家事だけでなく、子育てに周囲との人間関係。ママさんたちの悩み事が尽きることはなさそうです。そんなママさんが気軽に相談できる掲示板であるママスタで、誹謗中傷されたことがある人は少なくありません。
そこでこの記事では、被害の実態や書き込みの削除方法について解説します。一人でも多くのママさんが、誹謗中傷のコメントで悩まずに、気持ちよくサイトを利用できることに繋がれば幸いです。
目次
ママスタとは?
ママスタとは主婦の悩みを投稿する匿名掲示板です。相談事だけではなく、TVなどの話題で雑談をする目的な方もいらっしゃいます。気軽に参加できて、自由な発言ができる魅力を感じている人が多いサイトです。
ですが、中には誹謗中傷のコメントであふれているトピックスも多いことも事実。例えば、SNSアカウントをさらし、誹謗中傷を行う人達も少なくありません。悪口を言いたい人が集まっている雰囲気のサイトでもあります。
ママスタで誹謗中傷を受けた芸能人
その中でも、やはり誹謗中傷される対象は芸能人の方がほとんどです。ブログを更新しただけで、トピックスは罵詈雑言の嵐。袋叩きにされている様子は、とても悲しく、同時に人の醜さを感じずにはいられません。
ママスタなので、主婦タレントの方も多く話題に上がっており、ひどい時はその子供に対しても誹謗中傷のコメントも見かけます。何に不満があるのかわかりませんが、とにかく悪口を言いたくて仕方がないよう様子です。
以下2名は、誹謗中傷の被害から個人を特定しました。目立つ人を攻撃してもむなしいだけということがわかる事例です。誹謗中傷は犯罪に値することが広く知れ渡れば、コメントの内容が改善されていくことに繋がるはずです。
川崎希さんの場合
タレントの川崎希さん(32)は、ママスタやネット上で誹謗中傷を受けていました。中には事実無根の書き込みも多く、とても傷ついていたはずです。以下にママスタで受けていた誹謗中傷の内容を記載します。
・川崎希さんが入ったレストランやお店にクレームが入れられる(無銭飲食や窃盗を行っていたなど)
・妊娠したことをネット上に公開すると、嫌がらせのメッセージが送られる(「流産しろ」などのような暴言を吐く)
・自宅に着払いの商品を送るなどの迷惑行為を示唆する(海外にいる間に放火するなどの脅迫)
彼女が裕福であることや、華やかな生活を公開し続けていることが嫉妬に繋がったのでしょう。とにかく彼女を貶めたいと考えていることが、書き込みの内容によく表れています。自慢されていることに腹が立ったことと、暴言を吐いていいかは別の問題です。
こうした嫌がらせは、特定の個人だけでなく、レストランやショップなどに対しても迷惑な行為です。今後、川崎さんが利用できるお店が少なくなってしまいます。また無銭飲食や窃盗などの、デマを言いふらされる風評被害にも困ったことでしょう。
さらに妊娠中の女性に「流産しろ」と書き込んだ人もいる事実。その神経が想像できません。ストレスを感じると胎児にも悪影響を及ぼします。芸能人に対する発言の内容も度が過ぎている場合も多いです。
しかも自宅の着払いをしてしまうと、あらゆるところに迷惑がかかります。また海外に行っている間に放火の予告など、脅迫以外の何物でもありません。ここまでの書き込みがされると、身の危険を感じても無理はありません。
裁判所に発信者情報の開示請求が認められ、2人の女性が書類送検されました。個人的に反感を持っていたことが書き込みの動機だったようです。ネット上でも誹謗中傷は犯罪行為に当たります。
堀ちえみさんの場合
ママタレントとして活躍している堀ちえみさんも、誹謗中傷の書き込みによる被害者の一人です。ママスタのコメント欄に、「死ね」や「気持ち悪い」など、まるで子供が悪口を言っているような書き込みをされていました。
その当時、彼女は闘病生活を送っている中で、ブログを更新していたようです。病気の辛さだけでなく、心にまで痛みを感じていたでしょう。誹謗中層のコメントをした女性は書類送検されました。
その後、情報番組で加害者の女性にインタビューを受けていましたが、反省している様子がまったくないようです。むしろ自分の行為に対して開き直っている様子でした。本人に罪の意識がないところが恐ろしいです。
このようにママスタには、芸能人の方に対して、悪口を書き込む専用の掲示板が作られているなど、悩み相談とは程遠い内容が書き込まれています。とても娯楽とは言い難い、ねじ曲がった感情を抱いている人が誹謗中傷を書き込んでいます。
ママスタで誹謗中傷すると問われる罪
ママスタで誹謗中傷の書き込む人が多いことは、どのような罪に当たるかを知らないということです。「自分以外の人も悪口を書いている」「匿名での書き込みだからバレる心配はない」との甘い認識は捨てるべきです。先述した二人の芸能人の事例のように、法的な処罰をうける可能性はあります。
名誉毀損罪
- 「芸能人の〇〇は不倫している」
- 「売名行為のために身体を売っていた」
上記のような書き込みを行うと、「他人の社会的評価を低下させる」ことになります。つまり名誉毀損罪に問われることに繋がります。名誉毀損罪が成立した場合は、3年以下の懲役もしくは禁錮又は50万円以下の罰金刑が科せられます(刑法230条1項)。
侮辱罪
- 「ブサイクが顔出しをするな」
- 「あざとさが目障り」
上記のように、「公然と」「人を侮辱」した場合は侮辱罪が成立する可能性があります。侮辱罪が成立した場合は拘留又は科料が科せられます(刑法231条)。ネット上の誹謗中傷は刑事罰にも規定されている、れっきとした犯罪行為です。
ママスタで誹謗中傷を削除する方法
ママスタにある投稿やトピックを削除するには、以下の2つの方法があります。
- ママスタに通報して削除
- 法的に削除
ママスタに通報して削除
ママスタの運営に直接通報することで削除するには以下の手順を踏みます。
利用規約に基づく禁止事項を確認する
投稿されたトピックやコメントを削除してもらうには、利用規約違反として通報する必要があります。ママスタの利用規約や禁止事項を確認した後に、運営に詳細を通報しましょう。以下に違反に該当する項目の一例を記載します。
- 誹謗中傷
- 個人情報
- 脅迫や犯罪予告
- 暴言
- 差別用語
- コメント欄を荒らす目的の書き込み
- 嫌がらせや粘着行為やあげ足取り
運営に通報して削除依頼をする
該当する誹謗中傷の書き込みが、禁止事項に該当することを確認した後に「通報/削除依頼」をクリックします。名前(ニックネーム可)とご依頼理由を入力。依頼理由には「××の部分が禁止事項の○○に該当するため削除を申請します」と、丁寧で詳細な説明を書くよう心がけましょう。
しかし削除の判断はママスタの運営側にあることで、必ず削除に対応してもらえるわけではありません。ママスタの基本方針で削除がしにくいと考えましょう。どうしても消したい場合は、法的に削除をしてもらう必要があります。
法的に削除
ママスタに直接「送信防止措置請求に基づく自主的削除」の依頼をする方法と、裁判所にを通して「削除の仮処分命令」を出してもらう2通りの方法があります。
送信防止措置請求による自主的削除
プロバイダ責任制限法3条1項に基づき、ママスタの運営に送信防止措置を請求することができます。「送信防止措置」は、不特定多数人に投稿の閲覧を禁止するように対処してもらうことです。しかし、法律に基づいても削除の判断は運営側にあるため、削除されるとは限らないことも覚えておく必要があります。
裁判所の仮処分命令による削除
裁判所に仮処分命令を出してもらい、訴訟をして正式な命令も可能です。削除請求に法的拘束力を持たせることができます。しかし、訴訟には時間やコストがかかるので、短期間で出してもらえる仮処分命令の請求がおススメです。
まとめ
ママスタで誹謗中傷が行われていることで、傷ついている人たちがいらっしゃいます。自由な発言の場でも、マナーやモラルをもって利用しましょう。
・ママスタで誹謗中傷専用の掲示板が存在する
・芸能人を誹謗中傷したことで、書類送検をされた事例が存在する
・コメントの削除を依頼する時は、運営側に報告もしくは法的に削除依頼をする
投稿者プロフィール
- 誹謗中傷対策とWebマーケティングに精通した専門家です。デジタルリスク対策の実績を持ち、これまでに1,000社を超えるクライアントのWebブランディング課題を解決してきました。豊富な経験と専門知識を活かし、クライアントのビジネス成功に貢献しています。
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