募者と社員のちょうど間に位置するようなポジションで、内定者がすでに社員であるかのように接する社員が多いのも事実です。しかし、内定者を身近な存在として認識しすぎるのは危険です。身近な存在として認識しすぎると甘えや余裕が生まれ、後回しにしてしまったり、場合によってはないがしろにしてしまう可能性もないとは言えません。

積極的な内定者ほど、高い評価を受けることを目指し高いパフォーマンスを発揮しようと努力します。そのパフォーマンスに対してなんのフィードバックも受けられなければ、自分自身が企業に必要とされているのか疑問に感じてしまうでしょう。内定者を甘えてもいい身近な存在としては認識せず、近い距離を取りながらも丁重に対応することが内定辞退の減少につながります。

内定辞退対策⑤企業のビジョンに沿った個別の目標を共有する

内定辞退を防ぐための対策の最後は、内定者とともに企業のビジョンを共有することです。ここで大切になるのは企業のビジョンだけを内定者に伝えるのではなく、企業のビジョンから細分化した部署や個人のための目標を内定者とともに考えていくということです。

多くの企業にはミッションやクレド、年度ごとの目標が設定され、それが部署ごとの目標に細分化されて落とし込まれます。しかし、それが個人の目標として落とし込みされたり、さらにはこれから入社する社員の目標として共有されることはありません。

入社前からこうしたビジョンや目標がしっかり共有されることで、内定者が企業にとって必要不可欠な人材であることを認識させることができます。人は必要とされたり、心地よい責任感を与えられることで、より自らを奮い立たせることができます。ビジョンに沿った目標の設定は、内定辞退のための対策として非常に効果が高いと言えるでしょう。

内定辞退の対策に使える最新ツール

コロナの蔓延で容易に対面が難しい昨今、内定辞退を防ぐための内定者とのコミュニケーションには様々なツールを活用することが効果を発揮します。ここでは目的別に使えるツールについてご紹介します。

表情をみながら細やかに連絡が取り合えるビデオツール

対面でのコミュニケーションが難しい場合、ビデオ通話ができるツールを活用しできるだけ相手の表情をみながら対話をすることは、相手との心の距離を近づけるのに効果的であると言えます。これは相手の表情から感情を読み取ることができることに加えて、自分の良い印象を相手に与えるという観点からも重要です。

ここ最近でもっともよく聞くようになったのはZoomです。Zoomは、個人情報を登録しなくてもウェブミーティングに参加できるというメリットがあります。そのほかにも、実はビデオ通話できるツールはたくさんあります。それぞれの特徴を考慮して活用してみるといいでしょう。

おすすめ個人向けビデオ通話ツール

おすすめ法人向けビデオ通話ツール

素早いレスポンスに向くチャットツール

普段の業務連絡等に、メールではなくチャットツールを活用する企業も増えてきています。チャットツールはメールと異なり、簡単に業務ごとのグループを作ることができる他、チャット上で個人のタスクや期日管理ができる点も使いやすい点です。

チャットツールが内定辞退を防ぐためのツールとしてもっとも効果を発揮するのは、素早いレスポンスやアクションが可能であるという点です。宛先や返信先などが選択しやすく、すぐに返答をしやすい仕様になっているのはもちろん、返信文を作成するほどではないメッセージに対して既読の意味を込めて押せるアクションボタンもついています。

内定辞退を防ぐためには、疑問や不安点に対していち早く回答をすることで、内定者の不安を払拭することが重要です。素早いレスポンスができる仕様が特徴のチャットは、なくてはならないツールと言えるでしょう。

おすすめチャットツール

eラーニングで研修受講できるツール

社員の研修プログラムがしっかりと作り込まれている企業は離職率が低い傾向にあります。それだけ、社員が社内において新しい知識を付け、さらに社内で実践の機会を持たせてもらえることには意味があります。これは内定者においても同じことが言えます。新卒はもちろんですが、入社後すぐに企業の第一線で活躍することが前提の中途社員は、いち早く仕事を覚えるために事前研修を受けることが当たり前になりつつあります。

昨今の状況では会社内で研修を受けることが難しい場合が多く、eラーニングで研修受講できるツールを導入する企業が増えてきています。

eラーニングとはインターネットを活用しながら研修を受講することの総称ですが、レジュメ管理、参加者の一元管理、視聴しやすいコンテンツなど、eラーニングシステムはここ数年でかなり使いやすい仕様にアップデートされています。

「見て学ぶ」の時代はかなり前から廃れつつあります。社員や内定者のために企業が用意する研修が充実しているほど、社員を大切に思う気持ちの現れだと受け止められます。

おすすめeラーニングツール

内定辞退がネットの悪評や炎上の場合は注意

最後に、ここ数年問題になっているネット上の誹謗中傷について触れておきます。

内定辞退の理由は詳しく確認を

内定者から内定辞退の申し出があった場合、採用担当者として辞退の理由を詳細に確認することは非常に重要です。本記事では内定辞退を予防する対策について解説してきましたが、そもそも内定辞退が続く理由が不明では対策の講じようがありません。内定辞退の申し出に対して食い下がって交渉することで内定辞退を回避できる場合もありますし、それが難しい場合でも同じ理由での内定辞退を未然に防ぐ対策を取っていく必要があります。

内定者自身の都合や、採用・人事や企業全体で改善していける内容であれば問題ありません。一方で、ネット上の誹謗中傷や悪評により採用活動が難航している企業があると、ここ最近よく耳にします。

誹謗中傷対策は早めに専門家へ相談

内定者の辞退理由がネットに書かれた企業の誹謗中傷である場合、企業単体で対策を講じることは非常に困難です。ネット上に書かれた誹謗中傷は簡単に消すことができないですし、SNSや掲示板などであれば書いた相手を特定するのにもコストや手間がかかります。

的確なスケジューリングとアプローチで進めなければ、誹謗中傷を書いた相手を特定できないどころか、誹謗中傷自体が長期間ネット上から消えないということも考えられます。

特に企業が受ける誹謗中傷への対策は、様々なアプローチでの多角的な対策が成果につながりやすいという傾向があります。弊社でも企業向けの誹謗中傷対策について随時ご相談を受け付けております。合わせて企業の誹謗中傷対策については次の記事でも触れていますのでぜひご覧になってみてください。

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まとめ・入念な対策で内定辞退者を減らそう!

内定辞退を防ぐために企業や採用担当者ができる対策について解説しました。簡単にポイントをまとめておきましょう。

内定辞退を防ぐための対策・まとめ!

  • 内定辞退が増えることは企業にとって大きな痛手であり、企業や採用担当者は採用や人事のあり方を見直す必要がある
  • 内定辞退を防ぐためには、活発なコミュニケーションやトップとの面談機会の設置、内定者への理解やフィードバック、そしてビジョンの共有などできる対策はたくさんある
  • 内定辞退を防ぐためには密なコミュニケーションを取ることが有効で、ビデオ通話ツール、チャットツール、eラーニングツールを活用することで高い効果が期待できる
  • 内定辞退の理由が企業に対するネット上の悪い評判や誹謗中傷である場合には、専門家に相談し多角的に対策を講じる必要がある

これを機に採用のあり方を見直し、いい人材を逃さない施策を推進していきましょう!

投稿者プロフィール

デジタルリスク施策部
デジタルリスク施策部
誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
 

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