スマートフォンの普及に伴い、年々検索エンジンを利用する人は増えてきています。誰もが簡単にインターネットに接続し、必要な情報にアクセスすることができるようになった状況は好ましいことですが、その反面、嘘の情報や悪評が拡散されているのも事実。
近年ではTwitterやインスタグラムなどのSNSも普及し、検索エンジン以外の部分でも個人や企業が誹謗中傷されるケースも増えてきています。
多くの方が商品を購入する際などに社名や商品名を検索します。その際にネットに悪評があれば、商品の購入率に影響を大きく与える恐れもあり、採用系の企業においては自社のネガティブな情報は内定辞退に繋がることも起きています。
このようにインターネット上に存在するネガティブな情報によって被害を受けている人も多くいます。
このようななか、悪評記事対策は必要不可欠です。悪評記事対策の方法の1つとして逆SEOという方法があります。
この記事では、逆SEOでネットの悪評の順位を下げる方法についての詳細をまとめましたので、是非参考にして下さい。
逆SEOの意味とは?
逆SEOとは誹謗中傷されているサイトの検索順位を相対的に下げる方法になります。これは「ネガティブSEO」や、「リバースSEO」とも呼ばれています。
例えば、あなたが誹謗中傷されている記事がインターネットで検索順位1ページ目の2番目にあった場合、その記事を検索順位7番目や8番目に下げる手法のことです。
誹謗中傷などの悪評書き込みの行為が見られるサイトとしては、2ちゃんねる(2ch)や5ちゃんねる(5ch) などの掲示板サイトや個人ブログサイト、口コミサイトなどが挙げられます。
そのようなサイトに掲載されている悪質なクレーム、風評被害、個人の名前などがインターネットで上位表示されている場合、その記事の検索順位を下げて個人や企業などの評判が下がらないようにするために逆SEOをおこないます。
検索順位の後半になればなるほど記事を目にするユーザーの数は減るため、インターネットで誹謗中傷を受けている場合はいかに検索順位を後半に下げて人の目に入らないようにすることが重要です。
以下の表はInternet Marketing Ninjas(インターネット・マーケティング・ニンジャズ)社が公開した2017年夏の検索順位別クリック率データをまとめたものになります。
【検索順位クリック率】
1位 | 21.12% |
2位 | 10.65% |
3位 | 7.57% |
4位 | 4.66% |
5位 | 3.42% |
6位 | 2.56% |
7位 | 2.69% |
8位 | 1.74% |
9位 | 1.74% |
10位 | 1.64% |
引用:https://www.internetmarketingninjas.com/additional-resources/google-ctr-white-paper.htm
表を見ていただければ分かる通り、検索順位の1番目と10番目ではクリック率に約20倍の差があります。もちろん、検索順位の2ページ目まで誹謗中傷されているサイトを下げることができればユーザーがサイトをクリックする数はさらに減少します。
このように誹謗中傷されている記事の検索順位を下げて、ユーザーの目に触れる回数を減らすことが逆SEOの目的になります。もしあなたがインターネット上で悪評などの誹謗中傷を受けている場合は以下の内容を参考にしてしてみて下さい。
実際に誹謗中傷記事を検索順位の後半に下げるためにおこなわれている逆SEOのやり方についてまとめました。
個人で行う逆SEOのやり方
逆SEOは難易度が高く簡単ではありませんが、しっかりとノウハウを理解して対策をすることで、誹謗中傷対策として大きな結果を残すことができます。
ここからは、逆SEOを用いて誹謗中傷サイトの検索順位を下げる主な方法を紹介致しますので、個人に合った方法を試してみて下さい。
①Webサイトの制作
逆SEOのやり方としては、誹謗中傷されているサイトよりも上位表示されるサイトを制作・運営し、相対的に誹謗中傷されているサイトの順位を下げる必要があります。
例えばある企業で検索をかけた際に、その企業の悪評やクレームなどが上位表示されてしまった場合は、その企業に関する他の記事を自分で作成してサイトに上位表示させる流れが必要になってきます。
そうすることで誹謗中傷されているサイトの順位を相対的に下げることができます。
企業の場合は社長や社員、法人のブログなどのインタビュー記事を作成し、定期的に更新する中で、SEOを強化してサイトを最終的に上位表示させる方法もあります。
逆SEO対策でこのようなサイトを作成すれば誹謗中傷記事の検索順位を落とすことができるうえ、サイトが育てば最終的にそのサイト自身が会社のRP素材にもなります。そのため採用にかけるコストも削減することができるため、対策後の長期的なメリットも大きいです。
時間があれば1つのサイトだけでなくその他にも複数サイトを作成しそれらを日々更新することで誹謗中傷サイトの検索順位をいち早く落とすことができます。
②SNSでの発信
最近ではWebサイトの制作の他にもTwitterやインスタグラムなどのSNSも検索エンジンの上位に表示されやすくなってきました。個人や会社でTwitterやインスタグラムのアカウントを作成し、定期的に更新するのも逆SEOの方法の1つになります。
Twitterやインスタグラムを定期的に更新することで検索エンジンに上位表示されれば、こちらもWebサイト同様に企業のPR素材になります。
③Youtubeでの発信
こちらも誹謗中傷対策に有効な方法の1つになります。近年はYoutubeなどの動画のSEOが以前よりもかなり強くなってきています。
文章を読む人よりも動画を見る人が増えているため、Youtubeを通して会社の社員インタビューのようなものを定期的に動画でアップしていけば最終的に検索エンジンに上位表示される可能性が高くなります。
こういった社内の様子をまとめた動画コンテンツがあれば求職者も会社の雰囲気がよく分かるので採用のミスマッチなどが減るかもしれません。
④被リンクをもらう
①の方法でWebサイト制作をした場合は他のサイトから被リンクをもらうことで、サイトを上位表示させることができる可能性が高まります。
例えばあなたがAというサイトを作った場合、他のBというサイトがAのサイトの記事を紹介することを指します。紹介されたAというサイトはGoogleから「良質な記事」だと判断され、今までよりも検索結果で上位に表示される可能性が高くなります。
なので、一刻も早く検索結果で上位表示させたい場合は同じようなテーマを扱っているサイトに自分のサイトを紹介してもらえないかお願いするのも1つの方法です。
ただし被リンクに関しては必ず適切な使い方をして下さい。Googleは外部サイトにどのように紹介されているのかまでしっかりと見ているので、適切な紹介がされていない場合は逆にGoogleからペナルティを受けることもあります。
⑤やってはいけない逆SEO
上記4つの方法以外にも逆SEOで誹謗中傷サイトの検索順位を下げることができる方法はあります。
しかし今から紹介する方法は限りなグレーな方法であり、検索エンジンのペナルティを受けたりする可能性が高いので、通常は「やってはいけない逆SEO」として頭に入れておいて下さい。
こういった方法を代行する業者も存在しますが、Googleウェブマスター向けガイドラインで定義されてるスパムのような対策や相手サイトに対して攻撃的な対策を行うのはNGです。
ペナルティを受けるリンクを送る
Googleは以前までは他のサイトから沢山被リンクを受けているサイト評価していました。「沢山のサイトが紹介しているサイトだからこのサイトは信頼性が高い」と評価していたのですが、これを悪用する業者が現れたため現在Googleは被リンクに関して厳しく確認しています。
勿論、適切な紹介がされている場合はGoogleからの評価上がりますが不正なリンクを増やせば逆にGoogleからペナルティの対象になってしまうので注意しましょう。
コピーサイトの作成
GoogleはWebサイト上に同じようなコンテンツが揃っている状態を嫌います。なので誹謗中傷しているサイトのコピー記事を作成すればネット上に同じ記事が2つ存在するためGoogleからの評価が下がります。
コピーサイト作成の場合は、後にコンテンツを上げた方のサイトがペナルティを受けることが多いので注意しましょう。
逆SEO以外の方法とは?
ここまで逆SEOのやり方について4つの方法をご紹介してきました。
基本的にどの方法でもインターネット上にコンテンツを作成する必要があります。しっかりとした方法で実践していけば誹謗中傷サイトの順位を下げることもできます。
企業であれば自社サイトの作成やTwitter・インスタグラムのアカウント作成をし、定期的にコンテンツをアップすることで自社PRに繋がり採用コスト削減できるメリットなどもあります。
しかし、逆SEOはあくまでも誹謗中傷されている記事の順位を下げることが目的です。逆SEOで記事自体を消すことはできません。なので記事自体を削除したい場合は以下の方法を試してみて下さい。
①当事者に依頼して誹謗中傷記事を削除してもらう
インターネット上から誹謗中傷されている記事を削除することができる方法の1つが相手に記事を削除してもらうことです。名誉棄損、業務妨害、プライバシー侵害など法律に違反しているような記事であれば削除申請が通るかもしれません。
なので逆SEOなどの施策を実践する前に一度相手に削除申請をし、削除が難しそうであれば逆SEOなどで検索順位を下げることが好ましいでしょう。
②Googleからコンテンツ削除するといった法的措置を取る
当事者に削除申請を頼む他にも弁護士などの力を借りて記事を削除する方法もあります。しかしこちらの方法は正式に裁判で争うことになった場合は記事削除まで時間がかかってしまうことがあり、権利侵害が明確でない場合、たとえ弁護士に相談しても削除依頼できないことがあります。
なので弁護士に相談して記事削除に時間がかかりそうな場合であれば逆SEOなどで検索順位を下げることが好ましいでしょう。
③Googleの削除ツールを利用する
Googleの削除ツールを利用して実際にGoogleに対して誹謗中傷記事の削除申請を出すことができます。Googleも依頼を受けたからと言って全ての誹謗中傷記事を削除することはできませんが削除できる可能性としては0ではありません。
【法律に基づく削除】により以下を含むコンテンツは、検索結果から削除されます。
・児童の性的虐待画像
・法的に有効な削除リクエスト(デジタル ミレニアム著作権法の規定を満たす著作権侵害通知など)を受けたコンテンツ
引用:削除ポリシー
もしあなたが受けている誹謗中傷が上記のような内容のものであればGoogleに削除申請を出してみても良いかもしれません。
ただし注意点としてGoogleへの検索結果の削除依頼は、あくまで検索結果上からコンテンツを削除するだけであり、コンテンツ自体を削除するわけではありません。
そのため、画像検索上に残っている場合やURLを直接入力すると、コンテンツが表示されてしまう場合もあります。完全に削除するにはやはり相手側に記事の削除を頼む必要があります。
Googleの検索ヘルプ内にある『Googleからの情報削除』ページからGoogleに削除申請を送ることができるので法律違反の場合や、Googleのポリシー違反、著作権侵害のサイトなどで誹謗中傷を受けている場合は一度Googleに削除申請を出してみても良いかもしれません。
逆SEOのデメリット
ここまで逆SEOの4つのやり方や記事の削除方法をご紹介してきました。
基本的に逆SEOの場合はどの方法でもインターネット上にコンテンツを作成する必要があります。しっかりとした方法で実践していけば誹謗中傷サイトの順位を下げることもできます。
企業であれば自社サイトの作成やTwitter・インスタグラムのアカウント作成をし、定期的にコンテンツをアップすることで自社PRに繋がり採用コスト削減できるメリットなどもあります。
しかし、逆SEOもメリットばかりではなくデメリットも存在します。それは手間と時間がかかるということです。自社サイトを作成し、記事を定期的にアップしても、その記事がインターネット上で上位表示されるまでは数か月ほどかかる場合が多いです。
上位に表示されているサイトは新規で作成したサイトよりもかなりサイトのパワーが強いので、そのようなサイトに勝とうと思った場合はSEOに関する高度な知識が必要になり素人が自分で実践するとなるとかなりの時間を要します。
もし、ツイッターやインスタグラム、自社サイトの記事更新などに時間が割けないような方はそういった作業を知識のある業務委託などに任せることをおすすめします。
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