エン・ジャパンが提供する社員や元社員による口コミで興味のある企業の評価を見ることができる口コミサイト『カイシャの評判』。
その『カイシャの評判』で自社の口コミを確認してみたら、誇張されたネガティブな口コミだけでなく、悪意のある嘘の口コミが書かれているなどして困っていませんか?こういった悪意のある口コミがあると「会社の応募率が低下してしまうのではないか?」と不安になってしまうと思います。
今の時代、求職者のほとんどの方が気になる企業を受ける前に『カイシャの評判』のような口コミを確認しています。その際に悪意ある口コミが書き込まれているのを見てしまうと応募を控えてしまう可能性も十分にあります。
そういった事態を避けるためにも、この記事では『カイシャの評判』に書かれてしまった悪意のある口コミの削除方法についてまとめていきたいと思います。また、今後悪意のある口コミが投稿されることを防ぐためにも、書き込みをした犯人の特定方法などもまとめましたので是非、参考にして下さい。
『カイシャの評判』で社員の口コミ削除方法
『カイシャの評判』に書き込まれた口コミを削除するためにはまず利用規約を確認する必要があります。全ての口コミが削除されるわけではなく、利用規約に反している口コミのみ削除されるということを理解して下さい。
以下、口コミ削除までの手順になります。
1-1:利用規約を確認する
『カイシャの評判』では以下の利用規約に反している口コミは削除することが可能です。
参考
(1)利用者の同意を得たとき
(2)当社が削除等の同意を求める連絡を利用者に行なってから7日以内に、当該利用者からの回答がなかったとき
(3)プロバイダ責任制限法に基づき、第三者の権利侵害が発生していると当社が判断したとき
(3)裁判所、警察等の公的機関から、法令に基づく正式な要請を受けたとき
(4)法律に従い削除等の義務を負うとき
(5)利用者が本規約所定の禁止行為を行なったとき
(6)利用者または第三者の生命・身体・その他重要な権利を保護するために必要なとき
(7)第12条(本サービスの変更、中断、終了)によって本サービスが変更、中断、終了したとき
(8)上記各号に準じる必要性があるとき
参考
5つ目の項目の「本規約所定の禁止行為」にあたる部分が以下の行為になります。
(1)虚偽の情報、第三者の誹謗中傷、その他第三者の名誉、信用または心情等を傷つける情報を公開する行為
(2)第三者の氏名、住所、電話番号、メールアドレス等の個人情報を公開する行為
(3)法令に違反する行為
(4)犯罪に関連する行為
(5)公序良俗に反する行為
(6)当社または第三者の知的財産権等、プライバシー権、名誉権、信用、その他一切の権利または利益を侵害する行為
(9)本サービスの運営・維持を妨げる行為
(13)第三者になりすます行為
参考
・明らかに虚偽の情報が含まれている
・個人の意見ではなく、他人の意見を代弁する内容が含まれている
・個人を特定した誹謗中傷や悪意に満ちた表現が含まれている
引用:https://en-hyouban.com/info/help/18/
もし、削除したいと思っている口コミの内容が上記利用規約に反しているような場合は、『カイシャの評判』の事務局に連絡して口コミの削除を依頼することができます。
1-2:『カイシャの評判』の事務局に削除連絡する
口コミが利用規約に違反していることが判明したら、『カイシャの評判』の事務局に削除連絡していきます。ただし、ここで注意しておくべきことは”『カイシャの評判』は、口コミの削除依頼を電話やメールでは受け付けていない”という点です。対応は書面のみ受け付けているため注意して下さい。書面で削除を求める場合は「侵害情報の通知書兼送信防止措置依頼書」をWeb上からダウンロードし、必要事項を記入して送付します。
引用:http://www.moj.go.jp/content/001243953.pdf
ポイント
- 掲載を侵害されたとする者
- 掲載されている場所のURL
- 掲載されている情報
- 侵害されたとする権利
- 権利が侵害されたとする理由
の5点を記入し、送信します。
「侵害されたとする権利」は名誉毀損もしくはプライバシー権に該当している場合に多く使われます。例えば名誉毀損であれば、以下のような口コミが対象になります。
参考
- 残業代が支払われない
- 有給がとれない
- 不倫が横行している
プライバシー権の侵害であれば以下のような口コミが対象になります。
参考
- 〇〇さんは○○に住んでいる
- ○○さんの電話番号は○○だ
- ○○さんのメールアドレスは○○だ
「権利が侵害されたとする理由」には口コミが権利侵害にあたる理由や、その結果どういった不利益を被っているのかを具体的に記載するようにしましょう。
記載する際の注意点としては口コミの内容が事実ではないことを証明した資料を添付しなくてはいけません。例えば、口コミに「毎日残業が3時間もある」と書かれていた場合はその口コミの内容が事実ではないことを明確にし、証拠を添付する必要があります。内容記載したら以下の宛先に書類を送信しましょう。
参考
〒163-1342
東京都新宿区西新宿六丁目5番1号
新宿アイランドタワー
エン・ジャパン株式会社
『カイシャの評判』事務局 宛
引用:https://en-hyouban.com/info/help/18/
口コミが削除されない場合
「侵害情報の通知書兼送信防止措置依頼書」を送付したからといって100%投稿が削除されるとは限りません。口コミの内容が事実ではないことを明確にし、証拠を添付することができなければ運営は削除に応じることはできないからです。どうしても削除したい口コミが削除されなかった場合にはネットに強い弁護士などに依頼をすることも1つの方法としてあります。
ネットの口コミ削除を弁護士に依頼した場合の相場は着手金で5万円~10万円、削除が成功したら報酬金が5万円~10万円程度になります。口コミによって考えられる被害額が上記よりも大きいと判断した場合は、弁護士に依頼しましょう。
また、その他にも裁判所に削除申請をすることも可能です。ネット上の書き込みに関しては「仮処分」という手続きで対応することができます。裁判所に削除申請を出した場合、口コミが削除されるまでは約1~2か月ほどかかるので今すぐ口コミを削除したい場合は運営に対して削除申請を出すことをオススメします。
口コミを書いた人の特定方法
会社への嫌がらせ目的で口コミの投稿がなされていた場合、仮に該当する口コミを削除することができたとしても再び同様の人物から悪意のある口コミが投稿される恐れがあります。そういった事態を防ぐためにも口コミを投稿した人物を特定する方法を知っておきましょう。
口コミをした人物を特定するためには『発信者情報開示請求』を利用します。以下の手順で開示請求を行なうことができるので参考にしてみて下さい。
まず、口コミ投稿者を特定するためにはコンテンツプロバイダ(エン・ジャパン)に「発信者情報開示請求書」と題した書類を送ります。これによって投稿者IPアドレスの提示を求めることができます。ここで拒否されてしまった場合は裁判に移行し、仮処分を下してもらう必要があります。
引用:https://hibouchushou.net/contents/10052.php
IPアドレスを取得できた場合はプロバイダに対して個人情報を開示してもらうよう、依頼します。この時、プロバイダは口コミ投稿者に対して情報開示して良いのかどうかの確認を取り、許可が下りれば個人情報が開示されます。犯人が特定できた場合は犯人に対して名誉毀損などで損害賠償を請求することができます。
名誉毀損の場合、被害者が個人であれば10万~50万円、事業主や法人であれば50万~100万円程度の損害賠償を請求することができると言われています。
また、『発信者情報開示請求』を使用する以外にも投稿内容から投稿者を特定するといった方法も可能です。『カイシャの評判』の口コミには「年齢・性別・職種・口コミ投稿日」などが表示されているため、このような情報からある程度投稿者を絞ることも可能になります。人物特定をすることまではできませんが、悪意のある口コミを投稿した人物の目星を付けることであれば場合によっては可能となってきます。
『カイシャの評判』の口コミの信憑性は?
『カイシャの評判』で口コミの投稿をする際は良い点と悪い点の両方を記載しなければいけません。そのため、2chでも「書いていることは大体合っている」といった口コミが投稿されています。なので基本的には事実に沿った口コミが多いのですが、中には辞めた社員による悪意のある口コミも投稿されているのも事実です。
『カイシャの評判』は便利な口コミサイトではあるのですが、口コミサイトである以上、ポジティブな口コミやネガティブな口コミも掲載しなくてはいけません。運営側が公平性を担保するために両方の口コミを掲載していますが、ネガティブな口コミが事実と異なっている場合には先ほど説明した方法で運営側にその旨を伝えて口コミの削除を依頼しましょう。
『カイシャの評判』の口コミ削除方法まとめ
この記事では『カイシャの評判』の口コミ削除方法についてまとめました。悪意のある口コミは会社の印象を悪くし、採用にも大きな影響を与える可能性が高いので早急に対処する必要があります。口コミの削除手順については以下の通りでした。
ポイント
①利用規約を確認する
②『カイシャの評判』の事務局に削除連絡する
『カイシャの評判』の利用規約を確認した上で、その利用規約に違反している場合であれば事務局の方に口コミの削除依頼を提出しましょう。その際は「侵害情報の通知書兼送信防止措置依頼書」をWeb上からダウンロードし、削除依頼が正当であることを証明する資料を添付のうえ、送信しましょう。
事務局に口コミの削除を依頼したが、口コミが削除されない場合はネットの口コミ削除に強い弁護士に依頼をして削除してもらうか、裁判などに持ち込んで削除してもらう必要があります。
また、従業員数が20~30人程度の企業であれば「年齢・性別・職種・口コミ投稿日」などの情報から投稿者の目星を付けることもできるかと思いますので是非、参考にしてみて下さい。
https://webleach.net/blog/830/