逮捕歴が掲載されている記事がインターネット上に残ってしまうと、嫌がらせや誹謗中傷を受けるといったように、日常生活に支障をきたしてしまう場合があります。平和な日常を取り戻すために「逮捕歴が掲載された記事を削除したい」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
そのような方の為に、この記事では逮捕歴が掲載された記事の削除方法について具体的にまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
逮捕歴が掲載された記事を削除する方法
逮捕歴が掲載されている記事を削除するためには、記事が掲載されているWebサイトの管理者に対して「削除依頼」を出さなければいけません。記事の削除依頼は、各Webサイトの「お問い合わせ」という項目から出すことが出来ます。
「具体的に教えてほしい」という人も多いと思いますので、今回ははてなブログを使って削除依頼を出すまでの手順を分かりやすく説明していきます。
それではまず、はてなブログの公式サイトにアクセスをして、最下部までスクロールをすると「お問い合わせ窓口」という項目がありますので、そちらをクリックします。
出典:はてなブログ
「お問い合わせ窓口」をクリックしますと、お問い合わせフォームが表示されますので、必要事項を記入して送信することができましたら削除依頼完了です。
削除依頼自体は比較的簡単なのですが、「お問い合わせ内容」に記入する文章は少し工夫をしなければいけません。「どのような文章が良いのだろうか?」という人は、以下の削除依頼例文を参考にしてみてください。
削除依頼例文
お世話になります。○○と申します。
この度は、はてなブログに投稿されている記事の削除、もしくは非表示をお願いしたくご連絡差し上げます。
以下の記事を削除・非表示して頂ければ幸いです。
- サイト名:○○
- タイトル名:○○
- 記事URL:https~
私の逮捕歴に関する内容が記載されている記事が、GoogleやYahoo!などの検索エンジンに表示されてしまうため「就職先が決まらない、嫌がらせを受けている」などというように、日常生活に支障が出ています。
該当する記事の情報は私のプライバシーを著しく侵害するものであり、記事が公開されていることで不利益も生じていますので、記事の削除もしくは非表示をご検討していただけませんでしょうか。
こちらの削除依頼に応じていただけない場合は、法的措置を利用しての対応も検討しております。
以上、何卒宜しくお願い致します。
削除依頼例文を作成する場合は、必ず以下の内容を盛り込むようにしましょう。
- 削除してほしい記事の情報。(サイト名、タイトル名、記事のURLなど)
- 記事が公開されていることでどのような不利益が生じているのか。
- プライバシー侵害であること。
以下のような削除依頼文では、削除に応じてもらえない可能性が高いので注意しましょう。
悪い削除依頼例文
お世話になります。○○と申します。
以下の記事を削除・非表示して頂ければ幸いです。
- サイト名:○○
- タイトル名:○○
- 記事URL:https~
何卒宜しくお願い致します。
記事の削除に応じてもらえない場合は3つの対策方法を試してみよう
Webサイトの管理者が削除依頼に応じてくれれば良いですが、中には応じてくれない場合があります。削除依頼に応じてもらえなかった場合は、これから紹介する3つの対策方法を検討してみましょう。
弁護士から削除依頼を出してもらう
Webサイト管理者が記事の削除に応じてくれない場合は、弁護士に相談し、弁護士から削除依頼を出してもらいましょう。弁護士に依頼するメリットは以下の通りです。
メリット
- 弁護士から削除依頼を出してもらうことで、サイト管理者が削除依頼に応じてくれやすい。
- サイト管理者の迅速な対応が期待できる。
個人名で記事の削除依頼を出すよりも、弁護士名で記事の削除依頼を出した方がインパクトが増すため、サイト管理者は高い確率で対応に応じてくれます。
記事の素早い削除対応を求めたいという人には、おすすめしたい対策方法です。
反対に弁護士に依頼する注意点は、以下の通りです。
注意点
- 大手企業が管理するWebサイトには、効果が薄い場合がある。
送信防止措置依頼を行う
「弁護士からの削除依頼にも応じてもらえなかった」という場合は、送信防止措置依頼を出してみましょう。
送信防止措置依頼とは?
送信防止措置依頼とは、名誉毀損やプライバシー侵害に該当する情報を、第三者が閲覧できないようにする措置をWebサイト管理者に依頼すること。
「少し難しいな」という人も多いかもしれませんが、簡単に説明しますと「その情報を他の人に見られないようにしてね」というお願いをすることです。
送信防止措置依頼を行うメリットは以下の通りです。
メリット
- テンプレートに沿って、必要事項を記入していくだけなので、比較的簡単に書類の作成をすることが出来る。
- 自ら請求することが可能。
反対に、送信防止措置依頼の注意点は以下の通りです。
注意点
- 法的な知識が必要となる。
基本的に送信防止措置依頼は、郵送で行うのですが、Webサイトによってはお問い合わせフォームから受け付けているところもありますので、提出先の公式HPを確認してから送るようにしましょう。
一般社団法人テレコムサービス協会が作成したガイドラインがあり、書き方もインターネット上に載っているので個人で作成することも出来ますが、適切に記載することが出来なければ、請求が認められない場合もあります。
弁護士に依頼することも出来ますので「法律関係には詳しくない」という人は、弁護士の力を借りるようにしましょう。送信防止措置依頼を出してから、記事が削除されるまでの手順は以下の通りです。
送信防止措置依頼を出してから記事削除までの流れ
- サイト管理者、またはプロバイダに送信防止措置依頼書を送る。(郵送、またはお問い合わせフォームから)
- サイト管理者、またはプロバイダが記事投稿者に対して削除の可否を訪ねる。
- 記事の投稿者から7日以内に反論がない場合は、記事が削除される
仮処分手続きを利用する
「送信防止措置依頼を出しても削除してもらえなかった」という場合は、仮処分手続きを利用しましょう。
仮処分とは?
仮処分手続きとは、民事裁判や刑事裁判に発展する前に、裁判に勝訴した状態をあらかじめ確保しておくことが出来る手続きのこと。
「仮処分は効力が弱いのでは?」と思っている人も多いと思いますが、裁判所が削除命令を発令すると、多くのサイト管理者は削除に応じてくれるため心配する必要はありません。
仮にWebサイト管理者が削除に応じない場合は、強制執行の手続きを取ることも出来ます。仮処分手続きを利用するメリットは、以下の通りです。
メリット
- 1~2ヶ月程度で記事を削除できる場合がある。(民事裁判は12ヶ月程度かかる)
反対に注意点は以下の通りです。
注意点
- 数十万程度の費用が必要となる。
仮処分手続きは、それなりの費用がかかりますが「逮捕歴が掲載された記事を早く削除したい」と思っている人にはおすすめしたい対策方法です。仮処分手続き申し立てから記事の削除までの手順は以下の通りです。
仮処分手続き申し立てから記事削除までの手順
- 削除請求の申し立て
- 審尋
- 立担保(担保額は30~50万円)
- 仮処分命令の発令(多くの管理者はここで記事の削除に応じてくれる)
逮捕歴が掲載された記事の削除方法まとめ
この記事では、逮捕歴が掲載されている記事の削除方法について具体的にまとめてみました。もう一度おさらいすると、逮捕歴が掲載された記事の削除方法は以下の4つです。
まとめ
- Webサイトのお問い合わせフォームから削除依頼を出す。
- 弁護士から削除依頼を出してもらう。
- 送信防止措置依頼を行う。
- 仮処分手続きを利用する。
逮捕歴が掲載された記事を放置しておくと、就職活動に影響する場合や嫌がらせを受けてしまう場合がありますので、なるべく早いうちに対処するようにしましょう。
投稿者プロフィール
- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
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