誹謗中傷対策

木村花を誹謗中傷したアカウントが削除!特定する方法はある?

SNS上での誹謗中傷によって、命を絶たれてしまった木村花さん。

インターネット上の誹謗中傷は、立派な犯罪になる可能性が高いと言えるのですが、その事実を知った瞬間、木村花さんを誹謗中傷していた人たちは一斉にアカウントを削除し始めました。

現在も次々と誹謗中傷していたアカウントが削除されているのですが、「アカウントを削除したら特定されなくなるの?特定する方法はないの?」という疑問を抱えている人も多いのではないでしょうか?

そのような方の為に、この記事では削除されてしまったアカウントの特定方法について具体的にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも削除されてしまったアカウントを特定することは出来るのか?

木村花さんの事件が話題になったことで、誹謗中傷していたアカウントを削除している人たちが増えていますが、実はアカウントを削除したとしても特定することは可能です。

具体的には、以下の条件を満たしている場合は削除されたアカウントを特定することができます。

削除されたアカウントを特定するための条件

  • 証拠があること。

「どのようなものが証拠として扱われるの?」と思っている人も多いと思いますが、基本的には「どこで誹謗中傷されたのか?(SNSやブログなど)」や「どのような誹謗中傷をされたのか?」などが有力な証拠として扱われやすい傾向があります。

証拠の保存方法は、スクリーンショットのような簡易的なものでも問題ありませんが、場合によっては証拠画像・動画の加工を疑われてしまう場合があります。

証拠画像・動画の加工を疑われないためにも、余力がありましたら、紙に印刷したりPDFで出力したりしておきましょう。

このように、どのアカウントからどのような誹謗中傷をされたのかという証拠が揃っていると、削除されてしまったアカウントを特定していくことが出来ます。

削除されてしまったアカウントの特定方法とその手順

誹謗中傷の被害に遭ったという証拠を保存したら、実際に削除されたアカウントと特定するための行動を起こしていきましょう。

「どのような行動を起こして削除されたアカウントを特定していけば良いの?」という人も多いと思いますので、ここでは削除されたアカウントの特定方法とその手順を説明していきます。

ステップ1:弁護士に相談する

先ほど、削除されてしまったアカウントも特定することが出来ると説明しましたが、100%特定することが出来るという訳ではありません。

削除されたアカウントを特定することが出来るかどうかを明確にする前に、アカウント特定手続きを進めていきますと、費用や時間を無駄にしてしまう場合もあります。費用や時間を無駄にしないためにもまずは、弁護士にアカウントを特定することは可能なのかということを相談してみましょう。

ステップ2:削除されてしまったアカウントのIPアドレスとタイムスタンプを特定する

弁護士に相談して、「削除されたアカウントを特定することが出来そう」という答えになりましたら、実際に削除されたアカウントを特定するための行動を起こしていきましょう。

まずは、削除されたアカウントのIPアドレスとタイムスタンプを特定していきます。

IPアドレスとは?タイムスタンプとは?

  • IPアドレス:パソコンやスマートフォンなどのインターネットに接続する機器に割り振られる識別番号のこと。インターネット上の住所とも呼ばれている。
  • タイムスタンプ:誹謗中傷の投稿がされた日時・日付・時刻などが記録されている文字列。

サービスがすんなりと開示請求に応じてくれれば良いですが、IPアドレスとタイムスタンプは相手の個人情報でもありますので、ほとんどのサービスは開示に応じてくれません。

もし相手側が開示に応じてくれない場合は「発信者情報開示仮処分命令申立」という手続きを行いましょう。

「発信者情報開示仮処分命令申立」とは?

発信者情報開示仮処分命令申立とは、裁判所からサービス会社に対して、IPアドレスとタイムスタンプの開示を命じてもらう手続きのこと。

ステップ3:削除されてしまったアカウントが利用したプロバイダを特定する

IPアドレスとタイムスタンプの情報を得ることが出来ましたら、次は削除したアカウントが利用したプロバイダを特定していきましょう。

プロバイダとは?

  • プロバイダ:回線をインターネットと接続する役割を担っている接続事業者のこと。KDDIやソフトバンクなどがプロバイダに当てはまる。

近年は、「ドメイン/IPアドレス サーチ 【whois情報検索】」というようなIPアドレスとタイムスタンプの情報をもとに、プロバイダを簡単に特定することが出来るサービスもあります。

もちろん無料で利用することが出来ますので、これらのサービスを利用して、削除されてしまったアカウントが利用したプロバイダを特定していきましょう。

ステップ4:プロバイダに対して控訴手続きを行う

最後は、プロバイダに対して控訴手続きを行っていきましょう。「発信者情報開示請求訴訟」という訴訟手続を行うことでプロバイダに対して控訴することが可能になります。

発信者情報開示請求訴訟の手続きを行うと、通常1~2ヶ月に1回の頻度で期日が開かれ、審理が進められます。

期日・審理とは?

  • 期日:裁判所や当事者などの訴訟関係人が控訴を起こすために指定された時間のこと。
  • 審理:事実関係や法律関係について明らかにしていくこと。

「控訴手続きというのは面倒だな」と思っている人も多いかと思いますが、実は弁護士に依頼することも出来ますので、必ずしもあなたが全て行わなければいけないという訳ではありません。

控訴手続きを行い、裁判所からプロバイダに対してプロバイダの契約者情報の開示を命じてもらうことが出来ましたら、削除されたアカウントを特定することが出来ます。

削除されてしまったアカウントを特定するために抑えておきたい2つのポイント

削除されてしまったアカウントを特定するために抑えておきたい2つのポイントは以下の通りです。

ポイント

  • 証拠を残しておくこと。
  • なるべく早めに動き出すこと。

まず、「どのアカウントからどのような誹謗中傷をされたのか?」という証拠がなければ、削除されたアカウントを特定していくのは難しいと言えますので、しっかりと証拠を保存しておくというのが1つ目のポイントです。

それと同時に、なるべく早めにアカウントの特定に動くというのも重要になってきます。アカウントを特定していくためには、初めにIPアドレスとタイムスタンプなどを特定して、その情報をもとにプロバイダの記録と照会していく必要があると説明してきました。

しかし、プロバイダの記録というのは、3~6ヶ月程度経過しますと自動的に削除されてしまうという特徴があります。

つまり、誹謗中傷の投稿がされてから3ヶ月以上経ってしまうと、プロバイダの記録が消去されている場合があり、誹謗中傷したアカウントを特定することが出来なくなってしまいます。

削除されたアカウントの特定手続き開始からプロバイダに対して記録の削除禁止命令が出されるまで1~2ヶ月程度かかる場合がありますので、なるべく誹謗中傷の投稿がされてから「1ヶ月以内」に削除されたアカウントを特定するための行動を起こすようにしましょう。

削除されてしまったアカウントの特定方法まとめ

この記事は、削除されてしまったアカウントの特定方法について具体的にまとめました。もう一度おさらいすると、削除されてしまったアカウントの特定方法は以下の通りです。

まとめ

  1. まずは弁護士に相談する
  2. 削除されてしまったアカウントのIPアドレスとタイムスタンプを特定する
  3. 削除されてしまったアカウントが利用したプロバイダを特定する
  4. プロバイダに対して控訴手続きを行う
  5. 削除されてしまったアカウントの特定完了

木村花さんを誹謗中傷したアカウントの削除が相次いでいますが、削除されてしまったアカウントを特定することが出来ます。

しかし、アカウントを特定するためには証拠が必要ですので、スクリーンショットや紙に印刷するなどして、「誹謗中傷の被害に遭った」と証明することが出来る証拠を必ず保存しておきましょう。

投稿者プロフィール

デジタルリスク施策部
デジタルリスク施策部
誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
 

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