飲食店の経営者や従業員にとって、店内で迷惑行為を起こすお客さんは大きな悩みの一つです。
しかし「本当にこれは迷惑行為なのか」「注意してもいいのか」と自信が持てず、適切な対応ができないケースは意外と多いのではないでしょうか?
この記事では、そんな飲食店向けに「店内での迷惑行為」を一覧で説明します。
迷惑行為の対応方法や予防策についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
▼飲食店集客方法について知りたい方はこちら。
飲食店の集客方法を解説|集客アイディアの基本も紹介
目次
飲食店内での客の迷惑行為一覧
飲食店の店内で迷惑行為が行なわれると、他のお客さんに迷惑をかけるだけでなく、イメージの悪化にも繋がります。
また、従業員のストレスがたまり、サービスの質やモチベーションの低下を招くことから、絶対に放置してはいけません。
ここでは、店内で行なわれる主な迷惑行為を紹介しているので、しっかりと覚えておきましょう。
大量の食べ残し
料理を注文しておきながら大量に食べ残すのは、完全な迷惑行為です。
有名な事例としては、アニメやゲームのコラボレーション企画「コラボカフェ」での食べ残し。
コラボメニュー1品につきノベルティ1個がもらえることが多いため、特典目当てにたくさん注文した後に「食べきれない」「時間がない」という理由から食べ残す人がいます。
このような場合、廃棄される料理を見た周りのお客さんも決していい気分ではありません。その様子をSNSで投稿・拡散される可能性も高いです。
フードロスの観点からも、食べ残しは間違いなく悪質な迷惑行為と言えるでしょう。
ゴミの放置
持ち込んだペットボトルを持ち帰らなかったり、空いた食器に煙草の吸い殻を入れたりなど、ゴミの放置も迷惑行為にあたります。
小さなお子さん連れの親が紙おむつを放置することもあるため、飲食店では衛生面でも問題があります。
こういった場合、店員が気付かず片付けるまでに時間が空いてしまうと、更にお店のイメージが悪くなるので注意が必要。
また、付近に座っているお客さんがその光景を写真にとってSNSに投稿したり、口コミサイトで不満を書き込んだりするケースも珍しくありません。
こうなると風評被害に発展する可能性が高く、来店するお客さんも減ってしまう恐れがあるのでとても危険です。
大声での会話
大声での会話も立派な迷惑行為の一つ。特に他のお客さんにとっては騒音です。
最近ではインバウンドの外国人観光客が増えたことで、彼らの話声で落ち着いて食事ができないという意見も増えています。
もし大人数の外国人観光客が大声で会話をしていれば、周りのお客さんは早々に退店してしまうでしょう。
そして、そのような状態を注意せずに放置した店へのイメージも最悪なものとなります。
そうなれば、オーバーツーリズムの問題とあわせて外国人ファーストな店として判断され、口コミで拡散されてしまう可能性もあるかもしれません。
無断で動画撮影・配信
近年増加しているのが、店内様子や従業員を無断で動画撮影して投稿したり、ライブ配信したりする迷惑行為です。
特に、再生回数や「バズ」を目的としたYouTuberやTikTokerによる無許可撮影・配信は深刻な問題の一つ。
プライバシーの侵害や肖像権の侵害にあたるため、他のお客さんが映り込んでしまうと多くの人に被害が及んでしまいます。
また、店側とのやり取りを勝手に撮影している場合は、カスタマーハラスメントにも該当するでしょう。
ネット上で晒されることで従業員は身の危険を感じ、精神的な負担も抱えることになるため、絶対に阻止しなければなりません。
【これも注意!】予約の無断キャンセル
迷惑行為は店内で起こることばかりではありません。
なかでも大人数で料理の注文を含む予約をしておきながら無断でキャンセルする行為(ノーショー)は、飲食店が被る最も直接的かつ大きな損害です。
予約した客が事前に連絡もなく現れないとなると、その時間帯の席と食材が無駄になり、本来得られたはずの売上が失われます。
特にコース料理や貸切予約の場合は、被害額が数万円から数十万円になることも珍しくありません。
無断キャンセルは店と客の間で成立した契約の不履行であり、場合によっては犯罪とも言える悪質な迷惑行為と言えるでしょう。
飲食店で迷惑行為が発生した時の対応方法
次に、飲食店で迷惑行為が発生した時の具体的な対応を説明します。
従業員は常に次から次へと来店するお客さんの対応に追われているため、いざ迷惑行為を目にしてもどう対応したらいいか分からない人も多いでしょう。
ここでは発生時の対応手順を順番に説明しているので、参考にしてみてください。
STEP1 まずは穏やかに注意する
迷惑行為への対応は、まず穏やかな言葉で注意をすることから始めましょう。
この時大切なのは、感情的にならず、その行為の停止を求める明確なメッセージを伝えること。
その行為をやめてほしい理由と一緒に、相手に店のルールをしっかりと理解してもらえるようにしましょう。
注意の例
・本日はたくさんご注文いただきありがとうございます。こちらは全てお召し上がりになりますでしょうか?当店では食品ロスを減らす取り組みにご協力をお願いしております。
・大変申し訳ございません。ご自身で出されたゴミにつきましては、衛生上の都合によりお引き取り出来かねます。お手数ですが、お持ち帰りをお願いいたします。
・お話が盛り上がっているところ恐縮です。他のお客様もいらっしゃいますので、お声のトーンを少し下げてお話しいただけますでしょうか。
・撮影中失礼いたします。当店では他のお客様のプライバシー保護のため、店内での撮影はご遠慮いただいております。申し訳ございませんが、撮影されたデータは削除をお願いしてもよろしいでしょうか。
STEP2 迷惑行為によってはすぐに警察に通報
客の行動が暴行・脅迫・器物損壊・威力業務妨害など犯罪行為に該当する場合は、すぐに110番通報しましょう。
特に従業員が身の危険を感じる状況であれば、無理に店側だけで対応しようとせず、速やかに警察に通報することが被害拡大を防ぐ最善策です。
警察に通報した後は、周りのお客さんを避難させるなどの対応に専念して、店の信頼回復に努めましょう。
STEP3 迷惑行為の証拠を撮影しておく
今後の対応次第では、客の「迷惑行為の証拠」が必要となります。
可能であれば、客の顔・迷惑行為が行われている状況・破損した物などを、写真や動画で記録しておきましょう。
ただし、客に刺激を与えてしまうリスクもあるため、必ず安全を確保できる状況で行なわなければいけません。
もし店内に防犯カメラがあれば、その映像を消さずに確保しておくのも忘れないようにしてください。
STEP4 被害に応じて損害賠償を請求する
迷惑行為によって金銭的な被害が発生した場合は、損害賠償を請求することも検討します。
器物損壊の修理費用、営業停止による逸失利益、無断キャンセルよる食材費の損失など、被害額が大きければ請求した方が良いでしょう。
順序としては、まず内容証明郵便で請求を行ない、客が応じない場合は弁護士に依頼して少額訴訟や民事訴訟などの法的手段に移行します。
その際は集めておいた証拠が非常に重要となるため、賠償金額が多くなりそうであれば事前にしっかりと証拠を記録しておくのがポイントです。
STEP5 迷惑行為の内容をネットで公表する
再発防止や注意喚起の目的で、迷惑行為があったことをSNSや公式サイトで公表するという選択肢もあります。
どのような対応を行なったかを記載することで、お客さんも安心して来店することができるでしょう。
ただし公表する際は、個人が特定できる情報(氏名、顔写真など)を伏せて、「迷惑行為の事実」と「店側の対応」のみに焦点を絞ります。
不用意に客の個人情報を晒すと、店側が名誉棄損やプライバシー侵害で訴えられるリスクが生じるため、充分に注意してください。
飲食店がとるべき迷惑行為の予防策
飲食店では迷惑行為が金銭的な被害に繋がりやすいため、できれば未然に防ぎたいものです。
ここでは、日頃から取り組むべき2つの予防策について解説します。
予防策を徹底することで従業員の心理的負担を減らし、店全体の安心感を高めましょう。
店のルール・マナーを周知徹底する
迷惑行為に対して店側が正当に対応できる根拠を作るためには、店のルールやマナーを明確にしたうえで、徹底して周知することが大切です。
トラブルの多くは、客と店の間に認識のズレがあることで発生するのが特徴。「知らなかった」「ダメとは書いてない」という言い訳を防ぐことが肝心です。
更にルールやマナーは、WEBサイト・SNS・予約確認メール・店頭の目立つ場所・メニューなど、複数の接点で明記しておくのが重要。
無断キャンセル対策として、予約時にキャンセルポリシーに同意してもらう仕組みを導入することも検討しましょう。
▼飲食店のSNS運用については、こちらをチェック!
飲食店はSNS運用をするべき?成功のコツと注意点も解説
迷惑行為の対応マニュアルを作る
迷惑行為が発生した際に、従業員がスムーズに対応できるようにマニュアルを作成しておきましょう。
適切な対応ができなかったり、対応が遅れてしまったりすると、かえってトラブルを大きくしてしまうケースは少なくありません。
そのため、対応フローや緊急時の役割分担を明確化しておくのがポイントです。
更にマニュアルをもとに定期的な研修を行ない、従業員が自信を持って業務にあたれるような環境づくりを目指しましょう。
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飲食店の悪い口コミの削除方法|悪口の削除依頼ポイントを解説
飲食店での迷惑行為は風評被害や口コミも注意
飲食店が最も警戒しなければいけないのは、迷惑行為によって引き起こされるネガティブな口コミや風評被害による間接的な影響です。
迷惑行為が行なわれている写真や動画が他のお客さんによってSNSに投稿され、情報が拡散されてしまう事例は珍しくありません。
その意見の中には店側の対応が不十分であることへの指摘も多く含まれていて、店への誹謗中傷がみられることもあります。
そうなると店側の不手際として炎上してしまうため、誤解を招く情報や誤った情報が拡散される可能性が高いです。
また検索エンジンでは、店舗名とともにネガティブなワードが表示される「サジェスト汚染」が起こったりするので、風評被害が拡大してしまいます。
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サジェストに「まずい」と表示されるのはなぜ?サジェスト汚染の対処法も解説
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【まとめ】飲食店の迷惑行為対策は対応フローと予防策が肝心
飲食店で行なわれる迷惑行為は、店への被害だけでなく、周りのお客さんにも被害が及んでしまう点に気を付けなければいけません。
また、そのお客さんたちによって迷惑行為の情報が拡散された場合、二次被害を引き起こす可能性が高いのも注意すべきポイントの一つ。
迷惑行為に対する店側の対応によっては炎上することもあるため、対応フローマニュアルと予防策の両方をしっかり用意して日頃から備えておきましょう。
投稿者プロフィール

- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
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