誹謗中傷対策

フェイクニュースに騙されないために自分でできる対策は?偽情報による過去の事件も

フェイクニュースとは、真実とは異なる嘘やデタラメな内容のニュースや情報などのことを指します。フェイクニュースは、読み手がその情報を真実だと真に受けてSNSなどで拡散する場合があり、社会的な混乱を招いたり大きな事件に発展することがあり社会的な問題となっています。

今回は、フェイクニュースによって過去に起きた事件や自分でできる対策などについて解説します。

本記事で分かること

フェイクニュースにより過去に起きた事件
フェイクニュースに対する各国の対策
フェイクニュースに騙されないようにするために自分でできる対策

ここ最近では、新型コロナウィルスについての誤情報が拡散されたりと、フェイクニュースは私たちにとって身近であり、しっかりと対策しておくべき問題と言えます。インターネットを活用する全ての方に参考にしていただけたらと思います。

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フェイクニュースによる過去の事件

虚偽やデタラメな内容のフェイクニュースにより、過去にいくつもの事件が発生しています。その一部を見てみましょう。

スマイリーキクチさん中傷事件

この事件は、お笑いタレントのスマイリーキクチさんが1989年に発生した女子高生コンクリート詰め殺人事件の実行犯であるというデマにより、長期間に渡って誹謗中傷を受けた事件です。

事実無根のデマであるにも関わらず、多くの人が真に受けてインターネット上で拡散するなど、スマイリーキクチさんは1999年頃から約10年間に渡り誹謗中傷を受け続けました。最終的に2009年に書き込みをした複数名が書類送検され、事態は収束することとなりましたが、現在でもインターネット上の情報を真に受けて書き込む人がいるということです。

常磐道あおり運転事件

2019年8月に起こった常磐道でのあおり運転事件は大きな注目を集めました。あおりをした当の本人の隣で、ガラケーを持ち撮影する女性も大きく注目されました。このいわゆる「ガラケー女」がSNS上で特定されたというフェイク情報が流出し、全く関係のない女性の実名などの個人情報が拡散されるという事件が発生しました。その後、フェイク情報をインターネット上に流した投稿者や拡散者たちは裁判で敗訴しています。

こうしたインターネット上での「犯人探し」は犯罪という悪に対する正義心が発端のようですが、白熱しすぎると新たな被害者を生み出す結果になりかねません。今回の女性も、SNSに上がっていた写真の服装が似ていることや、逮捕された男性がフォローしていたということだけで、誤って犯人に仕立て上げられてしまいました。

フェイクニュースに対する各国の対策

事件に発展し新たな被害者を生み出してしまうフェイクニュースに対しては、各国が議論し対応策をうち出し始めています。

フェイクニュースへの諸外国の対策

EUをはじめとしたヨーロッパ各国では、フェイクニュースへの対策が最も進んでいると言われています。ドイツでは2017年にフェイクニュース対策のための法律を施行し、違反する投稿を24時間以内に削除するようSNS各社に義務付けました。そのほかにも2018年にはEU全体で、フェイクニュースに対する自主的な規範を策定するようインターネットプラットフォーマーや広告各社に要請しました。

日本のフェイクニュースへの対策

総務省では2019年に有識者会議「プラットフォームサービスに関する研究会」を設置し、SNSを運営する企業やプラットフォーマー企業に対してフェイクニュースに自主的に対策するよう求めました。

日本では表現の自由が憲法で保障されていることにより、フェイク情報の削除を法的に義務付けることは難しいため、対策案においてはプラットフォーマー企業が自主的にフェイク情報を削除するよう取り組む点が重視されています。

フェイクニュースに騙されないために自分で行うべき対策

国をあげたフェイクニュース対策は行われているものの、最終的には自分自身がフェイクニュースに騙されないよう対策する必要があります。

一般的には高齢者の方がインターネットリテラシーが低く、場合によっては認知力の低下により偽の情報に騙されやすいとされています。しかし、若いからと自分のインターネットリテラシーを過信することにより、反対にフェイクニュースに騙されやすくなっているという事実もあります。年代に関係なく、フェイクニュースを見抜くための対策は行っておく必要があるのです。

違和感に過敏になる

情報に対する違和感を過敏に感じられるようになることが必要です。読者を惹きつけるためにつけられた過激なタイトルや、行き過ぎた批判、危機感をあおるような飛躍した解説が目立つ記事は、信頼に値するとは言えないでしょう。

また、記事のタイトルだけで情報を取得するのではなく、記事全体にしっかりと目を通す必要もあります。

複数の記事を読む

その情報が事実なのかを確認するためには、同じことを取り上げた別のサイトの記事をチェックする必要もあります。

またインターネット上で拾った情報なのであれば、そのニュースについてテレビや新聞などの別媒体ではどのように取り上げられているのかを確認することも有効でしょう。

情報の出どころをチェックする

記事の内容が正しいかどうかに敏感になり複数の記事に目を通すことをした上で、その情報の出どころについてもチェックするといいでしょう。記事には情報源がリンクされていることが多いですが、そのリンクを辿っていくと元情報まで遡ることが可能です。

SNS上に上がっている情報なのであれば、その情報の発信者のプロフィール情報まで遡って確認することで、フェイクニュースに気づける可能性が高まります。

誰もがインターネット上で情報を発信できる時代であるからこそ、一つの情報だけを信用して取り入れることはあまりにも危険です。インターネット上の情報の扱い方については、誰もが習得しておく必要があると言えます。

まとめ・フェイクニュースにはしっかりと自分で対策を!

事件を巻き起こし新たな被害者や社会的な問題を生み出す可能性のあるフェイクニュースですが、その対策について解説してきました。簡単にポイントをまとめておきたいと思います。

フェイクニュースへの対策・まとめ!

  • 過去にはフェイクニュースにより、事件の犯人に仕立て上げられたり、反対に犯人だとしてSNS上で個人情報を拡散されるなどの被害が発生している
  • フェイクニュースに対しては世界各国で規制が進められており、日本でも総務省が有識者会議を設置し、フェイクニュースに対して自主的に規制を行うよう大手SNS企業やプラットフォーマーに要請が行われた
  • フェイクニュースに騙されないようにするためには、記事の違和感に敏感になること、情報の出どころを確認すること、複数の記事を確認して一つの記事のみを信用しないことなど、自分自身でインターネットリテラシーを習得することが重要だ

フェイクニュース対策は進められているものの、これからもインターネットから偽情報がなくなることはないでしょう。しっかりと自分自身で対策を行い、誤った情報を拡散しないよう注意を払い、インターネットを活用していきましょう。

投稿者プロフィール

デジタルリスク施策部
デジタルリスク施策部
誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
 

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